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なぜ あなたは 行政書士試験に 合格できないのか?

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点と線  H19問題36(2) 行政書士試験

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今回は、この問題のイを通して、勉強方法を示しながら解説していきたいと思います。
 
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
まず、まぐまぐの( )を埋めていきます。
 
 
まぐまぐ
http://archive.mag2.com/0000260438/20080422113000000.html
 
 
 
<イ>
 
現物出資
 
会社の(合理)化→会社の設立→出資=()⇔株式→34条(28条1号)
 
 
財産引受け
 
会社の(合理)化→会社の設立→(契約)=()⇔()→34条(28条2号)
 
 
 
<オ>
 
原則:発起人等の責任は、会社成立後に問われる。
 
会社の(適正)化→会社の設立→責任=発起人および設立時取締役等の責任
→不足額填補責任→52条1項
 
 
例外:会社が不成立の場合の責任は誰が負うのか?
 
会社の(適正)化→会社の設立→責任=(発起人)の責任→費用負担など→56条
 
 
 
<ア>
 
 
発起設立
 
会社の(適正)化→会社の設立→人=取締役等の選任→(発起人)→40条
 
 
募集設立
 
会社の(適正)化→会社の設立→人=取締役等の選任→(創立総会)→88条
 
 
 
<ウ>
 
 
会社の(適正)化→会社の設立→責任→株式引き受けの失権=(引受担保責任)の廃止
→会社法の改正=改正前商法192条の廃止
 
 
◆ なお、前回解説したように、会社法は、会社の適正化・合理化というバランスでなりたっているので、( )に会社の適正化・合理化のどちらか一つしか入っていませんが、それは、比較対象との関係で、どちらかというと、一方の要請の方が強いという程度のものです。
 
 
 
さて、以上のまぐまぐで考えていただいた上位概念→下位概念などの流れは一体何の意味があるのでしょうか。
 
 
まず、本問を正解するための直接的な知識は、条文です。
 
 
上位概念→下位概念などの流れでいうと、最下位概念にあたり、一番右端にきています。
 
 
イ:34条(28条1号2号)
オ:56条
ア:40条
ウ:会社法の改正=改正前商法192条の廃止
 
 
このくらいの問題の条文を覚えることは、たいした量ではないでしょう。
 
 
しかし、会社法は、条文数が民法と大差ないくらい1000条近くあります。
 
 
その上、民法などと異なり、会社法は、既存の過去問数が少ないために、過去問以外から出題される可能性のある範囲が非常に広いのです。
 
 
つまり、条文でいうと、未出題の条文数の方がはるかに多いのです。
 
 
ですから、会社法の対策として、個々の条文を覚えて備えるというのは、同じ問題が出ればいいのですが、出なければアウト、賭けです。
 
 
そして、このように条文を丸暗記するという勉強の仕方は、比ゆ的にいうと「」の勉強方法です。
 
 
これでは、せっかく沢山の知識を持っていても本番でうまく利用することができません。
 
 
そこで、会社法の対策として、設立の手続きを流れや上位概念→下位概念などの関係性を意識しながら勉強する方法が有効なのです。
 
 
これが、「」の勉強方法です。
 
 
何も難しい勉強方法ではなく、普段受験生の皆さんが勉強していることをただ意識化するだけのことです。
 
 
お使いになっているテキストや六法で目次や設立の分野、項目などを目で追っていきながら財産引受け(34条、28条2号)について記載されている箇所をご覧になってください。
 
 
テキストや六法では、だいたい設立の分野→出資の方法→金銭出資(原則)→財産引受け(例外)→条文という配列になっているので、各項目を通りながら財産引受けにたどりつくはずです。
 
 
ですから、無意識的にでもこの流れに沿ってテキストや条文を勉強しているはずなのです。
 
 
ところが、勉強が進むと条文に近い知識が増えてきますから、財産引受けの部分だけを直接確認するようになります。
 
 
そうすると、知らないうちに
 
設立の分野→出資の方法→金銭出資(原則) / 財産引受け(例外)→条文
 
 
あるいは、まぐまぐの例題で出した財産引受けだけの流れでみると、
 
会社の設立→出資=契約=(物)⇔(金) /  財産引受け=34条(28条2号)
 
