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違法判断の基準時   16年度問題37   行政書士試験

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(お知らせ)
 
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なお、最初に1回分を購入した場合は、差額分で憲法または民法のセット
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例えば、最初に憲法の3回目のみを購入した後に、憲法全8回のセットを購入されたい場合は、1680円-100円=1580円(税込み)で購入することができます。
 
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<解答・解説>
 
 
判断の基準時については、行政事件訴訟法では定めがありません。
 
ですから、この場合、民事訴訟の例によります(行政事件訴訟法7条)。
 
 
では、民事訴訟法において判断の基準時はどうなっているのでしょうか。
 
これは、原則として判決時、つまり事実審の口頭弁論終結時で判断されます。
 
例えば、債権者Aが債務者Bに対して100万円の貸金債権を有する場合、すでに履行期が到来し履行遅滞となっているため、その100万円について貸金返還請求訴訟を提起したとしましょう。
 
裁判の途中、つまり事実審の口頭弁論終結前に、BがAに100万円を弁済して、弁済した旨の抗弁を主張した場合、AのBに対する債権が事実審の口頭弁論終結時においてゼロになるので、裁判所は請求棄却判決を言い渡します。
 
つまり、訴訟提起時においては、AがBに対して100万円の貸金債権を有していても、判決前、つまり事実審の口頭弁論終結前までに、Bが弁済等をした場合は、AのBに対する債権は事実審の口頭弁論終結時において消滅します。
 
民事訴訟では、事実審の口頭弁論終結時で貸金債権、つまり訴訟物の有無を判断するため、AのBに対する債権は消滅したことになり、Aの請求に理由がないとして裁判所は請求棄却判決を言い渡すのです。
 
このように、民事訴訟法においては、原則として判決時、つまり事実審の口頭弁論終結時で判断されます。
 
これが判断の基準時の原則なのでしっかり押さえましょう。
 
この原則を行政事件訴訟法7条により、行政事件訴訟法の抗告訴訟にあてはめてみると、判断の基準時は、民事訴訟の例、すなわち原則として判決時、つまり事実審の口頭弁論終結時で判断されるのです。
 
例えば、問題文にある不作為の違法確認訴訟については、事実審の口頭弁論終結前までに行政庁が何らかの処分等をすれば、もはや不作為は解消されるので不作為の違法確認をする必要がなくなります。
 
また、同様に事実審の口頭弁論終結前までに行政庁が何らかの処分等をすれば、行政庁の処分を命じる義務付け訴訟をする必要がなくなります。
 
さらに、差止訴訟についても、事実審の口頭弁論終結前までに行政庁が処分等をするのを止めてしまえば、判決で差止する必要がなくなります。
 
無効確認訴訟は、訴訟を提起するまでもなく、当初から無効であるものを確認するだけであり、後述する取消訴訟と異なり、原則として途中で有効となることはないものが審理対象となるのです。
 
それゆえ、原則どおり判決時となるのです。
 
このように、これらの抗告訴訟については、民事訴訟法と同様に、原則として判決時、つまり事実審の口頭弁論終結時で判断されるのです。
 
 
これに対して、取消訴訟の場合は、どうでしょう。
 
例えば、処分時では違法であった行政処分が、事実審の口頭弁論終結前までに法律の改正により適法となった場合、どうなるでしょうか。
 
原則通り、判決時であれば、行政処分は適法となるので、取消訴訟は理由がなくなり、請求棄却判決となります。
 
しかし、行政法秩序の第一次的形成権は行政権に専属し、裁判所は処分の適法性を事後的に審理するにとどまると解されています。
 
つまり、三権分立の下、裁判所は、行政の判断にあまり介入すべきではないということです。
 
取消訴訟の効果からみても、裁判所は、違法と判断した処分を取り消すだけであり、取消判決を受けて、新たな行政処分をするのはあくまでも行政庁の判断でなされるのです。
 
ですから、事実審の口頭弁論終結前までに法律の改正により適法となった場合であっても、これに対して裁判所が適法と判断するのは、消極的に裁判所が行政処分をしているのと同じことになってしまうのです。
 
