なぜ あなたは 行政書士試験に 合格できないのか?

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判例知識は不要!? 国家賠償法 23年度問題20 行政書士試験

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 (解説・・・H23-20)
 
本問は、細かい判例知識を問う問題ではありません。
 
国家賠償法1条の要件である「公権力の行使」の解釈についての基本的な知識を問う問題です。
 
そこに気づけば「国家賠償責任を負うことはない。」という文末から判断するだけでも容易に正解できるでしょう。
 
国家賠償法は、憲法17条を受けてできた法律ですので、国の過ちに対して損害を受けた国民の人権保障を守るものです。
 
そうであるなら、国などが関わった違法行為に対しては広く損害賠償できることが望ましいです。
 
ですから、国家賠償法1条を国家賠償責任の一般法ととらえ、「公権力の行使」には、公の営造物に関する瑕疵および純然たる私経済活動を除く行政活動すべてを含むものと広く解されているのです。
 
具体的には、行政行為、強制執行、即時強制などの本来的な権力作用のほか、行政指導や、国公立学校での教育活動のような非権力的な行政活動や公的事実行為も含まれます。
 
そういう意味で、ほとんどの公の作用が基本的に「公権力の行使」には含まれます。
 
含まれないものの方が極めて稀であるということです。
 
それだけ被害者を厚く保護するという趣旨です。
 
ですから、本問の場合、判例を知らなくても「国家賠償責任を負うことはない。」という肢アとイの文末からこれらが誤りであることがわかるでしょう。
 
 
以上より、解答は 5 となります。
 
 
  こういう時期だからこそ、知識をつめこんで増やすのではなく、重要なポイントをシンプルに押さえておくことが肝心なのです。


 今回はこの辺りで終わります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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内閣総理大臣の異議 23年度問題17 行政書士試験

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(解説・・・23年度問題17)
 
 
執行停止についての内閣総理大臣の異議についての問題です。
 
条文そのままの問題なので容易に正解したい問題の一つです。
 
1 誤
 
第27条
1 第25条第2項の申立てがあつた場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができる。執行停止の決定があつた後においても、同様とする。
 
27条1項の通り、執行停止前でも執行停止の申し立てがあった場合は、内閣総理大臣は異議を述べることができます。
 
 
2 誤
 
執行停止の決定後の異議は、決定をした裁判所に対して述べなければならないのです(27条5項)。
 
必ずしも最高裁判所に対して述べるわけではありません。
 
 
3 正
 
内閣総理大臣の異議があったときは、裁判所は、執行停止をすることができず、また、すでに執行停止の決定をしているときは、これを取り消さなければならないとされています(27条4項)。
 
ですから、この理由の当否について裁判所に審査権限はなく、裁判所は、必ず決定を取り消さなければならないのです。
 
 
4 誤
 
内閣総理大臣は、やむをえない場合でなければ、異議を述べてはならず、また、異議を述べたときは、次の常会において国会にこれを報告しなければならないとされています(27条6項)。
 
このように内閣総理大臣の異議は裁判所の判断を覆すものなので慎重になされなければならないのです。
 
異議は、内閣総理大臣の専権事項なので、国会への報告をすればよく、国会の承認までは不要です。
 
 
5 誤
 
執行停止の決定は裁判所が行い、それに対する異議は内閣総理大臣が行いますから、裁判所 VS 内閣総理大臣 という三権分立の抑制と均衡のバランスが関係してくるのです。
 
