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なぜ あなたは 行政書士試験に 合格できないのか?

どの法律系資格であっても、その確実なGETに必要なのは徹底的な過去問分析と方法論なのです。

基本的知識と理解 19年度問題36(3) 行政書士試験

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今回は、残りの肢について解説していきます。
 
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
まぐまぐの質問をご覧になってください。
http://archive.mag2.com/0000260438/20080424113000000.html
 



<オとエ>
 
 
オとエはいわば表裏の関係にあるので、一緒に解説していきます。
 
 
定款→金→人→登記→責任
 
の手続きの流れからすると、会社が設立するまでに取締役等が選任されているはずです。
 
 
しかし、設立時取締役等は、文字通り会社の「設立時」、つまり登記によって会社が成立して初めて会社の機関としての立場で業務執行権限と責任を負うのです。
 
 
前々回の記事で説明したように、設立時取締役等は、船で言うと船長などの乗組員ですから、船が造られ、出航して初めて船長などの立場で舵を取り、責任を負うのです。
 
 
ですから、設立中は、設立時取締役等が発起人に代わって業務執行権限を有しないし、会社が不成立ならば、責任も負いません。
 
 
 
そうすると、後は権限や責任のあるものは、発起人しかいませんね。
 
 
ですから、設立中は発起人が権限をもち、会社不成立の場合は発起人が連帯して責任を負うのです。
 
 
◇ なお、連帯して責任を負うのはわかりますか。
 
 
会社というのは、民法上の個々人でなされる契約と異なり、関わる人や組織(その他の会社など)の量が多いですから、発起人が複数いた場合、より重い責任を負わせるために分割責任ではなくて、連帯責任を負わせたのです。
 
 
権限のあるところに責任もあり、権限の大きさに比例して、責任も大きくなっていくのです。
 
 
結局これらの肢は、発起人の権限責任を問うているのです。
 
 
そうすると、オの正誤は、仮に条文(56条)を知らなくても、上記の程度の発起人の責任についての基本的なことがわかっていれば判断できます。
 
 
エも、権限は、責任と表裏の関係にありますから、発起人の権限の基本的なことがわかっていれば判断できます。
 
 
よって、オは正しく、エは誤りです。
 
 
◆ なお、会社がいったん設立してしまえば、設立時取締役等の設立中の行為について責任を問われることには注意してください(52条 53条参照)。
 
 
 
<ア>
 
 
前々回の記事で解説したように、出資者が発起人のみの場合が発起設立で、出資者が発起人および第三者の場合が募集設立です。
 
 
そして、取締役等の選任は、出資者によって決定されますから、第三者が参加している場合は、選任手続きが公正かつ明確でなければなりませんので、創立総会が開かれるのです。
 
 
イメージでいうと、第三者たる出資者は、発起人にとっていわば後援者ですし、後援者同士が互いに知らない可能性がある中で今後の会社経営者を選任するわけですから、それなりの会合が開かれなければならないのです。
 
 
これに対して、発起人は一人でも会社を設立できますから、自分一人で選任するのに創立総会を開く必要もないですし、複数いたとしても、共にこれから会社を設立していこうといういわば仲間あるいは同士ですから、発起人組合という民法上の組合で取締役等を選任しても問題ないのです。
 
 
ですから、創立総会は募集設立だけで行われるのです。
 
 
そうすると、アの正誤は、発起設立と募集設立の区別がつけば判断できますね。
 
 
よって、アは誤りです。
 
 
 
 
<ウ>
 
 
まぐまぐで質問したように、募集株式の引受人が払い込みをせずに失権したら、出資されないことになるので、本来会社に入ってくるべき財産が減ってしまいます。
 
 
この場合の引受け責任を、会社法改正前は、発起人に負わせていました(引受担保責任 改正前192条)。
 
 
それは、設立時に発行する株式総数が定款記載事項になっていたからです。
 
 
例えば、設立時に発行する株式総数を定款で1000株としていた場合に、株式の引受けが失権して、900株となったとしましょう。
 
 
この場合でも、資本金が1000万以上であり、他の法令違反がなければ原則として会社は設立できました。
 
 
もっとも、定款に記載した株式総数に達していませんから、この責任を発起人に負わせていたのです。
 
 
株式の引受けが失権した場合、およびそれに伴って出資も払い込まれませんから、引受け・払込み担保責任を負わせていたのです。
 
 
会社を設立すれば、多数の利害関係人がでてきますから、慎重な設立が求められていたのです。
 
 
現在の会社法よりも会社の適正化の要請が強かったのです。
 
 
しかし、こうした責任を負わされるような慎重さを要求されると、会社を設立しやすい社会的な環境にあるとはいえないですね。
 
 
ちょうど改正前の当時は、いわゆるバブル時代の崩壊で社会的な景気が低迷していたため、社会経済の発展する環境を作ることが必要でした。
 
 
その一つが会社法の改正です。
 
 
若くて才能はあるがお金がない人でも会社を立ち上げて、いわばベンチャー企業をどんどん設立して社会を活性化してもらおうということが要請されたのです。
 
 
そこで、改正の一つとして、上記の設立時に発行する株式総数を定款記載事項から除去して、代わりに「設立に際して出資される財産の価額又はその最低額」(27条4号)が定款記載事項になりました。
 