これは、具体的な事件がないのに、ある法律に対して違憲判決を出すことは消極的な立法をすることとなり立法権の侵害になるのと同じ理屈です。
 
また、原告としても当初の処分時における違法性を争っているので、その原告の意思を尊重すべきなのです。
 
ですから、取消訴訟の場合は、処分時で違法性を判断すると解されているのです。
 
このように、まず行政事件訴訟法の一般法である民事訴訟法から判断基準の原則を考え、取消訴訟の特徴から三権分立によって、その原則が修正されると押さえましょう。
 
以上より、抗告訴訟では、原則として、判断の基準時は、判決時、つまり事実審の口頭弁論終結時であって、取消訴訟の特徴から例外として、判断の基準時が、処分時となるのです。
 
問題37のAには「違法判断」 Bには「判決時」が入ります。
 
少し難しいかもしれませんが、丸暗記するよりも、原則と例外に区別して押さえておいた方が記憶に残りやすいと思いますので参考にしてみてください。

以下のマインドマップも参照してください。クリックして画像がでてきたら再度クリックすると大きい画像になります。


判断基準時
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今回はこのあたりで終わります。
 
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公定力と争点訴訟 16年度問題9 行政書士試験

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(解答・解説)

 
 
過去問がない方は、下記のリンク先をご覧になってください。
 
H16問題9
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/161mondai.html
 
 
本問は、行政総論の行政行為の問題として出題されているようですが、実際には、行政事件訴訟法の問題といってもいいでしょう。
 
そのため、今回の問題については、空欄を補充できたらおしまいという復習の仕方では非常にもったいないです。
 
そういう勉強はイメージで言うと、マグロの一番美味しいところのみ食べて後は捨ててしまうという贅沢なやり方です。
 
過去問は、骨まで食べるつもりで徹底的に勉強しましょう。
 
空欄の補充自体は組合せ問題ですので簡単ですが、空欄に入れる語句の意味について説明できるほど理解できていますか。
 
例えば、取消訴訟の排他的管轄とはどういう意味でしょう?
 
また、この問題の文章から学べるものは何でしょうか。
 
正解が4であるとわかっていることを前提に解説していきます。
 
アには、公定力 が入りますが、公定力とは何でしょう?すぐに口頭で説明できますか?
 
公定力とは、行政行為等に瑕疵がある場合であっても、取消権者によって取り消されるまで、有効とされる効力をいいます。
 
公定力は、行政行為の効力の代表的なものの一つですが、なぜ、行政行為に公定力が認められるのでしょうか。
 
まず、そもそも行政行為とは、何でしょう。
 
行政行為とは、行政庁が、行政目的を実現するために法律によって認められた権能に基づいて、一方的に国民の権利義務その他の法的地位を具体的に決定する行為といわれています。
 
例えば、租税の賦課、土地の収容裁決、営業の免許またはその取消などです。
 
このような行政行為について、国民が自己の判断で、いつでもどこでも違法として効力を否定できるとすると、行政行為は公益性が強いものなので、社会秩序の維持が保たれなくなります。
 
そのため、取消されるまで一応有効とされるのです。
 
例えば、租税の賦課について、ある人は肯定し、ある人は否定するということになると、社会が混乱しますね。
 
ですから、取消されるまでは誰に対しても一応有効として、取消によって、誰に対しても違法で無効とすることにしたのです。
 
このような社会秩序維持のために行政行為に公定力が認められているのです。
 
では、この公定力についての根拠条文は行政事件訴訟法にあるのでしょうか。
 
公定力そのものを認めた規定はありません。
 
しかし、取消訴訟があるということは、行政行為に公定力が認められている根拠となるのではないでしょうか。
 
つまり、もし、行政行為に公定力が認められてなければ、国民が自己の判断で、いつでもどこでも効力を否定できるので、そもそも行政行為を取消すための訴訟など必要はないですね。
 
