なぜ あなたは 行政書士試験に 合格できないのか?

どの法律系資格であっても、その確実なGETに必要なのは徹底的な過去問分析と方法論なのです。

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今回は、約半年後の試験を見据えて、受験生の方々のレベルに合わせた行政書士試験全体についての勉強方法の一つを紹介させていただきます。
 
 
その前に、行政書士試験の難しさがどこにあるのか考えたことがありますか?
 
 
まず、一つは、出題範囲が広いということが考えられます。
 
 
憲法、民法、行政法関係、商法、地方自治法など、まともに勉強したら他の難関国家試験といわれている試験よりも範囲が広いです。
 
 
その上、一般知識等問題という範囲を捉えにくい出題がなされます。
 
 
もう一つは、どこまで勉強すればいいのか、その勉強すべき深さの程度がわかりにくいということが考えられます。
 
 
例えば、Aという他の法律系の国家試験があったとして、そのAという試験は、行政書士試験よりも範囲は狭いが、その範囲を極めないと合格できない試験であったとしましょう。
 
 
このAという試験の場合は、勉強すべき範囲も深さの程度も明確です。
 
 
極めるのが大変でしょうが、逆に言うと、勉強すべき範囲も深さの程度も明確ですから、その点では到達点が見えて勉強しやすいともいえます。
 
 
これに対して、行政書士試験の場合は、範囲は発表されているのである程度は把握できますが、どの程度の深さまで勉強すればよいかが常に判断しにくいのです。
 
 
過去問を解いたことのある人ならわかると思いますが、肢によっては、基本的なレベルから上級レベルまでかなり深さの程度が異なる問題が出題されています。
 
 
それを上級レベルに合わせて勉強するのか、基本的なレベルにとどめて勉強するのかで戦略が全く変わってきます。
 
 
はっきりしなくても出題範囲を極めればいいと思われるかもしれませんが、そこまでいくにはかなりの時間が必要であり、とても半年では極めるのは困難でしょう。
 
 
勉強すべき範囲と深さの程度の輪郭がはっきりしないので、どの範囲まで、どの程度まで勉強すればいいのかの判断が難しいのです。
 
 
この到達点のぼんやりしているところが、行政書士試験を難しくしていると分析できるのです。
 
 
下手をすると道に迷って、戻れなくなってしまい、合格まで何年もかかる事だってあるのです。
 
 
道に迷わないためにも、勉強すべき範囲と深さの程度の輪郭を少しでも明確にすることが非常に重要なのです。
 
 
そのためには、やはり過去問の徹底的な分析が必要なのです。
 
 
過去問を分析すれば、正解するのに必要とされているレベルを知ることができますから、その輪郭が次第に見えてくるのです。
 
 
後は過去問の分析の仕方によって、輪郭の大きさが異なってきます。
 
 
細かい条文レベルまで追求する勉強方法をとれば、輪郭が膨張していきます。
 
 
これに対して、できるかぎり基本的な知識と理解だけで解く勉強方法をとれば、輪郭が縮小していきます。
 
 
私のブログでは、後者になるように、できるだけ必要最小限度の知識理解で過去問を正解できるように分析するように心がけでいます。
 
 
 
 
それでは、行政書士試験の勉強方法の一つについて紹介させていただきます。
 
 
初歩から上級レベルまでの3つの段階にわけて説明しています。
 
 
 
[First Step]
 
 
この段階では、勉強すべき範囲を大まかに把握することから始めます。
 
 
 法令科目の勉強の優先順位
 
 
まず、試験での配点の比重が全体の8割程度ある法律の勉強から始めてください。
 
そして、できれば以下のような順序で科目別の勉強することをお勧めします。
 
 
   →行政法関係(国賠法含む)→地方自治法→情報公開法
憲法
   →民法→商法
 
 
詳細については以下の記事で解説しておりますのでご覧になってください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-10.html
 
 
 
 法律の全体像を把握する
 
 
勉強する科目が決まったら、これからどんな法律を勉強するのかを知るために法律の全体像を把握することが重要です。
 
 
イメージでいうと、初めていく海外旅行先のガイドブックをざっと読んでおくということです。
 
 
初めて法律の勉強する方にとっては、いきなりテキストなどの目次を見たり、条文の項目を目で追ったりしても何のことだかさっぱりわからないと思います。
 
 
ですから、全体像が平易な文章で書かれているテキストや参考書などがあれば何でもいいので、ご自分の気に入ったものを選んで、まず全体像を把握してみてください。
 
 
このブログでは、以下の記事で参考書などを紹介していますが、宣伝等では全くないので一度手にとって十分に検討してから判断してみてください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-12.html
 
 
 
 実際に過去問を解いてみる
 
 
一つの科目の全体像の把握が済んだら、実際にお持ちのテキストや参考書などを読みながら、科目別に勉強していきましょう。
 
 
そして、例えば、民法なら代理などの分野ごとに過去問の択一問題を実際に解いてみてください。
 
 
早めに到達点を実感しておいたほうがいいからです。
 
 
この到達点を知るためには、できれば過去問は最新のものから遡ってやることをお勧めいたします。
 
 
H18年度から試験が改正されていますし、ここ数年の問題の方が10年、20年前の過去問よりも難しくなっているからです。
 
 
念のためですが、H17年度より以前の問題では、現在出題されていない範囲の問題については基本的にやらなくてもいいでしょう。
 
 
◆ なお、記述式問題については、この段階ではまだ解かなくていいです。
 
 
過去問は、既存の分野別の過去問集等でいいですので、ご自分に合いそうな過去問集を選んでみてください。
 
 
そして、最初はテキストを読んで理解してから過去問を解いて知識を確認するというオーソドックスなスタイルの勉強から始めてみましょう。
 
 
勉強できる時間にもよりますが、5~10年分くらいまではやっておいたほうがいいでしょう。
 
 
その際には、まだ出題形式等をあまり気にしなくてもいいですが、できれば組合せ問題からやったほうが、解きやすいと思います。
 
以下の記事も参考にしてください(出題形式の重要性)
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-category-1.html
 