のように、/ の部分で流れが分断されてしまいます。
 
 
例えば、イの問題文後半の「財産引受については、発起人以外の者もその相手方となることができる。」の正誤を判断するとしましょう。
 
 
分断された状態では、「」の記憶に頼ることになるので、財産引受けってどういう意味だっただろうと必死に条文を思い出す方向に思考がいきます。
 
 
財産引受けの意味を思い出すのにそれよりも下位概念である、さらに細かい情報で解決しようと思ってしまうのです。
 
 
勉強が進むと、知らないうちにだんだんこの傾向が強くなっていきます。
 
憶えた方が早いという意識=「」の勉強方法による賭けに頼る
 
 
これに対して、流れが分断されないように「」を意識しながら勉強していると、この流れを逆方向に戻ることができるようになっていきます。
 
 
そうすると、上記の問題の正誤に迷った場合、条文が思い出せなくても、その一つ上の上位概念に戻って考えることができます。
 
 
会社の設立出資の方法=契約財産引受け=34条(28条2号)
 
 
つまり、財産引受けの意味を一つ上の上位概念の「契約」に戻って考えることができるのです。
 
 
後はこれに自分の持っている基本的な理解を活用すれば、十分正誤が判断できます。
 
 
まず、民法でも勉強したように契約には相手方が必要です。
 
 
発起人一人でも会社を設立できますから、発起人と契約する相手方が発起人以外の第三者になることがあるのは当然です。
 
 
そうすると、「財産引受については、発起人以外の者もその相手方となることができる。」が正しいとわかりますね。
 
 
もし条文を忘れてしまっていても、より上位概念であり、かつより基本的な知識である「契約」に戻って考えれば、正解できるのです。
 
 
より上位概念で問題が正解できるのであれば、それだけ理解して憶える量は減っていきます。
 
 
この「契約」がこの問題の必要最小限度の知識であり、上記の「契約」に対する基本的な理解が必要最小限度の理解です。
 
 
このように、普段の勉強で「」を意識して、上位概念下位概念という振り子のように行ったり来たりできるようにしておくと、本番で実際に問題を解くときに大いに役立つのです。
 
 
 
次に、イの問題文前半「会社の設立に際して現物出資を行うことができるのは発起人のみである」の正誤についてみていきましょう。
 
 
設立の場面での現物出資は、発起人のみができます。
 
 
そして、現物出資は募集株式発行(199条1項柱書)の場合もでき、この場合は、発起人以外の者もできます(208条2項)。
 
 
これらの知識があれば、簡単に正誤がわかるのですが、もし、本番で「発起人のみ」の正誤で迷ったとき、どう対処しましょう?
 
 
条文を思い出そうという「」で考えても「発起人のみ」か「発起人以外の者も可」で迷うだけです
 
 
しかし、上位概念に戻って、自分の持っている基本的な理解を活用すれば正解を導けます。
 
 
まず、ここで迷うということは、募集株式発行に現物出資があることまでは押さえているはずです。
 
 
募集株式における現物出資について、同じように上位概念→下位概念で示すと、
 
 
会社の合理化→募集株式発行→現物出資=物→発起人以外の者も可→208条2項
 
 
となります。
 
 
そして、上記の設立の場合の現物出資との分岐点は、上位概念の募集株式発行と会社の設立の部分です。
 
 
この募集株式発行と会社の設立を比較して、より上位概念である会社の適正化と合理化の要請の程度を考えます。
 
 
募集株式発行というのは、機動的な資金調達をして、会社の組織的規模を拡大する場面ですから、迅速性が重視されます。
 
 
つまり、慎重さが要求される設立の場面よりも会社の合理化の要請の方が強いのです。
 
 
会社の合理化→募集株式発行
 
会社の適正化→会社の設立
 
 
◆ なお、現物出資も金銭出資と比較すれば、会社の合理化の要請の方が強いですが、今はその上位概念である募集株式発行と会社の設立との比較ですから、比較する対象によって、この会社の適正化と合理化の要請の程度が異なるのです。
 
そういう意味で、会社の適正化と合理化の要請の程度は、比較する対象において常に相対的に考えなければならないものであり、会社法を考える上での大きな視点なのです。
 
 
 