ということは、取消訴訟があるのは、行政行為に公定力があるからといえますね。
 
もっというと、行政行為を取消すためだけに取消訴訟が規定されたともいえます。
 
つまり、行政行為の効力を訴訟で争えるのは、取消訴訟のみであるということです。
 
これを、行政行為は取消訴訟の排他的管轄に属するというのです。
 
この取消訴訟の排他的管轄を根拠として、公定力が認められるというのが本問の文章の意味するところです。
 
イに排他的管轄が入るのはそういうことなのです。
 
取消訴訟の排他的管轄というキーワードだけ押える勉強は、ちょっと問題をひねられると応用できなくなるので、このように根本を理解した上で押えるようにしましょう。
 
わからなくなったら、意味から考えて問題にアプローチすることもできるからです。
 
取消訴訟の排他的管轄=行政行為の取消は、取消訴訟という訴訟手続のみで争えるということです。
 
民事訴訟などの他の訴訟手続では争えないという点が「排他的」なのです。
 
 
そして、取消訴訟に代表される処分とは、行政行為≒行政処分であり、処分とは直接国民の権利義務を形成し、またはその範囲を確定することが法律上認められるものをいいます。
 
ここでまぐまぐの問題1をみてみましょう。
 
通達は、確かに、事実上国民生活に影響を及ぼします。
 
それゆえ、取消訴訟の対象となるとも思えます。
 
しかし、通達は、行政組織の内部行為であり、原則として国民に対して法的効果をもたないものです。
 
ですから、直接国民の権利義務を形成し、またはその範囲を確定することが法律上認められる処分とはいえず、取消訴訟の対象とはならないのです。
 
このように、本問の前半部分(ア~ウを含む4行目)までは、取消訴訟の対象となるかどうかについての問題ともいえるのです。
 
 
では、本問の後半部分から何が学べるでしょうか。
 
「無効である場合には、
いかなる訴訟でもその無効を前提として自己の権利を主張できるほか、
行政事件訴訟法も(エ)を用意して、それを前提とした規定を置いている。」
 
 
後半部分は、取消訴訟では争えない無効である場合の争い方について書かれています。
 
この場合、パッと思いつくのが無効等確認訴訟ですね。
 
取消訴訟とどのような共通点相違点があったでしょうか。
 
少し復習してみましょう。
 
取消訴訟と無効確認訴訟の共通点は、認容判決がでることによって、処分等が無効になることです。
 
相違点は、当初から無効か否かです。
 
取消訴訟の場合は、公定力がありますから、取消されるまでは処分等は有効として扱われるのに対し、無効確認訴訟は、当初から無効であることを確認するだけですので、公定力がありません。
 
これは、民法の取消と無効をイメージするとわかりやすいと思います。
 
例えば、漫画にもあるように、人を殺したらお金を払うなどの契約は、公序良俗に反するので(民法90条)、当初から誰でも客観的に当然無効とわかるものがほとんどですね。
 
これに対して、例えば詐欺取消の場合は、取消権者が取消すまでは有効とされていますね(民121条等)。
 
そして、取消訴訟と無効確認訴訟は、原則と例外の関係にあります。
 
あるいは、無効確認訴訟は、取消訴訟の補充的な役割をしているので、補完関係ともいえます。
 
まずは、取消訴訟で争うべきですが、出訴期間に制限がありますので、出訴期間が経過した場合でも救済の道を残しておく必要があります。
 
また、無効確認訴訟には、処分等に公定力がないので、訴訟を提起するまでもなく、国民は自己の判断で処分を無視して、それを前提に直接自己の権利を主張することができるのです。
 
それゆえ、無効確認訴訟は、最後の手段としての役割もあるのです。
 
このように、最後の手段であるため、当初から無効であった場合でも、処分の無効等を前提とする通常の権利主張の手続によって直接的に権利保護が達成できる場合は、そうした通常の権利主張の手続によるべきであり、無効確認訴訟は制限されるのです。
 