それゆえ、この異議の制度は、国民の自由・権利を守る最後の砦である裁判所の独立(司法権の独立)に反するのではないかという問題があるのです。
 
これまでデモなどの集団示威行進に関する執行停止決定に対する異議が少数ほどありますが、ほとんど利用されていません。
 
ですから、肢5の前半部分は正しいです。
 
しかし、後半部分が誤りです。
 
執行停止は、処分の執行という作為を止めさせるものであります。
 
つまり、これは、処分後の事後的な仮差止訴訟と同じなのです。
 
ですから、仮差止・仮義務付け訴訟と執行停止の関係は事前と事後の関係なのです。
 
次に、仮差止訴訟は、処分という作為を止めるものであります。
 
仮義務付け訴訟は、不処分という不作為に対して作為義務を負わせ実行させるものであります。
 
ですから、仮差止訴訟と仮義務付け訴訟との関係は作為と不作為の関係なのです。
 
このように、仮差止訴訟・執行停止が事前・事後に処分という作為を止めさせるものであり、仮義務付けは事前に不処分という不作為を止めさせるものであります。
 
ですから、仮義務付け・仮差止訴訟および執行停止の関係は、「止めさせる」という点で共通するので、同様の機能を有します。
 
この同様の機能から、執行停止に対して、内閣総理大臣の異議ができるように、仮差止・仮義務付けに対しても、内閣総理大臣の異議ができ、準用されているのです(37条の5第4項)。
 
以上より、解答は 3 となります。
 
今回はこのあたりで終わります。
 
 
 

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判例知識がなくても正解できる?! 23年度問題42  行政書士試験

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(解説・・・H23-42)
 
 
本問は、判例問題ですが、この判例知識がなくても基本的知識と文脈から容易に正解できる問題です。
 
ア以外は比較的容易に入るでしょう。
 
(イ)
「このような処分については、…[イ]の制限を受けることなく、何時まででも争うことができることとなるわけであるから、」
 
「何時まででも争うことができる」という部分をヒントに、イには「出訴期間」が入ることがわかるでしょう。
 
(ウ)
「課税処分が課税庁と被課税者との間にのみ存するもので、処分の存在を信頼する[ウ]の保護を考慮する必要のないこと等を勘案すれば」
 
「課税庁と被課税者との間にのみ存する」という部分をヒントに、ウには「第三者」が入ることがわかるでしょう。
 
(エ)
「不服申立期間の徒過による[エ]的効果の発生」とあるので、これは直接この部分から不服申立期間の徒過によって生じる効力である「不可争力」であることがわかるでしょう。
 
 
(ア)
アは2箇所にヒントがあります。以下の①のヒントだけではすぐに入らないかもしれませんが、②のヒントも合わせて考えれば選択肢から正解できるでしょう。
 
①「課税処分につき[ア]の場合を認めるとしても、…何時まででも争うことができることとなるわけであるから、…かかる例外の場合を肯定するについて慎重でなければならない…」
 
②「…著しく不当と認められるような例外的な事情のある場合には、前記の過誤による瑕疵は、当該処分を[ア]ならしめるもの…」
 
課税処分について過誤による瑕疵がある場合、出訴期間が過ぎても例外的に争えるということですから、不可争力を認めないだけの効果が生じるということです。
 
そうすると、選択肢から「当然無効」が入ることがわかるでしょう。
 
以上より、正解は次の通りとなります。
 
ア 5(当然無効) イ 12(出訴期間) ウ 9(第三者) エ 16(不可争)
 
 
判例知識に頼らず現場の判断でも解けるということを知っておいてください。
 
 
今回はこの辺りで終わります。



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行政不服審査法 平成23年度問題14 行政書士試験

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 (解説・・・H23-14 )
 
 
(肢1)(肢2) 両方とも誤
 
肢1および肢2は、行政不服審査制度を利用するための主体的要件の問題です。
 
当事者が不服申立てをするためには、主体的要件として当事者能力および当事者適格が必要です。
 
当事者能力とは、自己の名において不服申立てをすることのできる一般的資格をいいます。
 
具体的に、この当事者能力を有するのは、民法等の実体法上の権利能力を有する自然人や法人などです。
 
当事者適格とは、当事者能力があることを前提に、特定の争訟において当事者として承認される具体的な地位ないし資格をいいます。
 
行政事件訴訟法9条のような規定はないですが、解釈上行政不服審査法においても、当事者適格が必要であると考えられています。
 
違法・不当な処分を取消すことによって、侵害された自己の権利利益の回復が得られる者、つまり不服申立ての利益を有する者だけが異議申立てや審査請求をすることができるのです。
 
