なぜ あなたは 行政書士試験に 合格できないのか?

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委任契約と寄託契約  行政書士試験

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(解説)

1 正
 
委任契約は、委任者と受任者との信頼関係に基づいて受任者に事務処理を任せるもので、受任者に過失のない事務処理上の損害は、委任者が賠償責任を負い、この賠償責任は委任者の無過失責任となります。 (650条3項)。
 
2 誤
 
寄託契約の場合、寄託者は、原則として寄託物の性質または瑕疵によって受寄者に生じた損害を賠償する義務を負います。
 
ただし、寄託者が過失なくその性質・瑕疵を知らず、または受寄者が知っていたときは免責されます。
 
このように寄託者の賠償責任は、過失責任となります(661条)。
 
肢1の委任者の無過失責任の場合と比較しておきましょう。
 
3 誤
 
受寄者の注意義務は、無償の場合は、自己の財産におけるのと同一の注意義務を負い、有償の場合は、善管注意義務を負います(659条)。

 これに対して、委任契約は、無償であっても善管注意義務を負います。
 
委任契約というのは、ある力量をもった受任者を信頼して事務を任せる契約であるからです。
 
4 正
 
寄託契約は、もっぱら寄託者のための契約なので当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても寄託者は、いつでもその返還を請求することができるのです(662条)。
 
5 誤
 
受寄者は、返還の時期の定めがあるときは、返還時期まで保管する義務があるのが原則です。
 
ただし、受寄者は、やむを得ない事由があれば、例外的に、その期限前に返還をすることができるのです(663条)。
 
このように、委任契約と寄託契約との主な違いは、無償の場合に善管注意義務を負うか否か(644条、659条)、損害賠償責任が無過失責任(650条3項)か過失責任(661条)かという点であるということを押さえておきましょう。
 
 
以上より、解答は 3つ となります。
 
 
今回はこの辺りで終わります。
 
 
次週は都合によりお休みさせていただきます。
 
次回のブログは、7月6日(水)を予定しております。

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買戻し特約と再売買の予約  行政書士試験

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(解説)

買戻し特約と再売買の予約についての問題です。
 
買戻しとは、不動産について売買契約をすると同時に解除権を留保する特約をいいます。
 
手付けと同様に約定解除の一種です。
 
例えば、資金繰りに困っている人がいて、今お金がないので不動産を譲渡するが、後3ヶ月経てば確実にお金が入ってくるので、その時に買い戻したいというような場合に、自分の不動産を買戻特約付で売買したりします。
 
 このように、買戻し特約は、不動産を担保に資金調達をするという機能があります。
 
これに対して、買戻し特約と類似するものに、再売買の(一方の)予約というのがあります。
 
再売買の予約とは、売買の一方の予約(556条)の応用です。
 
例えば、Aが不動産等をBに売却するという売買契約をし、将来BからAに再び同一不動産を売り渡すという予約です。
 
この再売買の予約も、買戻し特約と同様に、一時的な資金繰りのために売却する点で同じ機能を有しています。
 
 このような機能を債権担保の機能といいます。
 
買戻しが解除という形式を取るのに対して、再売買の予約は、売買の形式をとり、売主が予約完結権を行使することで、再び売買契約が成立します。
 
以上より、買戻し=解除、再売買の予約=売買と比較して押さえておくと容易に問題が解けるでしょう。
 
 
1 正
 
買戻し=解除なので、不動産の売主は、売買契約と同時にした買戻しの特約により、買主が支払った代金及び契約の費用を返還して、売買の解除をすることができる(579条)。
 
これに対して、再売買の予約=売買なので、再売買の予約にはそのような制限はない。
 
2 誤
 
買戻し特約は、不動産の担保を機能とするので買戻し特約の対象は、不動産のみである。
 
これに対して再売買の予約は、動産および不動産の両方を対象とする。
 
3 正
 
買戻しについて期間を定めなかったときは、5年以内に買戻しをしなければならない(580条)。
 
買戻しは解除と同じなので、いつまでもできるとすると買主は何十年たっても買い戻される状態にあるので法的安定性が図れないからである。
 
これに対して、再売買の予約には行使期間の制限はない。
 
4 正
 
登記をした賃借人の権利は、その残存期間中1年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる(581条)。
 
それゆえ、登記をしていない賃借人は売主に対抗できない。
 
5 誤
 
売主は、買戻し期間内に、代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しをすることができない(583条1項)。
 
当事者が別段の意思を表示しなかったときは、不動産の果実と代金の利息とは相殺したものとみなす(579条)。
 
したがって、特約が無い限り、売主は利息を提供する必要はない。
 
以上、解答は、3つです。 
 

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履行遅滞と受領遅滞  行政書士試験

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(解説)
 