後は、「発起人のみ」か「発起人以外の者も可」のどちらが会社の適正化と合理化とより結びつくかを自分の持っている会社法の基本的な知識で考えればよいのです。
 
 
発起人とは、自分で会社を興そうとしている人です。
 
 
すぐつぶれそうな会社を設立しようなどとは通常思いませんし、前回の5段階の手続きの流れでみたように、違法なことをすれば責任を問われます。
 
 
これに対して、発起人以外の者は、出資者、つまり投資家です。
 
 
株主になろうとするわけですから、出資した分は損しますが、その責任は有限です(株主有限責任 104条)
 
 
ですから、より責任の重い発起人のみの現物出資の方がより慎重であることは推測できます。
 
 
そうすると、上記でみたとおり、設立と募集株式発行では、慎重さは設立の方が要請されますから、慎重な現物出資つまり会社の適正化に結びつくのは、「発起人のみ」の方ですね。
 
 
これで、仮に条文を忘れてしまって迷ったとしても、イの問題文前半「発起人のみ」は正しいとわかるわけです。
 
 
この問題を正解するための必要最小限度の知識は、現物出資には、会社の設立と募集株式発行の場合の2種類あることです。
 
 
そして、上記の会社の設立と募集株式発行に対する基本的な理解が、必要最小限度の理解です。
 
要するに、会社の適正化と合理化という大きな視点と発起人の責任、株主有限責任、この理解だけです。
 
 
 
これらのイの前半・後半部分の問題を合わせると、イ全体を正解するための必要最小限度の知識は、まとめてしまえば現物出資と財産引受けの区別となるのです。
 
 
この必要最小限度の理解を伴った必要最小限度の知識があると臨機応変に問題が解けるようになるのです。
 
 
 
 
行政書士試験では、細かい条文知識がないと解けない問題はほとんど出ません。
 
 
誰もが最初のころに勉強するような基本的な条文知識と、その知識を裏付ける理解があればほとんどの問題が解けます。
 
 
にもかかわらず、知識偏重型の勉強方法を取るのは非常にもったいないです。
 
 
そして、上記で示した必要最小限度の知識を身につけるために、必要最小限度の理解が必要なのです。
 
 
この必要最小限度の理解を身につけるには、普段の勉強から上位概念⇔下位概念を振り子のように行ったり来たりすることを意識することが大事なのです。
 
 
以上をまとめると、
 
 
(1)
 
普段の勉強で「」を意識して、上位概念下位概念というように、行ったり来たりできるようにしておく。
 
要するに、今自分がどの分野のどの項目のどの部分(原則?例外?)を勉強しているのかをテキストや条文の体系、項目の流れをただ強く意識するだけのことです(木を見て森をみずにならないようにする)。
 
 
(2)
 
過去問を解くときは、常に会社の適正化と合理化の視点を持って、上位概念⇔下位概念のどこの段階までを知っていれば正解できるのかを意識する。
 
これが、その問題を正解するための必要最小限度の知識になります。
 
◆ なお、出題形式の違いも意識して、簡単な肢から解いて正解率を上げる訓練も同時にしてみてください。
 
 
 
(3)
 
必要最小限度の知識を身につける必要最小限度の理解は何かを考える。
 
その際、必要最小限度の理解を支える基本的な知識・理解は何かを考えて、テキストや条文などを確認する。
 
例えば、上記のイの例ですと、契約の意味、発起人の責任、株主有限責任などです。
 
 
 
(4)
 
(1)~(3)を何度も繰り返す。
 
繰り返していくと、不要な知識は減っていく代わりに、受験生なら誰でも知っている基本的な知識は確実になっていきます。
 
 
このように普段から意識して勉強したり、過去問を解いたりしていくと、全体の関係性もみえてきますから、未出題の問題にも応用しやすくなります。
 
 
おそらくゼロから勉強を始めて3,4ヶ月で合格する方は、このような勉強方法を無意識的にやっているのでしょう。
 
 
この勉強方法を意識化することが、過去問を意識して解く、の意味なのです。
 
 
勉強方法の一つとして、参考にしてみてください。
 
 
次回、続きを解説していきます。
 
 
この問題36を利用して、普段の過去問の検討の仕方、将来の試験問題への対処の仕方について解説していきますので、もう少しこの問題の解説が続きますが、お付き合いいただけたら幸いです。
 
 
今回は、このあたりで終わります。
 



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