 
 
 もう一度最初から、今度はより意識して勉強する
 
 
 
一通り法令科目の勉強が終わったら、忘れないうちに過去問を説く上での前提となる知識と理解を固めるために再度、上記②の全体像の把握に戻って、科目ごとに2回目の勉強を始めてください。
 
 
2回目からは、全体像を思い出しつつ、出題形式を意識して1回目と同じように過去問を解いてみてください。
 
その際、正解に関わる肢から勉強しましょう。
 
組合問題なら、2つか3つの肢
一肢選択問題なら、できれば消去法で解いて、4つの肢
個数問題なら、全ての肢
 
について確認しておきましょう。
 
時間のない方は、個数問題は後回しでもいいです。
 
 
 
 わかるものとわからないものを明確に区別しておく
 
 
解説を読んでもよくわからないものは、はてなマークでもつけて、わかるものと区別がつくようにしておきましょう。
 
 
その際、解いた問題についての知識が不十分であれば、問題ごとひとまず飛ばして放っておきましょう。
 
 
問題の中でもわかる肢とわからない肢がある場合は、肢ごとにその区別がつくようにマークをつけて、わからないものは飛ばしておきましょう。
 
 
 
 一般知識等科目の過去問も解き始める
 
 
勉強の優先順位は以下の記事を参考にしてみてください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-11.html
 
 
一般知識等科目も、法令科目同様に出題形式を意識しながら、わかるものとわからないものを区別しておきましょう。
 
 
これで法令科目2回・一般知識等科目1回の過去問を解いたことになります。
 
 
⑦ ここまでの終了時期
 
 
法令科目も一般知識等科目についても
 
 
勉強を始めて間もない方や勉強時間の取れない方は、3~5年分
 
 
すでに勉強を始めている方や勉強時間の取れる方は、5~10年分
 
 
くらいの過去問の択一を上記にしたがって遅くとも7月末までには終えられているといいでしょう。
 
 
この段階では、勉強すべき範囲を大まかに把握するために、法律の用語や前提知識・理解を身につけて、出題範囲の法律に慣れることが重要ですので、過去問10年分を一回やるよりも、5年分くらいの少ない量を2回やったほうがいいでしょう。
 
 
一般知識については、とりあえず一回分で十分です。
 
 
◆ なお、平成18年度のブログ解説は、時期が試験に近い昨年7月以降から始めましたので、ある程度基礎力があって、もう一息のレベルにある方を対象に書いたものが多いかもしれませんので、ご了承ください。
 
 
 
ここまできたら次の段階に入ります。
 
 
 
[Second Step]
 
 
この段階から、勉強すべき深さの程度を意識していきます。
 
 
過去問を法令科目は3回目、一般知識等科目は2回目を解き始めることになりますが、少し時間をかけてじっくり過去問を検討するように心がけましょう。
 
 
この段階では、過去問は古いものから最新のものという順番で解くことをお勧めします。
 
 
一度出題された過去問がどのような形に変わって出題されているのかを知る必要があるからです。
 
 
同一・類似分野については、一見すると違う問題に見えますが、例えば前に出た過去問が原則を聞いていて、その例外を2,3年後の過去問で聞いてきている問題もありますので、そのあたりを意識して分析してみてください。
 
 
そうすると、前の過去問についての基本的な知識と理解があれば、意外とその2,3年後の過去問で解けてしまうこともあるのです。
 
 
ブログ記事のH19問題36(4)で解説した平成19年度問題36と平成17年度の問題32がまさにその例です。
 
 
 
 わかるものとわからないものをより明確かつ具体的に区別しておく
 
 
過去問等でわかるものとわからないものの区別を明確かつ具体的にしておくことが大事です。
 
 
<わかるものについて>
 
 
正解した肢であれば、なぜ誤の判断ができたのかということを最初のうちは一言でもいいので、理由をメモしておくといいです。
 
 
ただし、できるだけ条文にある・ないという理由は、ブログ記事のH19問題36(2)で解説した「点」の理解になってしまうので避けてください。
 
 
例えば、ブログ記事のH19問題36(1)、 (2)、 (3)(4) で解説した会社の設立の場面で、財産引き受けを解説しましたが、「財産引き受け=契約」というようなできるだけ問題を解くための必要最小限度の知識は何かということを考えながら、理由をメモしておくといいでしょう。
 
 
どうしても過去問の解説を読んでも理由がわからなくて、条文しか思いつかない場合は、少なくともその条文のどの部分を聞いている問題なのかについては押さえておいてください。
 
 
例えば、条文の要件なのか効果なのか、あるいは条文が本文とただし書きになっていれば、原則なのか例外なのか、というところまでは押さえておいてください。
 
 
そうすることによって、正解した理由がより明確かつ具体的になっていきます。
 
 
 
<わからないものについて>
 
 
わからないものについては、どこまでわかっていてどこからがわからないのかを検討してメモなどに残しておいてみてください。
 
 
例えば、「H19問題36(3)のブログ記事で解説したように、設立と募集株式発行に現物出資があることまではわかる。でも、設立の場合はなぜ『発起人のみ』なのかがわからない。」という感じで自分の理解のレベルを知っておいてください。
 
 
そして、そのわからない部分の具体的な知識がなくても、自分がわかっている範囲で解けないかを検討してみてください。
 
 
そこまで検討してもわからない場合は、とりあえずそのままにして違う問題の検討に入ってみてください。
 
 
違う問題をやっているうちに、当初わからなかったところがわかるようになったりするからです。
 
 
このようにじっくり過去問を一つ一つ検討して、わかるものはより確実に理由もいえるくらい質を高めていき、わからないものは、何度も色々な角度から考えてみることが大事です。
 
 
その際、「木をみて森をみず」になっていないか、全体像に戻って考えてみるというのも大事なことです。
 
 
 