履行遅滞の時期と受領遅滞についての問題です。
 
履行遅滞になれば、解除や損害賠償請求という債務不履行責任を負わされます。
 
そのため、履行遅滞となる時期は債務者にとって明確でなければならないので、明文で規定されているのです(412条)。
 
1 誤
 
債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う(412条1項)。
 
契約時に、例えば、2010年6月1日に履行するという確定期限が定まっていれば、債務者にとって責任を負う時期が契約当初から明確ですから、債務者がこの時期の到来を知ったかどうかを考慮するまでもなく、時期の到来をもって履行遅滞となります。
 
2 誤
 
債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来したことを知った時から遅滞の責任を負う(412条2項)。
 
死亡という事実は、将来確実に起こることなので、確実に起こるかどうかわからない条件とは異なり、期限となります。
 
ただ、その時期がいつになるのか確定していないので不確定期限なのです。
 
到来時期が不確定であれば、その到来時を債務者が知って初めて債務不履行責任を負わせることができます。
 
ですから、債務者は、その期限の到来したことを知った時から遅滞の責任を負うのです。
 
3 誤
 
債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う(412条3項)。
 
履行期限を定めていなければ、履行到来時がいつになるかわかりません。履行の請求を受けて初めて債務者は、履行時期を知るのです。
 
ですから、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負うのです。
 
4 誤
 
消費貸借契約において、当事者が返還の時期を定めなかったときは、貸主は、相当の期間を定めて返還の催告をすることができる(591条1項)。
 
期間を定めていなければ、3と同様に履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負うのではないかとも思えます。
 
しかし、消費貸借契約とは、金銭その他の代替物を借りて、後にこれと同種・同等・同量の物を返還する契約をいいます。
 
ですから、売買などと異なり、履行するには、一度消費したものと同種・同等・同量の物を返還しなければなりません。
 
つまり、一度消費しているので、返還するためには、ある程度準備期間が必要なのです。
 
その返還するための準備期間を考慮して貸主は、相当の期間を定めて返還の催告をし、相当の期間経過後に債務者は遅滞責任を負うのです。
 
5 正
 
受領遅滞の法的性質は、公平の観点から信義則上法が特に定めた法定責任と解されています(法定責任説、通説・判例)。
 
そのため、特約ないかぎり債権者には受領する義務があるわけではないので、債権者が履行遅滞となって、債務者が解除や損害賠償請求をすることができるわけではないと解されています。
 
 
以上より、解答は、4つとなります。
 
今回はこのあたりで終わります。

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根抵当権の基本   行政書士試験

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(解説)
 
根抵当権については、なかなかイメージできないところなので、今回は、抵当権と根抵当権の基本的な比較問題にしてみました。
 
先生:例えば、個人Aが銀行Bから1000万円を借りるために、AとBとの間で1000万円の金銭消費貸借契約をし、Aの建物に抵当権を設定したとしましょう。この場合のBのAに対する1000万円の債権のことを何と言いますか。
 
生徒:はい、(イ被担保債権)です。
 
先生:そうですね。では、通常の抵当権において、その債権の発生を前提として抵当権も発生し、その債権が消滅すれば、抵当権も消滅しますが、この性質を何と言いますか。
 
生徒:はい、(イ付従性)です。
 
先生:そうですね。では、通常の抵当権において、その債権を譲渡すると抵当権も移転しますが、この性質を何と言いますか。
 
生徒:はい、(ア随伴性)です。
 
先生:そうですね。通常の抵当権は、その債権の一生である発生・変更・消滅と密接な関係があるのです。ところで、例えば、銀行Xと企業Yのように頻繁に取引する関係にある場合、毎日のように1000万円を銀行から融資を受けて弁済期に返済するというような金銭消費貸借契約がなされることもあります。この場合に通常の抵当権を利用すると、1年で300回以上も、金銭消費貸借契約とともに不動産に抵当権の設定登記をし、弁済とともに抵当権の抹消登記をします。なぜかわかりますか。
 
生徒:はい、抵当権に、(イ付従性)があるために、毎回新たな契約と抵当権の設定をしなければならないからです。
 
先生:そうですね。そうすると、銀行Xと企業Yのように頻繁に取引する関係にある場合、通常の抵当権だと非常に煩雑になるし、司法書士への報酬や登録免許税などの登記費用もかかります。しかし、同じような種類の契約(債権債務関係)がある場合、いちいち抵当権を抹消することなく、一定の枠組みの限度内なら、何度契約(債権債務関係)が発生・変更・消滅しようとも全て担保できるようにしてしまえば、取引が終わるまで一度だけの抵当権の登記をしてしまえばよいことになります。例えば、1億円を限度として、銀行Xと企業Yが、毎日のように金銭消費貸借契約をする場合、銀行Xとの間では、個々の金銭消費貸借契約によって発生した債権債務関係が弁済によって消滅しても、抵当権は消滅せずに、1億円を限度として発生した複数の債権の全て(昨日の債権も明日発生する債権も全て)を同じ抵当権で担保されるような仕組みがあれば、このような頻繁に取引する者の間では便利ですね。つまり、債権と抵当権の関係を切断するとこのような制度が作れます。一度設定した抵当権は、一つ一つの金銭消費貸借契約による被担保債権の発生と弁済による消滅の影響を(イ受けない)ということです。そのため、債権の発生、消滅に関係なく抵当権が存在するのです。このような仕組みを何と言いますか。
 
