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なぜ あなたは 行政書士試験に 合格できないのか?

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平成20年度問題28 無権代理  行政書士試験

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解説
 
まずは、本人の追認権(113条)、相手方の催告権(114条)、無権代理人の責任(117条)について先に解説していきます。
 
(肢1)
 
第三者が取消権を行使すると、その効果として、契約不成立が確定します。
 
確定した以上、法律関係の安定のため、それを覆すような追認を本人はもはやすることはできません。
 
逆に、本人が追認してしまえば、本人と第三者との間で契約が有効に成立することが確定するので、法律関係の安定のため、もはや第三者は取消すことができなくなります。
 
このように、第三者の取消と本人の追認は相矛盾する行為であって、二者択一的な関係にあるのです。
  
ですから、肢1において、本人Aが追認すれば契約成立が確定しますから、もはや第三者Cは取り消すことができまぜん。
 
よって、肢1は誤りです。
 
(肢2)
 
無権代理人の責任を追及すると、履行または損害賠償請求することができるのが原則です。
 
しかし、無権代理人が未成年者であった場合、制限能力者である未成年者の保護も考えなければなりません。
 
未成年者に無権代理人の責任を負わせるのが公平なのか、それとも未成年者を保護した方が公平なのかということです。
 
未成年者が有効に法律行為をするためには、法定代理人の同意が必要であり(5条)、同意がなければ取消しうる行為となりますね(121条)。
 
そのことからもわかるように、民法は制限能力者に対しては厚く保護する価値判断をとっているので、未成年者に無権代理人の責任を負わせず、保護するほうが公平だと規定しているのです(117条2項)。
 
未成年者の保護と第三者の保護では、未成年者の保護を優先するという関係にあるのです。
 
未成年者の保護>第三者の保護
 
ですから、未成年者が無権代理人であった場合、第三者は、履行・損害賠償請求のどちらもすることができないのです。
 
よって、肢2は誤りです。
 
(肢5)
 
まず、催告したまま長期にわたって何も返答がなければ、契約の成立・不成立が確定しませんね。
 
これでは、第三者にとって、その法的地位の不安定な状態が続くことになるので不利益となります。
 
そのため、民法では、第三者が本人に対して、相当の期間を定めて催告した場合、その期間内に本人から確答がない場合は、追認を拒絶したものと規定されています(114条)。
 
この場合、契約の不成立が確定します。
 
では、「追認を拒絶したものとみなす」(114条)にしたのは、なぜでしょうか。
 
追認すれば、無権代理人と第三者との契約が本人に帰属しますから、契約成立という効果が契約時に遡って生じます(116条)。
 
つまり、本人の追認によって、法律関係に変動が生じるわけです。
 
これに対して、本人が追認拒絶をしても、無権代理行為によって当初から本人に帰属していない契約の不成立が確定するだけです。
 
本人の追認拒絶によって、法律関係に変動が生じないのです。
 
契約不成立の確定は、本人にとって何も不利益になりません。
 
本人が相当期間内に催告に対して確答しないということは、平たくいうと、「見ず知らずの他人が勝手に代理人と名乗って契約したものに関して返事くれといわれても私は関係ございません」という意思の表れなのです。
 
にもかかわらず、追認が生じるという効果になれば、本人の意思が無視され、契約が成立してしまうわけですから、何ら帰責性のない本人の利益を害することになって民法の公平バランスを崩してしまいます。
 
ですから、本人と第三者の保護を図るために、本人が相当期間内に催告に対して確答しないということは、本人が法律関係の変動を望まない=追認拒絶とみなす、ということにしたのです。
 
これにより、契約の効果が帰属せず、契約不成立となるので本人は保護され、契約不成立が確定することで第三者の法的地位も不安定な状態から脱却することになります。
 
そして、「推定」ではなく、「みなす」であるのは、「推定」であれば反証によって覆る可能性があって法律関係が不安定になるので、法律関係の安定のためなのです。
 
よって、肢5は誤りです。
 
残りの肢3と4は、無権代理人と相続に関する問題です。
 
(肢3)
 
本人の追認拒絶後に無権代理人が相続した場合の問題です。
 
これには著名な判例があります。
 
追認拒絶後の相続の場合(最判平成10年7月17日)
「本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないと解するのが相当である。
けだし、無権代理人がした行為は、本人がその追認をしなければ本人に対してその効力を生ぜず(民法一一三条一項)、本人が追認を拒絶すれば無権代理行為の効力が本人に及ばないことが確定し、追認拒絶の後は本人であっても追認によって無権代理行為を有効とすることができず、右追認拒絶の後に無権代理人が本人を相続したとしても、右追認拒絶の効果に何ら影響を及ぼすものではないからである。」
 