この通常の権利主張の手続について、本問の後半部分は記載しているのです。
 
通常の権利主張の手続とは、公法上の当事者訴訟や争点訴訟のことをいいます。
 
公法上の当事者訴訟とは、審理対象が公権の主張であるだけで、それ以外は民事訴訟と基本的に変わらない訴訟を言います。
 
ここで、まぐまぐ問題2をみてください。
 
免職処分を受けた公務員がその処分の無効を主張したい場合は、その無効を前提として現在の法律関係、つまり給与の支払請求や公務員の身分の確認を求める当事者訴訟によるべきであって、無効確認訴訟によるべきではないのです。
 
よって、誤りです。
 
争点訴訟とは、簡潔にいうと、私法上の法律関係を争う民事訴訟の中で、行政行為の有効性の判断が前提問題になっている場合に、その前提となる争点についての紛争を解決する訴訟をいいます。
 
 
ここでまぐまぐ問題3をみてください。
 
農地の売買においては、認可が必要であり、認可がなければ有効に所有権が移転しませんね。
 
この認可という行政処分の有効性に問題があり、無効であれば、所有権の移転もなかったわけですから、この認可の処分の有効無効について主に争うことを争点訴訟といいます。
 
 
形式的には、農地の売主が買主に対して、農地の所有権の返還請求をするわけですから、私法上の法律関係の争い=民事訴訟であるのです。
 
よって、売主は無効確認訴訟で争うのが原則であるというのは、誤りです。
 
 
ただし、実質的には、返還請求権の前提となる行政処分の有効・無効の争いがメインですから、その部分に関しては無効確認訴訟に類似しているということなのです。
 
ある意味、争点訴訟というのは、民事訴訟の中で、無効確認訴訟をやっているようなものなのです。
 
以上から、本問の後半部分には、無効の場合は、まず争点訴訟や公法上の当事者訴訟をやり、そのような通常の訴訟では救済できないような特別の事情がある場合に初めて無効確認訴訟を利用できるということを含めて記載されているのです。
 
以上から本問の文章をまとめると、行政行為の取消は、取消訴訟のみで、
無効の場合は、争点訴訟や公法上の当事者訴訟を考え、それでも駄目なら無効確認訴訟で解決するということです。
 
数行の何気ない文章かもしれませんが、この文章から学ぶことは非常に多いのです。
 
ただ過去問を解いて答えを合わせて丸暗記というのではなく、一つ一つ言葉の意味を理解したり、また文章の意図することまで含めて理解することができるようになれば、過去問を存分に勉強したことになると思いますので今後の勉強方法の参考にしてみてください。
 


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行政処分
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今回はこのあたりで終わります。
 
 
 
 

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衆議院の解散!!  行政書士試験

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(解答・解説)
 