 「点」から「線」へ
 
 
H19問題36(2)のブログ記事で解説したように、この勉強方法は会社法に限らず、他の法律科目にも利用できます。
 
 
上位概念→下位概念・手続きの流れ・原則と例外・目的と手段などの関係を「」で意識して、いろいろな角度から考えてみてください。
 
 
例えば、政治活動の自由に関する問題を勉強する際には、
 
憲法→人権→精神的自由権→表現の自由→政治活動の自由→21条1項
 
ということを「」で意識するようにしてみてください。
 
 
そして、解いた問題について、上位概念でも解けないか必ず検討してみてください。
 
この例からすると、例えば、表現の自由の内容から肢の正誤を判断できないだろうかということを意識して、上位概念で解ければ、それがその問題の必要最小限度の知識理解であると押さえておきましょう。
 
 
「線」を意識した勉強は、個々人の得意・不得意分野によって、その知識と理解が異なりますから、自分だったらここまでで解けるということを明確に意識できていれば十分です。
 
 
First Stepでは、前提知識を勉強するのに精一杯でしょうから、どうしても「点」の勉強になりがちですので、ここから脱却して「」の段階にいくように「線」を明確に意識してじっくり過去問の検討をしましょう。
 
 
 
 
 記述式問題について
 
 
記述式問題については、択一問題の中で、わかる問題について一言から一行さらにそれ以上の量で、口頭で簡単に理由を説明できるようにしておきましょう。
 
 
勉強方法は以下の記事を順にご覧になってください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-category-6.html
 
 
 
 試験の輪郭が見え始める
 
 
この段階まで来ると、範囲の広さのみならず、深さの程度もわかってくるので、何が試験に必要な基本的な知識かどうかの判断ができるようになって、試験の輪郭が見えはじめてきます。
 
 
「線」を増やして、必要最小限度の知識と理解を確実にすることで、不要な細かい知識をなるべく頭に入れないように心がけて、試験の輪郭を小さくする方向で勉強するようにしてください。
 
 
直前期になっても不確実な知識がある場合、そのような知識は本番では全く使えないばかりでなく、むしろ迷う材料になってしまうので、直前期における不確実な知識はないほうがいいと割り切ってしまうことも戦略の一つです。
 
 
一通り以上が終わりましたら、再度繰り返して知識と理解を確実にするように心がけてみてください。
 
 
 
 ここまでの終了時期
 
 
この段階で、過去問択一の法律科目3回~5回、一般知識等科目2~3回くらいできていることが目標です。
 
 
今年が初受験の方や勉強時間の取れない方は、上記の回数を5~10年分くらいを10月半ばまでには終えられるといいでしょう。
 
 
 
今年が二度目以上の受験になる方や十分勉強時間の取れる方は、10~20年分くらいを9月半ばまでには終えられるといいでしょう。
 
 
◆ なお、一般知識等問題は以下も参考にしてみてください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-90.html
 
 
 
 この段階まででも合格できる
 
 
この段階まできていれば、合格することも十分可能です。
 
 
ですから、今年が初受験の方や勉強時間の取れない方は、ここまでしかできなかったとしても焦らず、残りの一ヶ月くらいで今までの総復習をしてください。
 
 
その際、分野の枠を超えて、出題形式の容易な順に解く練習をしてください。
 
 
本試験で基礎点を確実に取るためです。
 
 
ここまでくると試験との相性があえば、滑り込めるだけの実力はついています。
 
 
 
ただし、確実とはいえないので、昨年度の試験で惜しくも涙をのんだ方は、次の段階まで進んで確実な合格を貪欲に求めましょう。
 
 
 
[Third Step]
 
 
 知識をどんどん減らす方向で勉強する
 
 
ブログ記事のH19問題36(4)で解説したように、この方法もどの科目にも応用できますから、Second Stepで身につけた線と線について、それらの共通点をみつけて線同士を結び付けて理解・記憶してみてください。
 
 
今までの知識をまとめて、減らしていくことに集中してください。
 
 
その代わり、法令科目とくに民法と行政法関係について、それらの択一の肢の正誤の判断についての理由は、一言でも説明できるし、自分の持っている知識で40字程度でも説明できるようにしておきましょう。
 
 
Second Stepにおいて口頭で説明できるようになったものを直ちに記述式問題で問われても40字程度で書けるように知識を純化しておきましょう。
 
 
これができるようになると、記述式問題の対策に自然となっています。
 
 
 
 意識化から無意識化へ
 
 
 
過去問択一のわかっている問題は、できるだけ反射的に解けるようになるまで繰り返し解いて無意識化できるようにしましょう。
 
 
無意識化するということは、もちろん単なるなんとなくの直感で解くという意味ではありません。
 
 
意識して問題を解けば、正誤の判断について上記の理由を言えるのが当然の前提となっているということです。
 
 
イメージでいうと、キーボードのブラインドタッチのようになっているということです。
 
 
これは、いかに本試験で解ける問題について時間を稼いで、迷う択一問題や、ある程度考えたり、字数を合わせたりするのに必要な時間を要する記述式問題等に時間をまわす戦略のためです。
 
 
この段階までくれば、確実な合格がぐんと近づいてきます。
 
 
やるべきことはやったという達成感をもって試験に望めるようになるでしょう。
 
 
 このレベルに達するには、Second Stepから、時間の取れない方は少なくとも2ヶ月くらいは必要ですから、昨年度試験でぎりぎりのところで涙をのんだ方は、早めに昨年の直前期までの実力に戻すように勉強してください。
 
 
後1、2問で合格できたのなら、今年は絶対に合格しないと非常にもったいないです。
 
油断せずに、むしろ今までで一番勉強してみてください。
 
知識を増やすのではなく、知識を減らし理解することを心がけてください。
 
 
 
以上で行政書士試験の勉強方法について解説してきました。
 
 
受験生によって、実力が全体だけでなく、科目・分野ごとにもまちまちだと思いますので、科目・分野ごとに上記のどの段階にあるのか個々人で分析・検討してみてください。
 
 
その上で以上を勉強方法の一つとして参考にしてみてください。
 
 
また、個別の問題については、ブログの解説などを参考にしてみてください。
 
 
まだH17・18年度までしかありませんが、過去ログ倉庫の方が検索・利用しやすくなっていますので、ご自由にお使いなっていただければ幸いです。
 
 
 
最後は、気持ちがとても大事です。
 
 
絶対に合格する!と言い聞かせて日々の勉強を頑張ってください。
 
 
 
私の予想以上に沢山の方がブログを閲覧されていることに深く感謝しております。
 
 
いつも応援させていただいておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 
 
 
次回は、連休のため2週間ほどお休みをいただきますので、5月14日(水)からまた記事をUPいたします。
 
そのため、ご質問等への回答が遅くなるかもしれませんがご了承ください。
 
 
 
今年度の合格を目指して頑張りましょう!
 