 この判例によると、本人が生前に追認拒絶をしたならば、その追認拒絶の効果が確定するので、その後に無権代理人が本人を相続しても追認拒絶できるということですね。
 
よって、肢3は正しいです。
 
これが20年度問題28の正解肢となります。
 
(肢4)
 
本肢は短い問題ですが、聞いている内容は、以下の2つの判例の理解です。
 
そのため、本肢をしっかり理解するためには、以下の2つの判例をしっかり理解することが必要となります。
 
ブログでは、判例を紹介するに留めますが、有料講座では、無権代理と相続について判例の整合性も含めて分析して解説した上で、仮に判例の結論を忘れても問題を解くことができる解法テクニックも紹介しております。
 
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本問では、無権代理人が本人を単独で相続した場合と共同で相続した場合とで結論が異なるかどうかが問われていますので、それに関連する2つの判例を紹介します。
 
無権代理人が本人を相続した場合(最判昭和40年6月18日)
 
「無権代理人が本人を相続し本人と代理人との資格が同一人に帰するにいたつた場合においては、本人が自ら法律行為をしたのと同様な法律上の地位を生じたものと解するのが相当である(大判・大正一五年(オ)一〇七三号昭和二年三月二二日判決、民集六巻一〇六頁参照)。」
 
この判例によると、無権代理人と本人の地位が相続によって一体になったということですね。
この場合、無権代理人はもはや代理人ではなく本人つまり契約当事者そのものになってしまうということです。
 
相続によって本人A=無権代理人Bとなるので、Bの行為はA本人がしたことと同じになります。
 
そうすると、初めからAとCで絵画の売買が行われたと考えるわけですから、AつまりBは契約当事者なので、追認拒絶できるわけがないのです。
 
つまり、AC間の売買契約後にAが死亡しBが相続した事例と同じになるということです。
 
もはや無権代理行為はなかったことになりますので、本人の追認拒絶という場面すらなくなるということです。
 
 
無権代理人と共同相続の場合
 
(最判平成5年1月21日)
「 無権代理人が本人を他の相続人と共に共同相続した場合において、無権代理行為を追認する権利は、その性質上相続人全員に不可分的に帰属するところ、無権代理行為の追認は、本人に対して効力を生じていなかった法律行為を本人に対する関係において有効なものにするという効果を生じさせるものであるから、共同相続人全員が共同してこれを行使しない限り、無権代理行為が有効となるものではないと解すべきである。
そうすると、他の共同相続人全員が無権代理行為の追認をしている場合に無権代理人が追認を拒絶することは信義則上許されないとしても、他の共同相続人全員の追認がない限り、無権代理行為は、無権代理人の相続分に相当する部分においても、当然に有効となるものではない。そして、以上のことは、無権代理行為が金銭債務の連帯保証契約についてされた場合においても同様である。」
 
この判例によると、まず、無権代理人が本人を他の相続人と共に共同相続した場合、無権代理行為の追認権は、その性質上相続人全員に不可分的に帰属するといっています。
 
そして、この追認権が性質上不可分であるから、共同相続人全員が共同して追認権を行使しない限り、無権代理行為が有効となるものではなく、無権代理人の相続分に相当する部分においても、当然に有効となるものではないといっています。
 
要するに、無権代理人が本人を他の相続人と共に共同相続した場合、追認権の行使は全員でしないと有効にならないということですね。
 
見方を変えると、他の共同相続人のうち一人でも追認拒絶をしたら、たとえ無権代理人が相続人の中にいても、追認拒絶となってしまうということです。
 
そして、この判例の最後からすると、相続の対象物が可分か不可分かということではないですね。あくまでも追認権の不可分性ということでしょう。
 
しかし、これでは単独相続か共同相続かで結論が全く逆になりますね。
 
これを聞いているのが肢4です。
 
前述の通り、無権代理人が本人を単独相続した場合は、売買契約は当然に有効であるのに対して、共同相続の場合は、共同相続人全員が追認権を行使しないと有効にはなりません。
 
相続という偶然の事情にもかかわらず、単純相続か共同相続かどうかで第三者の保護が変わるのです。
 
よって、肢4は誤りです。
 
 
《判例に対する問題意識》
 
無権代理人が本人を単純相続した場合、第三者Cは悪意でも絵画の履行を請求できて保護されますね。
 
本人Aの存命中に追認拒絶ができることと比べると相続前よりも第三者が有利になっています。
 
つまり、相続前に本人に追認拒絶されたなら、CはBに無権代理人の責任を追及するでしょうが、悪意ならそれもできませんね。
 
相続という偶然の事情で第三者の利益が異なるというのは、民法の公平の観点からすると不公平ではないでしょうか?
 
ブログではここまでにしておきます。
 
これらの判例の他に、本人が無権代理人を相続した場合や無権代理人と本人の両方を相続した場合の判例もありますので確認しておいて下さい。
 
今回はこの辺りで終わります。
 
 
 
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