 
7月21日に衆議院が解散されることになりました。
 
タイムリーな話題ですので、今回は衆議院の解散についての問題を出題してみました。
 
 
<肢1>
 
 
衆議院の実質的な解散権は内閣総理大臣の専権という感じで報道されていますが、その通りなのでしょうか。
 
形式的な解散権は、憲法7条3号に規定されているので天皇にあることは異論のないところです。
 
しかし、衆議院の解散は、高度に政治的な行為ですので、単なる天皇の国事行為とはいえません。
 
その国事行為に助言と承認を与えるのは、内閣です。
 
内閣が実質的に解散の決定をした結果、その決断に従って、天皇が衆議院の解散をするので、かかる天皇の国事行為は形式的・儀礼的な行為となるのです。
 
つまり、高度に政治的な行為が内閣というフィルターを一度通るので、衆議院の解散という結果だけが天皇の国事行為となるのです。
 
イメージでいうと、泥水をろ過して真水にするという装置があった場合、泥水が衆議院の解散であり、そのろ過装置が内閣であるということです。
 
後は綺麗な真水だけが残ります。
 
ですから、試験との関係では実質的な解散権は内閣にあると理解してください。
 
よって、誤りです。
 
 
<肢2>
 
実質的な解散権は内閣にあると理解すると、閣僚の一人である舛添大臣が反対した場合は、解散できないとも思えます。
 
 
しかし、内閣総理大臣は、任意に任命、罷免することができます(68条)。
 
ですから、反対した場合は、罷免してでも内閣の一体性を守ることができるのです。
 
よって、誤りです。
 
 
<肢3>
 
民主党の内閣不信任決議案は否決されたので憲法69条に基づく解散ではありません。
 
では、69条以外の理由でも解散権を行使することができるのか、というのが問題の所在です。
 
衆議院の解散によって、総選挙がなされ新しい衆議院の下で内閣総理大臣が決まります。
 
つまり、総選挙による新しい民意の下で今後の政治がなされていくのです。
 
ですから、衆議院の解散=民意を問うということですから、民意を問うのに必要な状況であるならば、原則的に自由に衆議院の解散をすることができるのです。
 
したがって、内閣不信任案が否決された場合であっても、民意を問うべき状況にあるならば、衆議院の解散をすることができるのです。
 
よって、誤りです。
 
 
<肢4>
 
7月21日の衆議院の解散によって、参議院も同時に閉会するのは正しいです。
 
これを、両院同時活動の原則といいます。
 
しかし、これにより麻生首相が内閣総理大臣の地位を自動的に喪失することになると、政治的な空白ができますから国政運営に重大な支障をきたします。
 
そのようなことがないように内閣はあらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続き職務を行うとされているのです(71条)。
 
よって、誤りです。
 
 
<肢5>
 
肢1でみたように、衆議院の解散は、内閣に実質的な決定権があります。
 
したがって、内閣の助言と承認がなければ明仁天皇は7条3号に基づいて衆議院の解散をすることはできません。
 
よって、誤りです。
 
<肢6>
 
 
政党というのは、あくまでも私的な団体です。
 
ですから、私的な団体の総裁が新しくなったとしても、国会による指名がなされなければ内閣総理大臣にはなれません。
 
それゆえ、新総裁の誕生により、総理大臣が欠けるわけではありません。
 
そして、内閣の総辞職は、内閣総理大臣が欠けたとき、または衆議院議員総選挙後に初めて国会の召集があったときになされることになっています(70条)。
 
したがって、仮に自民党の総裁選がなされて新しい総裁が誕生した場合でも、それだけでは内閣は総辞職することはありません。
 
よって、誤りです。
 
 
<肢7>
 
衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙が行わなければなりません。
 
ですから、7月21日に解散する場合、9月6日に総選挙では40日以内となりませんので、無理ですね。
 
よって、誤りです。
 
 
<肢8>
 
衆議院の解散から総選挙までの間に、防衛上の緊急事態が発生した場合、参議院の緊急集会を開く場合があります(54条2項)。
 
これは肢4でみた両院同時活動の原則の例外です。
 
もっとも、参議院の緊急集会は、内閣の求めに応じて開かれるので、参議院の総議員の4分の1以上の要求があっても開かれません。
 
これは臨時国会の要件です(53条)
 
よって、誤りです。
 
なお、憲法の明文上参議院の緊急集会が開かれるのは、衆議院の解散の場合だけであって、衆議院の任期満了は含まれないことに注意をしましょう。
 
 
<肢9>
 
緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失います(54条3項)。
 
「次の国会開会の後十日以内」というのは、総選挙に日から三十日以内に開かれる特別国会の開会後十日以内ということです(54条1項)。
 
ですから、「総選挙後の通常国会」という部分が誤りです。
 
よって、誤りです。
 
なお、衆議院の同意がない場合は、将来的に効力を失います。
 
 
<肢10>
 
最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする(79条2項)。
 
前回の衆議院議員の総選挙以降に、最高裁判所の裁判官になった方がいるようなので、今回の衆議院議員の総選挙では、それらの方の国民審査がなされます。
 
しかし、国民審査は、あくまでも「衆議院議員総選挙の際」であって、参議院選挙の場合にはなされません。
 
よって、誤りです。
 
以上より10肢全てが誤りでした。
 
これくらいの問題は、即答できるようにしておきましょう。
 
ニュースなどから試験問題を考えたりするのはとても有意義なことですので参考にしてみてください。


以下のマインドマップも参照してください。クリックして画像がでてきたら再度クリックすると大きい画像になります。

衆議院の解散

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今回はこのあたりで終わります。
 
 
 