 
これにより、発起人が自分で決めた設立に際して出資される財産の最低額さえ満たせば、
設立ができるようになりました。
 
 
最初から定款で株式総数を決定しなくてもいいし、極端にいえば1円からでも会社が設立できるようになったのです。
 
 
そのため、株式の引受けがなされず失権しても、上記の最低額さえ満たせばいいので、責任を負う必要がなくなったのです。
 
 
 
◇ なお、ウの肢は、募集設立の場合を聞いていますが、それは改正前では、失権する場合が募集設立のみで、発起設立の場合は規定されていなかったので、その混同をねらったのでしょう。
 
 
改正後は、発起設立の場合でも、失権するようになりました。
 
 
そうすると、ウの正誤は、会社法改正後の引受人の失権あるいは引受け担保責任の廃止についてわかっていれば、判断できます。
 
 
平成19年度の試験から改正後の会社法が含まれることが告知されていましたので、この肢で改正後の知識の一つを問うたのでしょう。
 
 
仮に、この引受人の失権という具体的な知識がなかったとしても、上記のような会社法の改正の趣旨がわかっていれば、会社をより設立しやすくして、会社の適正化よりも合理化を要請したものであることはわかるはずです。
 
 
そうすると、それに伴い発起人の責任が軽減されるだろうという推測もできるでしょう。
 
 
この場合は、会社法の改正=発起人の責任の軽減という理解があれば、このウの正誤が判断できます。
 
 
わからないときは、前回解説したように上位概念に戻って少し大雑把に考えてみるということも大事な戦略の一つなのです。
 
 
よって、ウは誤りです。
 
 
以上から、本問は、基本的な知識と理解だけですべて解けてしまいます。
 
 
しかも、2つの肢、正攻法ならイとオ、消去法ならアとウ、どちらかだけで正解できてしまう問題ですから是非とも正解したい問題の一つです。
 
 
これで、本問自体の解説は終わります。
 
 
しかし、会社法の範囲は広いですから、過去問を勉強するだけで対策になるのか不安に思う方もいらっしゃると思います。
 
 
そこで、次回、この過去問を通じて、過去問の利用の仕方について解説していきたいと思います。
 
 


なお、27日(日)に訂正記事をUPいたします。


今回は、このあたりで終わりにします。
 



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テーマ:資格取得 - ジャンル:学校・教育

コメント

ありがとうございました。がんばります。

溝部先生大変分かりやすく、質問の返答を頂きありがとうございました。

毎日ブログを見にいらっしゃる方が多いのに、質問が少ないのは溝部先生の解説を学習者は、ご自分の確認の為に使っていらっしゃるので、あえて質問する迄もない方ばかりなのかな?と、ブログに表示されている私の質問が、あまりに初歩的な質問で、ものすごく恥ずかしく思っています。

さて、先生から「解説順に過去問を解かなくても単元別にしてまとめて解いてもいいよ」とのお返事を頂いたことは正直「良かったぁ」ってホットしました。

とりあえず18年分の過去問+解説は2回りしたのですが、今度は法律の分野別で過去問を解いてみようかなと思い始めていたからです。

先生の分析は、「取りこぼしなく点数を稼いで合格に滑り込む」。
全く仰るとおりで、いろいろ言っても「合格しないことには話しにならないからですものね」

先生の分析を知ったことは、問題を見たときの意識に変化をもたらしたかな?と思います。
もっと、もっと鮮明にしなくちゃ。

それから分からない問題の対応の仕方ありがとうございます。
私は、先生の解説をテキストと同じ位置づけでみていますし、勉強のスタイルは「解説と条文で繰り返し理解を深めること+繰り返しの中で記憶⇒自分の常識にすること」にして、今年の試験を乗り切る予定です。

そういう訳ですから、先生の解説についていけない場合は「質問」をさせていただこうと思っています。
先生にはお金も支払わず、図図しいことで申し訳ございませんが、何とぞご勘弁下さい。

私からのお礼とお願いは、今日はこれ位にして過去問を解き始めます。
どうもありがとうございました。
でも、わたしばかり得しちゃっていいのかしら・・・。

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