 



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過去問で骨格を! 19年度問題36(4) 行政書士試験  

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前回までで、会社法の個別の過去問の勉強の仕方はある程度理解されたと思っております。
 
 
ただ、会社法は範囲が広いので、どこから手をつけてよいか、どこまでやったらいいのかの判断が非常に難しい科目の一つです。
 
 
それに対処するには、やみくもに会社法の全範囲を勉強するよりも、まずは過去問から得た理解と知識を核となる骨格として情報を整理することが重要です。
 
 
この核となる骨格を作りあげれば、あとはそれに少しずつ肉付けしていくという勉強方法の方が少ない情報からスタートするので合理的だからです。
 
 
そこで今回は、すでにH19問題36の解説はある程度理解されていることを前提に、設立という同一分野のH17問題32を利用して知識をいかに整理し、憶えるべき情報を少なくするかについて解説していきます。
 
 
過去問を利用して集約された知識が最も基本的な骨格となると思ってください。
 
 
 
◆ なお、会社法の全体像はテキストや条文などで確認して、どんなことを勉強するのかくらいは把握しておいてください。
 
その際、会社の適正化と合理化という大きな視点は常に意識するようにしましょう。
 
 
 
それでは、H19問題36とH17問32を、まぐまぐで出した質問を通じてみていきましょう。
 
 
H19問題36の過去問は、下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
H17問32の過去問は、下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/174mondai.html
 
 
登録されていない方は、以下のまぐまぐの質問をご覧になってください。
http://archive.mag2.com/0000260438/20080426113000000.html
 
 
 
◆ なお、H17問題32の解説自体は以下のブログ記事を参照してください。
 
その1
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-116.html
その2
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-117.html
その3
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-118.html
 
 
 
まぐまぐでの質問に沿って解説していきます。
 
<1>
 
H17問題32を以下の流れに当てはめてみると、
 
定款→出資(金)→選任(人)→登記→責任
 
 
ア:責任 イ:定款 ウ:定款 エ:出資 オ:出資
 
となります。
 
 
これらの肢を簡単に上位概念→下位概念および原則・例外という「」にしてみると、以下のようになります。
 
 
ア:責任→発起人の責任(原則)→擬似発起人(例外)の責任→103条2項
 
イ:定款(記載事項)→金銭出資の原則→その例外→現物出資と財産引受の区別→28条1号・2号
 
ウ:定款→定款の認証(設立時)→30条
 
エ:出資→発起設立と募集設立の区別→発起人以外の出資(募集設立)→25条1項・2項
 
オ:出資→出資の履行→金銭の払込み・金銭以外の財産の給付→34条・63条
 
 
 
 
<2>
 
《ア》
 
上記のH17問題32の解説その2にあるように、擬似発起人の責任は、発起人の責任を実質化したものなので、発起人の責任から派生するものです。 
 
「線」であらわすと、上記で示したとおりになります。
 
ア:責任→発起人の責任(原則)→擬似発起人の責任(例外)→103条2項
 
 
これと結びつくH19問題36の肢は、同じく発起人の責任を問うているですね。
 
 
 
 
《イ》
 
イ自体は、定款の記載事項の話ですが、聞いているのは、財産引受けと現物出資の区別ですね。
 
 
「線」であらわすと、上記で示したとおりになります。
 
イ:定款→記載事項→金銭出資の例外→現物出資と財産引受の区別→28条1号・2号
 
 
これと結びつくH19問題36の肢は、同じく財産引受けと現物出資の区別を問うているですね。
 
 
 
《エ》
 
 
エは、発起設立の場合には発起人が全部引き受けることとの混同をねらった募集設立における引受の問題ですから、結局聞いているのは、発起設立と募集設立の区別ですね。
 
 
「線」であらわすと、上記で示したとおりになります。
 
エ:出資→発起設立と募集設立の区別→発起人以外の出資(募集設立)→25条1項・2項
 
 
これと結びつくH19問題36の肢は、同じく発起設立と募集設立の区別を問うているですね。
 
 
 
<3>
 
〔H17問題32のアおよびH19問題36のエとオの関係〕
 
 
H17問題32のアおよびH19問題36のエとオは、上位概念である発起人の責任という共通点を中心として結合している関係にあります。
 
 
つまり、3つの肢の「線」が発起人の責任という「点」でつながっているのです。
 
 
これを、上位概念→下位概念で単純化して表すと以下になります。
      
 
              ⇒擬似発起人の責任→103条2項→H17問題32のア
   
責任→発起人の責任⇒引受担保責任の廃止→会社法の改正→H19問題36のエ
 
              ⇒会社の不成立→費用負担など→56条→H19問題36のオ
 
 
 
このように、3つの線を発起人の責任という共通点で結びつけると知識の整理がしやすくなります。
 
 
 
H17問題32のアの擬似発起人の責任は、発起人の責任との関係でいうと、原則と例外といってもいいですし、形式的責任に対する実質的責任といってもいいでしょう。
 
 
また、H19問題36のエの引受け担保責任の廃止は、発起人の責任との関係でいうと、改正によって責任が廃止されたわけですから、改正前の発起人の責任の範囲を縮減させたものといっていいでしょう。
 