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見るだけでなく、書き写すとより頭の中に入る気がします。そしてそれを携帯して移動中に見ています
 
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教示はクレーム手続のご案内?! 16年度問題38 行政書士試験

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(お知らせ)
 
7月中旬以降に、現在行われている平成20年度過去問分析ゼミで使用している教材を書籍(PDF)として販売いたします。
 
科目は、憲法(8回)民法(16回)を予定しております。
 
それ以外の科目は、また後日お知らせいたします。
 
1回分から購入できます。
 
料金や内容等についての詳細は、また7月に入ってからお知らせいたします。
 
 
 



 
今回も、旧記述式問題ですが、行政不服審査法の問題です。
 
 
過去問をお持ちでない方は以下のリンク先をご覧になって
ください。
 
平成16年度問題38 
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/165mondai.html
 
 
(ちょっと一言)
 
皆さんの中にはウィンブルドンで行われた全英テニスの試合をご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
 
伊達公子選手の試合は本当に感動的でした。
 
世界ランキング9位の選手を相手に第1セットを取ったときは、思わず涙が出そうになりました。
 
いつもチャレンジしている人は輝いて見えます。
 
私自身もそうありたいものです。
 
 
 
 
(解答・解説)
 
 
教示制度は、行政不服審査法(行審法57条)と行政事件訴訟法(46条)との両方で規定されています。
 
 
今年から始まった裁判員制度のニュースなどから、裁判手続の存在については関心の高いところでしょう。
 
 
しかし、行政庁に対する異議申し立てや審査請求については、受験生はもちろん知っていますが、一般人にとっては、あまりなじみがないのではないでしょうか。
 
 
通常、裁判所よりも、市役所や区役所などの行政サービスを利用する方が多いはずです。
 
 
市役所や区役所などは住民票や戸籍謄本などを交付してもらうためにほとんどの方が一度は行ったことがあると思います。
 
また、飲食店はたいていどこにでもありますが、飲食店の営業には許可が必要です。
 
そのため、日本中の飲食店の営業主にとっても、行政は身近な存在なのです。
 
これに対して、裁判所は一度も利用したことがない人が結構いらっしゃるでしょう。
 
このように、私達にとっては、市役所や区役所などの行政との関係の方がより身近なのです。
 
 
それにも関わらず、行政庁の処分に不服がある場合に、行政庁に対する異議申し立てや審査請求の手続については、どうすればよいのか通常よくわかりませんね。
 
そのため、行政庁は、国民に対して教示というクレーム手続のご案内をするように義務づけられているのです。
 
 
処分をした当事者であり、身近な存在だからこそ、行政に対して言いたいことがあったら、クレームを言える制度がありますので、遠慮せずにどうぞ利用してくださいということです。
 
 
これにより、誰に対して、いつまでに異議申し立てや審査請求の手続をすればよいかわかるのです。
 
このような手続を事前に具体的に知ることが出来れば、迅速で容易な手続を適切に利用することができます。
 
 
行政庁には、個人の人権保障という役割が与えられているので、国民の行政庁に対する異議などに適正かつ公平に対応することは、その役割なのです。
 
 
それと共に行政庁には、円滑・迅速な行政サービスを実現する役割が与えられているので、簡易・迅速に、そうした異議などに対応することも行政サービスの一つなのです。
 
 
国民の人権を守るために、公正かつ迅速に行政活動をするというのが、行政の役割なのです。
 
このように、行政不服審査法(行審法57条)における教示制度は、行政のこうしたより国民のニーズに素早く適切に応えられるような役割から、裁判所の役割である行政事件訴訟法での教示制度とは多少異なっているのです。
 
 
今回は、行政不服審査法と行政事件訴訟法における教示制度と比較して一度に整理して押さえてしまう方が効率的なので、両者の共通点と相違点について把握するために、まぐまぐにおいて関連問題を出題してみました。
 