このような利益を法律上の利益といい、法律上の利益を有する者でなければ不服申立てをすることができないのです。
 
例えば、不利益処分を受けた者は、原則として当事者適格を有します。
 
ですから、当事者能力および当事者適格があれば、外国人でも不服申し立てすることができますが、誰でもできるわけではないのです。
 
 
(肢3) 誤
 
法定資格とは、文字通り、法律で規定されている資格のことをいいます。民法で言うところの法定代理と同様です。
 
別の言い方をしますと、民法では、未成年者の法定代理人は、親権者や後見人でなければならないと規定されていますが(818条、838条)、これと同じように行政不服審査法に代理人の資格を有するためには、どのような者でなければならないかが規定されているでしょうか。
 
行政不服審査法における代理人に関する規定は主に以下の12条と13条です。
 
(代理人による不服申立て)
第12条 
1 不服申立ては、代理人によつてすることができる。
2 代理人は、各自、不服申立人のために、当該不服申立てに関する一切の行為をすることができる。ただし、不服申立ての取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。
 
(代表者の資格の証明等)
第13条
1 代表者若しくは管理人、総代又は代理人の資格は、書面で証明しなければならない。前条第2項ただし書に規定する特別の委任についても、同様とする。
2 代表者若しくは管理人、総代又は代理人がその資格を失つたときは、不服申立人は、書面でその旨を審査庁(異議申立てにあつては処分庁又は不作為庁、再審査請求にあつては再審査庁)に届け出なければならない。
 
13条1項で「代理人の資格は、書面で証明しなければならない。」とはありますが、例えば代理人は弁護士でなければならない等の規定は何らなされていませんね。
 
ですから、本人がよければ誰でも代理人に選任することができます。
 
通常は弁護士等の法律の専門家に任せますが、規定上は誰でもよいということです。
 
民法で言うところの任意代理と同じです。
 
ただ、代理人を選任したのであれば、その資格を書面で証明してくださいということです。
 
例えば、AがBを代理人に選任した場合、AがBを代理人に選任したという委任状を資格証明書として提出してくださいという意味です。
 
この肢の出題意図は、行政不服審査法の代理人の資格は、法定代理かそれとも任意代理かという単純なことです。
 
行政不服審査法の代理人の資格は、任意代理なので、「法定の資格が必要とされているので」の部分が誤りということになります。
 
(肢4) 正
 
行政不服審査法は、簡易迅速な紛争解決手続きです。
 
それゆえ、実体審理手続においても書面主義が原則です。
 
確かに、書面審理主義は、資料が確実で簡易迅速にできるという利点もありますが、その一方で印象が間接的で、また当事者の真意を汲みにくいという欠点もあります。
 
このような書面審理主義の欠点を補うために、審査庁は、必要があると認めるときは、審査請求人又は参加人の申立てにより、申立人に口頭で意見を述べる機会を与えることができるのです。
 
イメージで言うと、手紙やメールだけでは相手の真意が伝わらないことも、実際に会って話すと伝わる場合もあるのと同じような感じです。
 
このような口頭意見陳述によって、印象が直接的となり、当事者の真意が把握しやすくなるのです。
 
そして、審査庁における口頭意見陳述の場合には、審査請求人又は参加人は、審査庁の許可を得て、補佐人とともに出頭することができます。行政手続法の聴聞手続の場合と同様です(行手法20条3項)。
 