 
そして、H19問題36のオは、発起人の責任との関係でいうと、会社の不成立の場合は、発起人のみが負うわけですから、責任の程度が重いといっていいでしょう。
 



〔H17問題32のイとH19問題36のイの関係〕
 
 
H17問題32のイとH19問題36のイは、「財産引受けと現物出資の区別」で共通しています。
 
 
そして、財産引受けと現物出資は、金銭出資の原則に対して、その例外である点で共通しています。
 
 
両肢は、この出資の例外という共通点を中心にして結合している関係にあります。
 
 
つまり、2つの「線」が出資の例外という「点」でつながっているのです。
 
 
これを今度は、逆方向の下位概念→上位概念で単純化して表すと以下になります。
 
 
 
金銭⇔(物)契約=財産引受 ⇒        ⇒定款→H17問題32のイ
                     出資の例外
株式⇔(物)出資=現物出資 ⇒        ⇒出資→H19問題36のイ
 
 
 
このように、線と線を出資の例外という共通点で結びつけると知識の整理がしやすいでしょう。
 
 
 
〔H17問題32のエとH19問題36のアの関係〕
 
 
H17問題32のエとH19問題36のアは、「発起設立と募集設立の区別」で共通しています。
 
 
そして、発起設立と募集設立は、発起人のみによる出資か、発起人および第三者による出資かというように出資の種類の一つである点で共通しています。
 
 
両肢は、この出資の種類という共通点を中心にして結合している関係です。
 
 
つまり、2つの「線」が出資の種類という「点」でつながっているのです。
 
 
これを、出資の種類の一つである募集設立について上位概念→下位概念で単純化して表すと以下になります。
 
 
 
          
出資⇒                  ⇒発起人+第三者の出資→H17問題32のエ
出資の種類→募集設立
選任⇒                  ⇒創立総会→H19問題36のア
 
        
 
 
ちなみに、発起設立の場合は以下のようになります。
 
 
出資⇒                 ⇒発起人のみの出資
      出資の種類→発起設立         
選任⇒                  ⇒発起人組合
 
 
このように、線と線を出資の種類という共通点で結びつけると知識の整理がしやすいでしょう。
 
 
 
以上の<1>~<3>から、H17問題32のア・イ・エの3つの肢およびH19問題36のエ以外の4つの肢の合計7つの肢の個別の知識を線と線の共通点でつなげてまとめると、結局以下の3つに集約されます。
 
 
発起人の責任
財産引受けと現物出資の区別
発起設立と募集設立の区別
 
 
これが最も基本となる骨格であると同時にそれぞれの肢の必要最小限度の知識になります。
 
 
この基本的な骨格(共通点)から結ばれた各々の線がそれよりも小さな骨格になります。
 
 
後の残りの3つの肢は、手続きの流れに結び付けて理解・記憶しておけばいいのです。
 
 
H17問題32のウ
 ↑
認証
 ↑
定款→出資(金)→選任(人)→登記→責任
   ↓                   (表裏の関係)
  払込及び給付            発起人の権限
     ↓                   ↓
  H17問題32のオ          H19問題36のエ
 
 
 
このように、同一分野の過去問同士を比較して共通点を見つけ、その共通点とそれぞれの線とを結び付けることで知識が集約されるので憶えるべき情報量がだんだん少なくなっていきます。
 
 
今すぐにできる必要はありませんが、最終的にはこのように図や、H19問題36(1)で解説したようなイメージを利用して、憶える量をどんどん減らしていってください。
 
 
これを繰り返すことで、意識化したものを無意識化できるくらいまでになっていると、本番では反射的に問題が解けるようになります。
 
 
もし最後の二択で迷ったとしても、今まで解説してきたように手続きの流れや項目の上位概念あるいは原則と例外などの関係に戻れば、考えて解けるようになれます。
 
 
これができるようになると、未知の問題にも対処できるようになっているはずです。
 
 
以上、H19問題36を利用して4回にわたって、問題の解説をしながら、会社法の勉強の仕方の一つをご紹介させていただきました。
 
 
一見すると、難しく思われるかもしれませんが、解説のために便宜上丁寧に書いてあるだけですので、ある程度基礎力がついてきたらご自分でもできると思います。
 
 
ご自分でこのような勉強方法を取るときは、あまり厳密に上位概念・下位概念などを考えずに、手続きの流れ・テキストや条文などの項目に従って、情報を図やイメージなどで結びつけて理解し、知識化しておくという感じでも十分です。
 
 
慣れないうちは、最初は時間がかかるかもしれませんが、これをやっておくと知らないうちに理解が促進され、基本的な知識が身につくようになっています。
 
 
以上で会社法の勉強方法の最終段階まで説明してきました。
 
 
 
この4回の解説は、勉強を始めて間もない方には、少し難しかったかもしれませんが、早いうちにどこまでやっておけばよいのかという目標を示したかったので、あえてこの時期に説明させていただきました。
 
 
しかし、試験は会社法だけでなく他にもやらなければならないことが沢山ありますし、このブログをご覧になっている受験生の方々の実力のレベルはそれぞれ異なると思います。
 
 
そこで、次回、約半年後の試験を見据えて、受験生の方々のレベルに合わせた行政書士試験全体についての勉強方法の一つを紹介させていただこうと思っております。
 
 
次回は、明後日30日(水)に記事をUPいたします。
 
 
 
       なお、民法についての知識の整理の仕方についての記事も既にUPしてありますので、ご興味のある方は、以下の記事を参考にしてみてください。
 
<具体的な勉強方法…民法>
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-190.html
 
 
 
 
今回はこのあたりで終わります。
 



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質問への回答…使用者責任(訂正版)

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ある受験生の方から、以下のまぐまぐで出題した例題について、ご質問がありました。
 
 
 
<ご質問の趣旨>
 
 
「例題(1)について使用者責任を認めた判例があったような記憶がありますが、定かではありません。判例の射程範囲について教えてください。よろしくお願いいたします」
 
 
 