 
では、まぐまぐ関連問題についての具体的な肢の検討に入ります。
 
 
平成16年度問題38については、肢3から5と一緒に解説していきます。
 
 
さて、行政不服審査法と行政事件訴訟法における教示制度において最も着目すべき相違点はどこにあるでしょうか。
 
それは、教示を怠った場合や誤った教示をした場合の救済制度が行政事件訴訟法には規定されてないということです。
 
これさえわかっているだけで、肢3と5が一瞬で誤りであるということはすぐにわかります。
 
具体的な理由については、後述するとして、この相違点は必ず押えるようにしてください。
 
 
 
<肢1>
 
 
教示自体は、行政不服審査法(行審法57条)であれ、行政事件訴訟法(46条)であれ、行政庁が行います。
 
 
教示の内容は、
主体=不服申立の相手である行政庁、
客体=不服申立てが可能な処分であること、
時期=不服申立てをすることができる期間です。
 
 
行政庁は自分自身に対する不服申立ての仕方については、よく知っているはずですが、第三者である裁判所の手続きについて全てを知っているわけではありません。
 
 
もちろん、行政庁が裁判手続きについても全てを知って教示してくれれば、国民の人権保障という観点からは、適切です。
 
しかし、円滑・迅速な行政サービスの実現という観点からは、過度に行政庁に負担を強いることになり、簡易・迅速な行政サービスを提供することができなくなってしまい、必ずしも適切とはいえません。
 
 
そうすると、取消訴訟の利害関係人が誰になるのか、取消訴訟の対象となる処分なのかなど、どのような教示をすればよいかなどは、行政よりもむしろ訴訟の専門家である弁護士や裁判所に聞いた方が適切なのです。
 
 
ですから、行政不服審査法には利害関係人の請求による教示があるのに対して、行政事件訴訟法には利害関係人の請求による教示がないのです。
 
 
よって、肢1は誤りです。
 
 
 
<肢2>
 
 
この問題以降は、教示を怠った場合や誤った教示をした場合の救済制度に関する問題です。
 
上記の通り、行政には教示する義務があります。
 
にもかかわらず、教示を怠った場合や誤った教示をした場合に国民に不利益となるのは妥当ではありません。
 
そのため、行政不服審査法では、救済制度を設けているのです。
 
まず、教示を怠った場合について肢2で出題してみました。
 
この問題のポイントは、「不服申立書の提出時にすでに不服申立期間が経過していた場合でも」の部分です。
 
 
この場合は、行政庁に責任があるにも関わらず、残念ながら不服申立をすることができません。
 
救える条文がないのです。
 
これは救済制度の欠陥といえるでしょう。
 
教示を怠った場合でも、処分自体は違法無効とはならないと解されています。
 
そういう意味では、教示というのは義務であるものの、あくまでもご案内程度の不完全な手続なのです。
 
よって、肢2は誤りです。
 
なお、不服申立期間内に不服申立書を提出していれば、正本が送付されたときに初めから不服申立がなされたものとみなされます(58条)。
 
 
<肢3~5>
 
 
肢3から5までは、誤った教示をした場合の救済制度に関する問題です。
 
 
肢3が、主体=相手である行政庁についての問題
肢4が、客体=不服申立てが可能な処分かどうかについての問題
肢5が、時期=取消訴訟ができるかどうかの期間についての問題
 
そして、16年度問題38も肢4と同様に客体の問題です。
 
 
上記の通り、誤った教示をした場合の救済制度が行政事件訴訟法にはありません。
 
しかし、誤った教示を信頼して訴訟を提起した国民が手続上不利益となるのは妥当でないので、本来的には救済措置を設けるべきでしょう。
 
ただ、訴訟ということになると訴訟の専門家である弁護士に依頼するのが通常であり、不服申立期間に比べて出訴期間の方が長いことから誤った教示をより発見しやすく対応しうることから設ける実益がないということも考えられます。
 