 
(肢5) 誤
 
不服申立てをすることができるのが、処分された当事者であるのは当然です。
 
当事者のみならず処分の取消や維持によって、直接自己の権利利益に実質的な不利益を蒙る者も不服申立てすることが目的に資するのです。
 
ですから、このような不利益を蒙る者も利害関係人として審査請求に参加することができるのです。
 
ただし、利害関係人というのはどこまでも拡大していく可能性がありますから、本当に利害関係人かどうか確認する必要があります。
 
そのため、審査請求に参加する場合は、原則として審査庁の許可を得る必要があるのです。
 
したがって、不服申立てを審査する行政庁は、申請した利害関係人に、参加人として不服申立てに参加することを許可する権限を有するのです。
 
このように利害関係人とは不利益処分を受けた側の者であって、これとは関係のない関係行政庁の参加は認められていないのです。
 
以上より、正解は、4 となります。
 
今回はこの辺りで終わります。
 
 
 

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行政の実効性確保の手段  23年度問題8  行政書士試験

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(解説)
 
 
(肢1) 正
  
行政執行法第1条そのものからの出題ですので、この肢だけで正解して欲しい問題です。
 
肢1以外は少し細かいところから出題されています。
 
代執行とは、代替的な作為義務の強制手続きであり、後に費用を徴収する点で直接強制等よりも権利侵害の程度が弱いものであって、行政代執行法が一般法となっています。
 
行政執行法第1条
行政上の義務の履行確保に関しては、別に法律で定めるものを除いては、この法律の定めるところによる。
 
 
(肢2) 誤
 
 本問は、「判例である」と記述されているからといって、判例の知識が必要というわけではありません。
 
行政代執行法と憲法で勉強したことを思い出していただければ正解でいます。
 
民事事件など一般市民法秩序では、強制執行するためには、裁判所の関与が必要です。
別の言い方をすると、当事者による自力救済の禁止が原則なのです。
 
私人間において、当事者自ら債権回収をすると過酷な取立てをするなどして社会秩序が混乱するからです。
 
これに対して、行政強制の場合は、裁判所の判断を経ていては、時間がかかり過ぎるため国民のために円滑迅速な行政サービスを実現することができません。
 
そのため自力救済の禁止の例外として、一方当事者である行政自らが実力行使をすることができるようにしてあるのです。
 
このように、強制手段をとるにあたって、自力救済をすることができ裁判所の関与を必要としない点が民法における債権回収の手段とは大きな相違点であるのです。
 
そのため、肢1の通り、行政代執行法が一般法として定められており、その具体的な規定が第2条でなされています。
 
地方公共団体による義務履行の確保も行政上の義務履行の確保ですから原則として行政代執行法の手続きによることになります。
 
また、代執行手続きによることもできないときであっても、民事訴訟を提起することはできません。
 
 憲法で勉強した法律上の争訟にあたらないからです。
 
つまり、「法律上の争訟」となるためには当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争であって、かつ、それが法令の適用により終局的に解決することができるものに限られるのでしたね。
 
国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟は、法規の適用の適正ないし一般公益の保護を目的とするものであって、自己の権利利益の保護救済を目的とするものでないので法律上の争訟として当然に裁判所の審判の対象となるものではなく、法律に特別の規定がある場合に限り、提起することが許されるのです。
 
 
そして、行政事件訴訟法その他の法律にも、一般に国又は地方公共団体が国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟を提起することを認める特別の規定は存在しません。
 
判例(平成14年7月9日)も同趣旨です。
 
以上より、地方公共団体は民事訴訟によりその履行を求めることができるという点は、誤りとなります。
 
なお、行政代執行の場合は、代替的な作為義務であり、後に費用を徴収する点で直接強制よりも権利侵害の程度が弱いため、行政目的の実現のため条例でも制定できると定められています。
 