<4月5日のまぐまぐの例題>
 
 
★ 715条には、「事業の執行につき」という文言がありますが、XやPの行為は「事業の執行につき」といえるでしょうか、以下の例題をやってみてください。
 
 
(1) Aタクシー会社の従業員Xが、休日にA社の営業車を勝手に使ってドライブしていたところ、わき見運転をして歩行者Yにぶつかり怪我を負わせた場合、YはAに対して使用者責任を追及できるか。
 
 
 
<解説>
 
以下2つの判例を調査・検討した結果、上記の例題の場合、使用者責任が肯定される可能性が極めて高いことが判明し、私の解説・解答が誤りであると断定いたしました。
 
 
 
 
誤解を与える解説をしてしまい、本当に申し訳ございませんでした。


 
 
使用者責任を肯定した判例(昭和39年02月04日最高裁判所第三小法廷)


使用者責任を否定した判例(昭和52年09月22日最高裁判所第一小法廷)


 
 
上記の判例を以前も紹介させていただきましたが、まだご覧になっていない方や勉強を始めて間もない方には難しいかもしれませんので解説させていただきます。
 
 
 
試験との関係では、全文までの検討は必要ないと思いますので、2つの判例の要旨を比較検討してみます。
 
 
 
オレンジ:使用者責任が肯定されやすい事情
 
ブルー :使用者責任が否定されやすい事情
 
 
 
<使用者責任を肯定した判例>
 
自動車の販売等を業とする会社の販売課に勤務する被用者が、退社後映画見物をして帰宅のための最終列車に乗り遅れたため、私用に使うことが禁止されていた会社内規に違反して会社の自動車を運転し、帰宅する途中追突事故を起す等判示事実関係のもとにおいて他人に加えた損害は、右会社の「事業ノ執行ニ付キ」生じたものと解するのが相当である。(昭和39年02月04日最高裁判所第三小法廷)
 
 
 
<使用者責任を否定した判例>
 
右事実関係のもとで、被上告人がXに対し同人の本件出張につき自家用車の利用を許容していたことを認めるべき事情のない本件においては、同人らがY市に向うために自家用車を運転したことをもつて、行為の外形から客観的にみても、被上告人の業務の執行にあたるということはできず、したがつて、右出張からの帰途に惹起された本件事故当時における同人の運転行為もまた被上告人の業務の執行にあたらない旨の原審の判断は、正当というべきである。(昭和52年09月22日最高裁判所第一小法廷)
 
 
肯定した判例では、
 
肯定されやすい事情として、会社の自動車の運転
 
否定されやすい事情として、退社後、会社内規に違反
 
があげられます。
 
 
つまり、退社後という勤務時間外であるとともに、私用禁止という会社内規に違反していたとしても、会社の自動車を運転して事故を起こした場合は、会社に使用者責任を肯定するという判例です。
 
 
 
否定した判例では、
 
肯定されやすい事情として、出張
 
否定されやすい事情として、自家用車の運転および会社がその行為を許容していなかった
 
があげられます。
 
 
つまり、出張にいくためという、いわば勤務時間に近接している場合であっても、会社が自家用車で出張に行くことを許容していないのに、自家用車を運転して事故を起こした場合は、使用者責任を否定するという判例です。
 
 
 
 
そうすると、まずポイントの1つ目は、勤務時間内か外かは問わないということです。
 
 
2つ目は、どちらの会社も自動車の運転行為を従業員に許可していなかったということです。 
  
 
3つ目は、会社の営業車か自家用車です。
 
 
 
全文からどちらの判例も外形標準説で処理しています。
 
 
つまり、行為の外形から客観的に判断しています。
 
 
そうすると、最も重視されているのは、3つ目のポイントですね。
 
 
行為の外形から客観的に判断すると、事故を引き起こしたのが会社の営業車によるのか、それとも自家用車によるのかが重視されているようです。
 
 
以上より、試験との関係では、会社の営業車自家用車で判断してください。

 

もしこの区別を忘れてしまった場合は、問題文の事例を上記の外形標準説に自分であてはめて、客観的な事実から判断してみましょう。

 

 私の出した例題は、最初の判例からすれば、休日であっても会社の営業車を利用していますから、使用者責任が肯定される可能性が極めて高いです。
 
 
 
例題と同じような問題が本試験で出た場合は、使用者責任を肯定してください。 
 

 



もう一つ念のため例題(2)も訂正させてください。

 

(2) 指定暴力団Bの組員Pが、Bの経営している高利貸しの取立てをしていたが、うまくいかなかったため、次の取立てに行く途中で憂さ晴らしに通行人Qを殴って怪我をさせた場合、QはBに対して使用者責任を追及できるか。

 



この例題もよくよく検討すると、「取立てに行く途中」の部分が微妙なので、この部分を「次の日の朝の散歩中」と訂正させてください。

 

こうすれば、取立て業務との関係性が完全に遮断されますから、Bの事業の執行と関係がなく、これと密接に関連する行為でもなくなります。

 

この訂正した例題(2)は、使用者責任を否定していいでしょう。

 



行政書士試験では、ここまで微妙な問題は出題されませんので、本当に私の出題ミスです。

 



不適切な例題を出題してしまい本当に申し訳ございませんでした。


 




使用者責任の射程範囲は、かなり広い一方で、具体的事案によっては結論が異なるので、厳密に考えると見極めるのがなかなか難しいです。
 
 
条文を素直に読むと、上記の肯定・否定どちらの判例も職務執行の範囲内にはないように思えますが、やはり不法行為の場合は被害者を厚く救済するという要請が強く働くものなのでしょう。

   
  
  
 
このようなご質問は、私にとっても勉強になりますし、より充実させたブログ解説にも大いに役立つものです。
 
 
ですから、他の受験生の方々でも、このような疑問をもたれた場合は、遠慮されずに是非コメントいただけると幸いです。
 
 
今回ご質問された受験生の方に感謝しております。
 
 
 
今後はこのようなことがないようにできるだけ配慮し、間違った解説・解答を発見した場合はすみやかに告知して訂正いたします。
 
 
今後ともよろしくお願いいたします。



 