生徒:はい、(ア根抵当権)です。ただ、仕組みの名前はわかるんですけどまた何となくイメージがわかないんです。
 
先生:なるほど、それでは「根」という言葉に着目して、花をイメージしてください。花は、毎年同じ「根」から、何度も咲いては枯れるということを繰り返します。言い換えれば、毎年花が複数咲いては枯れてなくなっても根だけは変わらないですね。この「根」のある抵当権を根抵当権として、花を被担保債権と考えれば、根抵当権と被担保債権との関係がイメージできるのではないでしょうか。花があってもなくても根は存在するので(イ付従性)は否定されているのです。通常の抵当権の場合は、一度花が咲いて枯れてしまうと根も一緒に死んでしまうため、また新しい根を植えなおさなければ花を咲かせることができないのです。そういう意味で通常の抵当権の場合は(イ付従性)があるのです。では、この根抵当権で担保される一定の限度を何と言いますか。
 
生徒:はい、(イ極度額)です。
 
先生:そうですね。その限度額の範囲の全ての債権が担保されます。では、被担保債権はどのようなものでも担保されるのですか。


生徒(アはい、一定の範囲内であれば不特定債権も担保されます。)


先生:そうですね。具体的にはどのような債権が担保されますか。
 
生徒:はい、(ア一定の種類の取引によって生じる銀行取引や売買取引、当座貸越契約などの特定の継続的取引契約などが担保されます。)
 
先生:そうですね。イメージで言うと、一つの根からは同じ花が咲くのではなく、チューリップも咲けば、パンジーも咲いて色々な花が咲き、実際に咲いてみないとどのような花が咲くのかはわからないということです。そういう意味で不特定なのです。この場合、個々の契約(債権債務関係)が消滅しても、根抵当権は消滅しないので、抵当権と異なり(イ付従性)は否定されているのです。では、元本確定前の根抵当権の場合、このような債権が譲渡されるとどうなりますか。
 
生徒:はい、根抵当権の場合は、債権だけ譲渡され、根抵当権の担保から外れてしまいます。)
 
先生:そうですね。イメージで言うと、根抵当権の場合、花だけ採っても根はそのままその花畑に残るということです。これに対して、通常の抵当権の場合は、花だけ切り離して採ることはできず、根ごと切り離さないといけないのです。このように、元本確定前の根抵当権は、随伴性もないので、抵当権における付従性、随伴性が否定された制度なのです。それでは元本の話に移りましょう。抵当権における元本とは何ですか。
 
生徒:はい、(ア被担保債権額のことです。)
 
先生:そうですね。では、根抵当権の場合はどうでしょうか。
 
生徒:はい、(イ元本確定前の根抵当権は、被担保債権との関係が切断されているので元本が定まっていません。)
 
先生:そうですね。毎日のように取引しているので、どの債権が残っていて、消滅しているのかはわからない状態になっているので、絶えず契約によって、債権債務が発生しては消滅している状態となっているのです。イメージで言うと、一つの根からどれくらいの花が咲き、また枯れて消滅してしまうのかは咲かせてみないとわからないということです。例えば3年後の秋を基準に、その時点で咲いている花の数を数えることにした場合、3年後の秋の時点で初めて一つの根から何本の花が咲いているのかがわかるのです。そのため、元本が確定されて初めて担保すべき額が判明します。例えば、極度額2000万円において、元本確定の時に、貸金債権1000万円と代金債権500万円について存在していた場合、元本はいくらになりますか。
 
生徒:はい、(イ1500万円)です。
 
先生:いいでしょう。その元本に対して利息や損害金が発生し、それらが全て根抵当権で担保されます。このように、根抵当権は、元本が確定しないと、根抵当権設定者がいったいどれくらいの債務を担保することになるのかわからないのです。元本確定前は、取引が継続的に続いており、債権額は増減している状態となっているのです。では、この元本が確定する時期を何と言うでしょう。
 
生徒:はい、(イ確定期日)です。
 
先生:そうですね。この期日は当事者で定めることもできるのですが、期間に制限はありますか。
 
生徒:はい、(イ5年以内です。)
 
先生:そうですね。例えば、当事者間で2年後の8月28日を確定期日にし、その時点で元本確定させて一度継続的な取引を終えて清算したいときなどに使用することもできます。確定期日が到来すれば、元本が確定し、後は抵当権と同様に、根抵当権は、その特定の債権のみを担保することになります。上記の例でいうと、元本確定後は、1500万円の元本とその利息や損害金のみが根抵当権で担保されることになるので、元本確定後の根抵当権は、通常の抵当権のようになったと思ってください。ですから、元本確定後は、通常の抵当権と同様に、付従性や随伴性も復活するのです。今回はこのあたりで終わりましょう。
 
生徒:ありがとうございました。
 
 

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