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なぜ あなたは 行政書士試験に 合格できないのか?

どの法律系資格であっても、その確実なGETに必要なのは徹底的な過去問分析と方法論なのです。

公平から修正 19年度問題33(2) 行政書士試験

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今回は、問題33では問われなかった条文等についての例題を解説していきます。
 
 
例題は、まぐまぐの最新号に掲載されていますので、以下をご覧になってください。
http://archive.mag2.com/0000260438/20080412113000000.html
 
 
まず、526条1項と521条2項の関係について解説いたします。
 
 
526条1項からすると、承諾期間内に承諾通知を発信すれば、契約はいったん成立します(発信主義)。
 
 
しかし、521条2項によれば承諾期間内にその通知が到達しなかった場合、契約は遡って不成立となります。
 
 
つまり、承諾期間が定まっている場合、承諾期間内にその通知が到達しないことを解除条件として、承諾通知を発信したときに、契約が成立するということです。
 
 
例えば、もともと承諾通知の到達までに2,3日かかる場合において、承諾期間の最終日に、承諾通知を発信した場合、到達するのは、承諾期間経過後になります。
 
 
この場合、いったん契約が成立するものの、承諾期間経過後に到達したことで、契約が遡って不成立となるのです。
 
 
まぐまぐの基本ルールにあてはめても、キャッチボールが成立していませんね。
 
 
 
◆ なお、「もともと承諾通知の到達までに2,3日かかるのに到達するように通知を発信しなかった」という点で、次に解説する、522条と527条とは異なるので注意してください。
 
 
では、イメージ例題を解説していきましょう。
 
 
<1>および<2>
 
 
 
これらは、522条をイメージした問題ですね。
 
 
しかし、基本ルールに従うと、あれ、と思いませんか?
 
 
基本ルールに従うと、Aは白いボールを投げて、赤いボールを受け取っているのですから、キャッチボールは不成立とも思えます。
 
 
しかし、ここで民法の大原則である当事者間の公平を思い出してください。
 
 
B側からみると、白いボールをそのままの状態で1週間以内に届くように投げ返しているわけですから、この時点ではBは延着を知るすべもなく責任はありません。
 
 
にもかかわらず、ただちに契約が不成立となるというのは、公平に反しますね。
 
 
そこで、当事者間の公平バランスを図るために、延着を知っている当事者=Aの意思に委ねたのです。
 
 
Aが、期間内にボールが届かなかった以上、キャッチボールを不成立としたければ、延着通知をすべきです。
 
 
Bは事情を知らないわけですし、延着通知によって、契約不成立となってしまうので、Aに「遅滞なく」通知する義務を負わせるのが公平なのです。
 
 
 
逆に、Bの責任で延着したわけではないからキャッチボールを成立させてもよいと考えれば、Aはほうっておけばよいのです。
 
 
ほうっておいてもBには何も不利益にはなりませんね。
 
 
よって、<1>はキャッチボール成立、<2>は不成立となります。
 
 
       なお、522条1項本文と但書の「延着通知」と「遅延通知」の関係を知りたい方は、
以下の記事を参考にしてみてください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-102.html
 
 
 
 
<3><4><5>
 
 
これらは、527条をイメージした問題ですね。
 
 
申込みの撤回が入っているので、今までよりもさらに複雑な条文ですが、考え方は先ほどの522条と同じです。
 
 
 
<3>
 
この問題、ひっかけに気づきましたか?
 
524条をご覧になってください。
 
 
Bは、受け取ったのと全く同じボールを「相当な期間内」に投げ返して、Aに届いています。
 
 
そして、Aは、期間を定めずにボールを投げた場合でも、承諾するのに「相当な期間内」は中止できないのです。
 
 
ですから、Aが青いボールを投げようとも、それが延着しようとも、全く関係のない話なのです。
 
基本ルールにあてはめても、キャッチボールは成立するのです。
 
 
この問題を通して理解していただきたいのは、527条の適用場面なのです。
 
 
つまり、いつから申込みの撤回はできるの?ということです。
 
 
承諾するのに相当な期間が経過して初めて申込みの撤回ができるので、相当な期間経過後が前提なのです。
 
 
ただ、注意していただきたいのは、承諾期間を定めていない場合なので、承諾するのに相当な期間が経過しても、承諾自体は依然として有効なのです。
 
 
ですから、相当な期間経過後は、承諾の発信と申込みの撤回の到達のどちらか早いほうが勝つということなのです。
 
 
この理解の下に、<4><5>を解説していきましょう。
 
 
<4>
 
基本ルールからすると、Bが白いボールをそのまま投げ返した後に、Bのもとに、赤いボールが届いているので、すでにキャッチボールは成立しており、Bにしてみれば、なんのこっちゃって感じですね。
 