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基本的知識と理解 19年度問題36(3) 行政書士試験

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今回は、残りの肢について解説していきます。
 
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
まぐまぐの質問をご覧になってください。
http://archive.mag2.com/0000260438/20080424113000000.html
 



<オとエ>
 
 
オとエはいわば表裏の関係にあるので、一緒に解説していきます。
 
 
定款→金→人→登記→責任
 
の手続きの流れからすると、会社が設立するまでに取締役等が選任されているはずです。
 
 
しかし、設立時取締役等は、文字通り会社の「設立時」、つまり登記によって会社が成立して初めて会社の機関としての立場で業務執行権限と責任を負うのです。
 
 
前々回の記事で説明したように、設立時取締役等は、船で言うと船長などの乗組員ですから、船が造られ、出航して初めて船長などの立場で舵を取り、責任を負うのです。
 
 
ですから、設立中は、設立時取締役等が発起人に代わって業務執行権限を有しないし、会社が不成立ならば、責任も負いません。
 
 
 
そうすると、後は権限や責任のあるものは、発起人しかいませんね。
 
 
ですから、設立中は発起人が権限をもち、会社不成立の場合は発起人が連帯して責任を負うのです。
 
 
◇ なお、連帯して責任を負うのはわかりますか。
 
 
会社というのは、民法上の個々人でなされる契約と異なり、関わる人や組織(その他の会社など)の量が多いですから、発起人が複数いた場合、より重い責任を負わせるために分割責任ではなくて、連帯責任を負わせたのです。
 
 
権限のあるところに責任もあり、権限の大きさに比例して、責任も大きくなっていくのです。
 
 
結局これらの肢は、発起人の権限責任を問うているのです。
 
 
そうすると、オの正誤は、仮に条文(56条)を知らなくても、上記の程度の発起人の責任についての基本的なことがわかっていれば判断できます。
 
 
エも、権限は、責任と表裏の関係にありますから、発起人の権限の基本的なことがわかっていれば判断できます。
 
 
よって、オは正しく、エは誤りです。
 
 
◆ なお、会社がいったん設立してしまえば、設立時取締役等の設立中の行為について責任を問われることには注意してください(52条 53条参照)。
 
 
 
<ア>
 
 
前々回の記事で解説したように、出資者が発起人のみの場合が発起設立で、出資者が発起人および第三者の場合が募集設立です。
 
 
そして、取締役等の選任は、出資者によって決定されますから、第三者が参加している場合は、選任手続きが公正かつ明確でなければなりませんので、創立総会が開かれるのです。
 
 
イメージでいうと、第三者たる出資者は、発起人にとっていわば後援者ですし、後援者同士が互いに知らない可能性がある中で今後の会社経営者を選任するわけですから、それなりの会合が開かれなければならないのです。
 
 
これに対して、発起人は一人でも会社を設立できますから、自分一人で選任するのに創立総会を開く必要もないですし、複数いたとしても、共にこれから会社を設立していこうといういわば仲間あるいは同士ですから、発起人組合という民法上の組合で取締役等を選任しても問題ないのです。
 
 
ですから、創立総会は募集設立だけで行われるのです。
 
 
そうすると、アの正誤は、発起設立と募集設立の区別がつけば判断できますね。
 
 
よって、アは誤りです。
 
 
 
 
<ウ>
 
 
まぐまぐで質問したように、募集株式の引受人が払い込みをせずに失権したら、出資されないことになるので、本来会社に入ってくるべき財産が減ってしまいます。
 
 
この場合の引受け責任を、会社法改正前は、発起人に負わせていました(引受担保責任 改正前192条)。
 
 
それは、設立時に発行する株式総数が定款記載事項になっていたからです。
 
 
例えば、設立時に発行する株式総数を定款で1000株としていた場合に、株式の引受けが失権して、900株となったとしましょう。
 
 
この場合でも、資本金が1000万以上であり、他の法令違反がなければ原則として会社は設立できました。
 
 
もっとも、定款に記載した株式総数に達していませんから、この責任を発起人に負わせていたのです。
 
 
株式の引受けが失権した場合、およびそれに伴って出資も払い込まれませんから、引受け・払込み担保責任を負わせていたのです。
 
 
会社を設立すれば、多数の利害関係人がでてきますから、慎重な設立が求められていたのです。
 
 
現在の会社法よりも会社の適正化の要請が強かったのです。
 
 
しかし、こうした責任を負わされるような慎重さを要求されると、会社を設立しやすい社会的な環境にあるとはいえないですね。
 
 
ちょうど改正前の当時は、いわゆるバブル時代の崩壊で社会的な景気が低迷していたため、社会経済の発展する環境を作ることが必要でした。
 
 
その一つが会社法の改正です。
 
 
若くて才能はあるがお金がない人でも会社を立ち上げて、いわばベンチャー企業をどんどん設立して社会を活性化してもらおうということが要請されたのです。
 
 
そこで、改正の一つとして、上記の設立時に発行する株式総数を定款記載事項から除去して、代わりに「設立に際して出資される財産の価額又はその最低額」(27条4号)が定款記載事項になりました。
 
 
これにより、発起人が自分で決めた設立に際して出資される財産の最低額さえ満たせば、
設立ができるようになりました。
 
 
最初から定款で株式総数を決定しなくてもいいし、極端にいえば1円からでも会社が設立できるようになったのです。
 
 
そのため、株式の引受けがなされず失権しても、上記の最低額さえ満たせばいいので、責任を負う必要がなくなったのです。
 
 
 
◇ なお、ウの肢は、募集設立の場合を聞いていますが、それは改正前では、失権する場合が募集設立のみで、発起設立の場合は規定されていなかったので、その混同をねらったのでしょう。
 
 
改正後は、発起設立の場合でも、失権するようになりました。
 
 
そうすると、ウの正誤は、会社法改正後の引受人の失権あるいは引受け担保責任の廃止についてわかっていれば、判断できます。
 
 
平成19年度の試験から改正後の会社法が含まれることが告知されていましたので、この肢で改正後の知識の一つを問うたのでしょう。
 
 
仮に、この引受人の失権という具体的な知識がなかったとしても、上記のような会社法の改正の趣旨がわかっていれば、会社をより設立しやすくして、会社の適正化よりも合理化を要請したものであることはわかるはずです。
 