行政代執行法は一般法であり、その行使のための要件と手続きが厳格ですから、この法律の範囲内で条例が制定されるならば、許容されると考えられるのです。
 
行政代執行法第2条の「法律」を条例に置き換えて読むと以下の通りになります。
 
第2条
条例に基き行政庁により命ぜられた行為について義務者がこれを履行しない場合、他の手段によつてその履行を確保することが困難であり、且つその不履行を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、当該行政庁は、自ら義務者のなすべき行為をなし、又は第三者をしてこれをなさしめ、その費用を義務者から徴収することができる。
 
 
(肢3) 誤
 
これはちょっと細かい問題ですね。行政調査の問題です。
 
行政行為や行政行為以外の行政活動(行政立法、行政契約、行政計画、行政指導など)を実現するためには、色々な角度から情報を収集する必要があります。
 
このように、行政機関が行政目的達成のために情報収集することを行政調査といいます。
 
行政調査には、強制調査任意調査があります。
 
強制調査とは、相手方に義務を課し、または相手方の抵抗を排除しても行える調査をいいます。
 
相手方の意思に反して調査をするため、相手方への人権侵害が強く法律の根拠が必要となります。
 
行政調査には、あまり強制調査は多くはないですが、例えば、国税犯則取締法2条による臨検・捜索・差押えの犯則調査などがあります。
 
任意調査とは、相手方の協力を得て行われる調査をいいます。
 
相手方の協力を得て行われるため、相手方への人権侵害が強くなく法律の根拠が不要です。
 
但し、多くは法律に定められており、罰則の規定があります。
 
これを、間接強制を伴う調査といいます。
 
罰則の規定があることによって、間接的に協力を強制することになりますが、相手方の抵抗を排除しても行うわけではないので強制調査とは異なります。
 
では、本問の食品衛生法に基づく保健所職員による立入検査は、強制調査でしょうか、それとも任意調査でしょうか。
 
行政活動によって、不当な人権侵害がなされるのは、憲法で勉強したことからもわかるとおり、できるだけ避けるべきですね。そして、行政法は、個人の人権を保護するものです。
 
ですから、行政調査は、任意調査が原則なのです。
 
そのため、試験との関係では、上記の国税犯則取締法2条による臨検・捜索・差押えの犯則調査以外は、基本的に任意調査であると割り切ってください。
 
そうすると、食品衛生法に基づく保健所職員による立入検査も相手方の抵抗を排除しても行うわけではないので強制調査ではなく、任意調査なのです。
 
よって、保健所職員が、実力を行使して調査を実施することが認められるわけではないのです。
 
 
(肢4) 誤
 
違反事実の公表に関する問題です。
 
行政上の勧告や命令に従わない者がある場合に、その事実を公表して世論に訴え、社会的制裁を期待して行政への協力を促すものです。
 
具体的には、以下の国土利用計画法26条にあります。
 
(公表)
第26条
都道府県知事は、第二十四条第一項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、その旨及びその勧告の内容を公表することができる。
 
もっとも、これは行政手続法上の不利益処分にはあたりません。
 
行政手続法上の不利益処分とは、特定の者を名宛人として、直接にこれに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいいます(2条4号)。
 
違反事実の公表自体は情報開示に過ぎないため直接義務を課し、又はその権利を制限する処分にあたらないからです。
 
 
(肢5) 誤
 
経済的負担(課徴金・加算税等)の問題ですね。
 
行政上の義務違反に対し、制裁として経済的不利益を課し、これにより義務の履行確保を促進しようとするものです。
 
例えば、加算税とは、納税義務者が国税について申告・納付義務などの法律上の義務を果たさない場合に、本来の税額に加算して課せられる税をいいます。
 
加算税という制裁を置くことによって納税義務の履行確保を促進しようとするものです。
 
なお、加算税(課徴金)は、行政上の要請を達成するための措置であり、脱税という反社会的な行為に対する制裁である罰金とは性質が異なるので、加算税(課徴金)と罰金を併科しても二重の危険の禁止(憲法39条)とならないとされています。
 
以上より、解答は  1 となります。
 
 
今回は、この辺りで終わります。
 
 
 

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