 
なお、不服申立てにおいて誤った教示をした場合は、救済措置があります(18条 46条 19条)。
 
主体の過誤については、不服申立人が教示された行政庁に不服申立書を提出したときは、初めから適法な行政庁に対する不服申立てがあったとみなされます(18条 46条)。
 
また、客体の過誤についても、不服申立てにおいて誤った教示をした場合は、救済措置があります(46条)。
 
つまり、異議申立てをすることができる処分につき、処分庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示し、その教示された行政庁に書面で審査請求がなされたときは、当該処分庁に送付し、かつ、その旨が審査請求人に通知され、その審査請求書が処分庁に送付されたときは、はじめから処分庁に異議申立てがされたものとみなされます。
 
 
さらに、時期の過誤について、処分庁が誤って法定の期間よりも長い期間を審査請求期間として教示した場合において、その教示された期間内に審査請求がされたときは、当該審査請求は、法定の審査請求期間内にされたものとみなされます(19条)。
 
 
このように、行政不服審査法では、主体・客体・時期について誤った教示があった場合に救済されるのです。
 
なお、これらは、行政不服審査法で救済されるので、同法の対象となる処分であることが前提となっていることに注意してください。
 
この点が、次の肢4の問題と異なります。
 
よって、肢3および肢5は誤りです。
 
そして、16年度問題38の解答は、A:審査請求 B:教示 となります。
 
 
最後に関連問題の肢4をみていきましょう。
 
肢4も客体の問題ですが、救済のされ方が異なっています。
 
肢4のポイントは、「処分につき審査請求をすることができないにもかかわらず」の部分です。
 
 
つまり、当初より審査請求の対象となる処分ではなかったわけですから、たとえ審査請求の対象となると誤った教示したとしてもそれは適法にはなりません。
 
ですから、はじめから適法に審査請求がなされたものとみなされるわけではありません。
 
よって、肢4は誤りです。
 
これで結局、関連問題は5つ全て誤りとなります。
 
ただし、肢4の場合、行政事件訴訟の対象として出訴することはできるように救済されているのです。
 
 
行政庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示した場合において、審査請求があったときは、処分又は裁決に係る取消訴訟は、その審査請求をした者については、これに対する裁決があつたことを知った日から6月を経過したとき又は当該裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない(14条3項)。
 
 
つまり、却下裁決があったことを知った日から6月以内または却下裁決があった日から1年以内であれば、行政事件訴訟法の対象として判断することが出来るのです。
 
通常の出訴期間(14条1項)よりも長くなって救済されているのです。
 
行政不服審査法では対象となる処分ではないが、行政事件訴訟法では対象となる処分となるのです。
 
 
イメージで言うと、アンデルセン童話の「みにくいアヒルの子」です。
 
最初から白鳥の子をアヒルの子だと思ってもアヒルにはなれません。
 
しかし、美しい白鳥にはなれるのです。
 
 
話はそれますが、ドイツ語では白鳥のことをシュバンガウといいます。
 
ドイツにあるシンデレラ城のモデルとなったノイシュバンシュタイン城のある村をシュバンガウといい、お城の近くにある美しいアルプ湖に白鳥がいたのを思い出しました。
 

シュバンガウ
ノイシュバンシュタイン


 
試験勉強をすればするほど、どうしても細かい知識が増えてきますし、内容も濃くなっていきます。
 
 
今回の教示の分野も条文だけ読んでも理解しにくく混乱しやすいところなので、過誤の教示に対する救済を、主体・客体・時期という順序で押えておくとよいでしょう。
 
 
また、時には法律とは関係なくともご自分にとってわかりやすいイメージを沢山もって理解してしまうことも記憶に残りやすい勉強法だと思いますので参考にしてみてください。
 
 
なお、教示について18年度問題19の過去問解説も参考にしてみてください。
 
その1
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-52.html
その2
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-53.html
 
 
以下のマインドマップも参照してください。クリックして画像がでてきたら再度クリックすると大きい画像になります。
 
 

教示制度

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今回はこの辺りで終ります。
 
 

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