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なぜ即時取得は認められるのか?!  平成17年度 問題26の過去問分析 その1

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今回は、即時取得の成立要件に関する問題です。




即時取得が成立するためには、

対象物が動産であること

前主が無権利者であること

前主に占有があること

有効な取引であること

平穏公然、善意無過失で占有を取得したこと、

の5つの要件が必要です。






本問は、このうち①と②と④の要件さえ知っていれば、消去法で簡単に正解がだせます。




しかし、この5つの要件を丸暗記して覚えておくのは、なかなか大変ですし、試験中に度忘れしたら問題が解けませんね。






そこで、なぜ即時取得は認められるのかについての基本を理解すれば、これらの要件が必要である理由が記憶に残りやすくなるはずです。




問題26を分析していきましょう。


過去問がない方は下記のリンクで参照してください。


http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/173mondai.html



例えば、Aが自己の所有する新品のカバン20個をBに保管のため預けており、Bが勝手にCを含めた20人に売却したとしましょう。




この場合、Bは単なるカバンの占有者であり、他人に自由に売却できる権限をもっているわけではないですから、無権利者です。




そうすると、この無権利者Bからの譲受人であるCを含めた20人も無権利者ですから、AはCを含めた20人に対して、所有権に基づく返還請求をすることでカバン20個すべてを取り戻せるのが原則ですね。




しかし、Cを含めた20人が日常的に使用するカバンのような動産を購入する際に、不動産と異なり登記という公示の制度がないので、いちいちBがそのカバンの占有権者かどうかを確認して購入するのは困難ですし、そのような確認義務を課すと動産取引が停滞して、取引の安全を害することになります。




そのため、Bが販売している以上、Cを含めた20人が、Bにはそのカバンの正当な占有があると信じるのが通常ですね。




にもかかわらず、Bのカバンの占有を信じて、Aのカバンであることを知らずに、何ら落ち度なくカバンを購入した場合にも、この原則を貫くのは民法の公平の理念に反しないでしょうか?



もちろん一番悪いのは、Bですが、こんな悪いことをするBを信じて、新品のカバン20個を預けてしまったAにも落ち度は多少なりともあるでしょう。




少なくとも、何ら落ち度がなくBのカバンの占有を信じて購入している以上、Cを含めた20人よりもAの方を保護するというのは、民法の公平の理念に反しますね。




そこで、公平の観点から、このような何ら落ち度のない第三者を救うために、例外として規定されたのが即時取得なのです。




もっとも、本来無権利者であるはずの第三者を例外的に有効な権利者として保護するわけですから、その保護に値する要件が必要なのです。




それゆえ、上記5つの要件が必要とされているのです。




対象物が動産であること



上記の例でもおわかりの通り、動産の取引は日常頻繁に大量になされているのが通常ですから、物を購入するたびに、占有者の権限の有無を確認しなければならないとすれば、登記のような確認方法もないため社会は大混乱になって取引の安全を害します。




ですから、とりわけ動産については即時取得を認める実益が大きいのです。




②前主が無権利者であること



本来無権利者であるはずの第三者を例外的に権利者として保護する制度ですから、当然です。

ただし、無権利者からの譲受人であることは変わらないので、承継取得ではなく、原始取得するのです。

そういう意味では時効制度と同じですね。




③前主に占有があること



前主=売主等の占有を信頼して、第三者が購入するわけですから、売主等の占有という外観の存在が必要です。




この外観の存在によって、権利者であるという信頼が生まれますから、この信頼を保護するのです(公信力)。




有効な取引であること



公平の観点から、政策的に無権利という瑕疵を原始取得という形で治癒するにとどまり、上記の例で、Bが、未成年者であったり、錯誤に陥っていたりした場合に、制限行為能力や意思表示の欠けつまでも治癒する制度ではないですから、取引行為自体に瑕疵があってはならないのです。




取引行為自体に瑕疵があった場合は、もう即時取得の問題ではなく、制限行為能力や意思表示の欠けつの問題となってしますのです。




平穏公然、善意無過失占有を取得したこと



有効な取引であれば、平穏公然であるのが通常ですから、この要件は余り問題となりませんが、悪意者や悪意と同視できる重過失者まで保護するとなると、もともとの所有者の利益が害されて公平性を害するので、善意無過失が要件となっているのです。




そして、本問では直接関係ありませんが、占有を取得したという要件について、過去問でも頻出の論点があります。




占有の取得態様には、現実の引渡し、簡易の引渡し、指図による占有移転、占有改定がありますが、このうち占有改定でも即時取得が認められるかが論点となっています。




占有改定では、上記の例ですと、Bのもとにまだカバンがある状態ですから、事実的にみると、カバンの占有態様に何も変化がありません。

第三者の信頼に値する外観がないのです。




ですから、Aからすると、Bにカバンを預けた状態そのままですから、この場合にも、第三者がカバンの所有権を取得するというのは、第三者を保護しすぎで公平のバランスを欠くので、認められないと解されています。




◇ なお、この論点は、平成15年度問題28の肢1および平成12年度問題27の肢3で出題されているので確認しておいてください。




これら5つの要件の意味を理解した上で、次回、本問を解答していきましょう。




今回はこの辺りで終わります。





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テーマ:資格取得 - ジャンル:学校・教育

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