 
しかし、実はその赤いボールは、元々青いボールで、しかも本来なら、Bが白いボールをそのまま投げ返す前に到達するはずのものだったのです。
 
 
 
そうすると、上記の通り、相当な期間経過後は、承諾の発信と撤回の到達のどちらか早いほうが勝つということですから、本来は青いボール=撤回の到達が先に効力が生じているはずなのです。
 
 
Aにしてみれば、青いボールが無事に到達して、申込みの撤回が適切にできたと思っているでしょう。
 
 
ですから、たとえ延着したものであってもAには責任はないですから、そのことにBが知ることができたなら、遅滞なく延着通知をしてあげないと公平ではないですね。
 
 
522条の場合と同じように、Bの意思に委ねたのです。
 
 
ところが、この例題では、Bは延着を知ることができなかったわけです。
 
つまり、元々青いボールが延着によって、赤いボールになったことにどうしても知ることができなかったのです。
 
 
そうすると、これはBを責められませんね。
 
 
ですから、公平の観点から適切に行動したBの意思どおりにキャッチボールが成立するのです。
 
 
<5>
 
この例題はほぼ条文をイメージしたとおりですから、もうおわかりですね。
 
 
Bは延着を知ることができ、遅滞なく通知していますから、Bの意思どおりにキャッチボールが成立するのです。
 
 
 
 
最後に、隔地者間における契約について、なぜこんなにややこしいルールを定めたのでしょうか?
 
 
 
それは、契約が成立しているかどうかによって契約に拘束されて、履行責任や債務不履行責任を負ったりするからなのです。
 
 
 
契約が不成立の場合とは効果が全く異なるからなのです。
 
 
 
 
 
◆ なお、525条については、解説を省略しましたが、契約の場面では97条2項の例外になるということを押さえてください。
 
 
これも公平の観点から考えればわかることなのですが、例えば、申込みが到達する前に、申込者が死亡したことを相手方が知ったのならば、申込みがなかったことにしても誰にも不利益はないですし、それが両当事者にとって公平だからなのです。



また、少し細かいですが、「みなすことができる」と裁量的に定められているのは、523条だけですので間違えないようにしてください。
 
 
これで隔地者間における契約についての解説を終えますが、なかなか条文を一読しただけでは理解しにくい部分ですし、今年度の試験で出題されないとも限らないので、できるかぎり詳細に解説させていただきました。
 
 
 
わかりにくければ、いつでもご質問ください。
 
 
イメージするときは、必ずまず基本ルールに立ち返ってみてください。
 
その上で、基本ルールをそのままあてはめたのでは、どちらかが不当に不利益になると思えば、公平の観点から修正して考えてみてください。
 
 
今回はこの辺りで終わります。
 
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コメント

おはようございます。

18年度の解説内容(かなりの量でした)を印刷して、どこにいても問題に触れ、解説から問題の解き方・考え方を身に着けようと思っています。

さて質問です。
先生の解説の順序(問題の順序)はバラバラですが、これには何か理由があってのことだと思われます。
教えていただけませんか?
どうぞよろしくお願いします。

こんばんは



森田さん、ご質問ありがとうございます。


解説の順序には理由があります。
出題形式別に問題を解説しております。
以下の記事を参考にしてみてください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-3.html

また、以下の記事を順にお読みいただければ、ブログの趣旨がお分かりになると思いますのでよろしくお願いいたします。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-category-1.html

またわからないことがあればいつでもご質問ください。

  • 2008/04/15(火) 20:04:22 |
  • URL |
  • 溝部太郎 #Opc0wLp.
  • [ 編集 ]

先生の過去問の分析については読んではいたのですが、それを自分がどのように生かすかについては、気付きませんでした。
2007/7/9付けの出題形式の重要性に18年を例に、分析されていますが、私には、「う~ん?。だからどうなの?」的な見方でした。

問題を出題形式で区分したことの意味。
この具体化とは、私にとって本試験問題用紙の(過去問・模擬試験も)、『落丁の確認と共に出題形式をチェックして、その問題からどんどん解いていく』ということと考えてもよろしいでしょうか?

これまでは(模試・本試験とも)、行政法⇒憲法(基礎法学含む)⇒多肢選択・記述⇒民法⇒国語⇒社会⇒自治法・会社法と得点につなげる順で取組んでいたのですが、こんなのではなんの対策もしていないのと同じということになりますね。

先日、先生の記事の内容から「とにかく過去問の正解率をあげる⇒口頭で誤りの部分を説明できるようになる」という「肝に銘じべき言葉を今後の目標にしようとテンションを上げていたのですが、その際でも上記の「獲りやすいところを見つけてとる」をつかうことになるのでしょう。

こういう風に考えるので、良いですか?
どうぞよろしくお願いします。

ご質問ありがとうございます

念のために出題形式について再度ご説明させてください。

なぜ、この順番で解くのかは、内容にかかわらず出題形式別に容易なものから解いて、まず基礎点をかせぐことにあります。

問題の難易度は内容ではなく出題形式にかなり影響されます。

得意な分野から解く方法もございますが、同じ問題でも組合わせ問題が個数問題になるだけで、正解率はぐっと下がります。


逆に、一見難しそうな内容のものでも、組合せ問題であれば、正解率はぐっと上がります。

もし実感がわかないとお思いでしたら、明日解説するH19問題19と
現在まぐまぐで配信している問題のどちらが点数をとりやすいか比べてみてください。

以下URL
http://archive.mag2.com/0000260438/index.html


得意分野だからといって個数問題から解き始めると100%の知識がなければ確実に正解できません。

しかも個数問題は最後の二択で迷うことが多いです。

迷えば時間をロスして焦る、焦ればミスをしてしまう、ということをできるだけ防いで確実に正解率をあげていくことが重要です。

出題形式別に簡単なものから解いて基礎点を稼げば、残しておいた個数問題は半分くらいできれば、十分に合格点に届きます。

組み合わせ問題はほぼ満点近くとり、一肢選択問題で合格レベルにある人が取る問題を絶対に落とさないことが合格の鍵だと思っております。

択一問題は、記述式問題と異なり部分点はないので、0点か4点(あるいは2点)です。

たった一問のケアレスミスが合否にかかわることが多いのです。

後1問で合格できたのに、ということをたった一問と軽くとらえるか、重くとらえるか、で次の年の合否に影響がでるのです。

合格レベルになってくると1問の壁は意外と厚いものです。

ここまでが、本番での形式的な戦略のお話です。



このことと、実際に普段復習する際に、何を意識して勉強するのかということは別の話です。

次は、内容的な戦略の話です。

できるだけ、基本的な知識だけで問題を解くということが重要だと思っています。

ただ、条文にあるから、判例があるから、という勉強方法を取ると、憲法
、民法、行政法、商法の条文・判例すべてに目を通さなければならなくなり、膨大な量になります。


また過去問を暗記するくらいやったとしても同じ問題は出ませんから、少しひねられると間違うというのでは、きつい言い方ですが答えを覚えただけでやってないのと同じことです。



そんなことをしなくても、できるだけ少ない基本的な知識さえあれば、かなりの肢は切れますし、またそれを応用して未知の問題にも対処できるはずです。


そうした基本的な知識の身につけ方、応用の仕方などをブログで一つ一つ解説しているつもりです。


最終的には森田さんがご指摘されたように、口頭で簡単に説明できるようになれば、その問題が十分に理解できており、少しひねられても応用できる力がついたことになります。


このように過去問を説明できるように勉強した上で、本番ではとにかく正解率をあげることだけを考えて出題形式別にどんどん解いていくというのが私の方法論です。

おぼえる量はできるだけ少なく、その代わり質は最高に、というのが私のモットーです。

なお、普段の勉強でも出題形式を意識して簡単なものから解いていくというくせは身につけておいたほうがいいですし、選択肢の中でも解きやすいものを見つけて解いて正解率をできるだけUPさせる訓練をしておくと本番では無意識的にできるようになるので参考にしてみてください。


森田さんの求められている回答になったでしょうか。


わかりにくい回答でしたらまたお手数ですが、ご質問いただけると幸いです。


今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2008/04/15(火) 22:36:59 |
  • URL |
  • 溝部太郎 #ROXIqqBs
  • [ 編集 ]

とても よくわかりました。

なかなか懲りない奴ですみません。

「解説を読んだら解るはずでしょ。」
と仰りたいところを我慢して説明してくださってありがとうございました。

先生の仰る言葉は、鼻にツーンときて目頭ジンワリする痛みでした。
(温かいシューマイにからしを付けすぎたような感じです)じっくり・しっかり読みました。

そして、今後どういう風に過去問を見、取組んだらよいのか視点がはっきりしました。
がんばります。

ありがとうございます

私の伝えたいことが、森田さんに伝わって嬉しく思っております。


文章で受験生の方が納得できる説明をすることはとても難しいと日々痛感しておりますので、何度でもご質問に答えますよ。

また、他の受験生の中にも同じような疑問をもたれている方もいらっしゃると思いますので、このようなご質問は大変貴重なものと思っております。


個々の受験生の疑問・悩みなどを少しでもサポートできたらと思って、ブログを続けていますので、是非遠慮されずに、また何かありましたらいつでもご質問ください。



今年度の合格目指して頑張りましょう!

  • 2008/04/16(水) 10:37:00 |
  • URL |
  • 溝部太郎 #ROXIqqBs
  • [ 編集 ]

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