 
そうすると、それに伴い発起人の責任が軽減されるだろうという推測もできるでしょう。
 
 
この場合は、会社法の改正=発起人の責任の軽減という理解があれば、このウの正誤が判断できます。
 
 
わからないときは、前回解説したように上位概念に戻って少し大雑把に考えてみるということも大事な戦略の一つなのです。
 
 
よって、ウは誤りです。
 
 
以上から、本問は、基本的な知識と理解だけですべて解けてしまいます。
 
 
しかも、2つの肢、正攻法ならイとオ、消去法ならアとウ、どちらかだけで正解できてしまう問題ですから是非とも正解したい問題の一つです。
 
 
これで、本問自体の解説は終わります。
 
 
しかし、会社法の範囲は広いですから、過去問を勉強するだけで対策になるのか不安に思う方もいらっしゃると思います。
 
 
そこで、次回、この過去問を通じて、過去問の利用の仕方について解説していきたいと思います。
 
 


なお、27日(日)に訂正記事をUPいたします。


今回は、このあたりで終わりにします。
 



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点と線  H19問題36(2) 行政書士試験

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今回は、この問題のイを通して、勉強方法を示しながら解説していきたいと思います。
 
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
まず、まぐまぐの( )を埋めていきます。
 
 
まぐまぐ
http://archive.mag2.com/0000260438/20080422113000000.html
 
 
 
<イ>
 
現物出資
 
会社の(合理)化→会社の設立→出資=()⇔株式→34条(28条1号)
 
 
財産引受け
 
会社の(合理)化→会社の設立→(契約)=()⇔()→34条(28条2号)
 
 
 
<オ>
 
原則:発起人等の責任は、会社成立後に問われる。
 
会社の(適正)化→会社の設立→責任=発起人および設立時取締役等の責任
→不足額填補責任→52条1項
 
 
例外:会社が不成立の場合の責任は誰が負うのか?
 
会社の(適正)化→会社の設立→責任=(発起人)の責任→費用負担など→56条
 
 
 
<ア>
 
 
発起設立
 
会社の(適正)化→会社の設立→人=取締役等の選任→(発起人)→40条
 
 
募集設立
 
会社の(適正)化→会社の設立→人=取締役等の選任→(創立総会)→88条
 
 
 
<ウ>
 
 
会社の(適正)化→会社の設立→責任→株式引き受けの失権=(引受担保責任)の廃止
→会社法の改正=改正前商法192条の廃止
 
 
◆ なお、前回解説したように、会社法は、会社の適正化・合理化というバランスでなりたっているので、( )に会社の適正化・合理化のどちらか一つしか入っていませんが、それは、比較対象との関係で、どちらかというと、一方の要請の方が強いという程度のものです。
 
 
 
さて、以上のまぐまぐで考えていただいた上位概念→下位概念などの流れは一体何の意味があるのでしょうか。
 
 
まず、本問を正解するための直接的な知識は、条文です。
 
 
上位概念→下位概念などの流れでいうと、最下位概念にあたり、一番右端にきています。
 
 
イ:34条(28条1号2号)
オ:56条
ア:40条
ウ:会社法の改正=改正前商法192条の廃止
 
 
このくらいの問題の条文を覚えることは、たいした量ではないでしょう。
 
 
しかし、会社法は、条文数が民法と大差ないくらい1000条近くあります。
 
 
その上、民法などと異なり、会社法は、既存の過去問数が少ないために、過去問以外から出題される可能性のある範囲が非常に広いのです。
 
 
つまり、条文でいうと、未出題の条文数の方がはるかに多いのです。
 
 
ですから、会社法の対策として、個々の条文を覚えて備えるというのは、同じ問題が出ればいいのですが、出なければアウト、賭けです。
 
 
そして、このように条文を丸暗記するという勉強の仕方は、比ゆ的にいうと「」の勉強方法です。
 
 
これでは、せっかく沢山の知識を持っていても本番でうまく利用することができません。
 
 
そこで、会社法の対策として、設立の手続きを流れや上位概念→下位概念などの関係性を意識しながら勉強する方法が有効なのです。
 
 
これが、「」の勉強方法です。
 
 
何も難しい勉強方法ではなく、普段受験生の皆さんが勉強していることをただ意識化するだけのことです。
 
 
お使いになっているテキストや六法で目次や設立の分野、項目などを目で追っていきながら財産引受け(34条、28条2号)について記載されている箇所をご覧になってください。
 
 
テキストや六法では、だいたい設立の分野→出資の方法→金銭出資(原則)→財産引受け(例外)→条文という配列になっているので、各項目を通りながら財産引受けにたどりつくはずです。
 
 
ですから、無意識的にでもこの流れに沿ってテキストや条文を勉強しているはずなのです。
 
 
ところが、勉強が進むと条文に近い知識が増えてきますから、財産引受けの部分だけを直接確認するようになります。
 
 
そうすると、知らないうちに
 
設立の分野→出資の方法→金銭出資(原則) / 財産引受け(例外)→条文
 
 
あるいは、まぐまぐの例題で出した財産引受けだけの流れでみると、
 
会社の設立→出資=契約=(物)⇔(金) /  財産引受け=34条(28条2号)
 
のように、/ の部分で流れが分断されてしまいます。
 
 
例えば、イの問題文後半の「財産引受については、発起人以外の者もその相手方となることができる。」の正誤を判断するとしましょう。
 
 
分断された状態では、「」の記憶に頼ることになるので、財産引受けってどういう意味だっただろうと必死に条文を思い出す方向に思考がいきます。
 
 
財産引受けの意味を思い出すのにそれよりも下位概念である、さらに細かい情報で解決しようと思ってしまうのです。
 
 
勉強が進むと、知らないうちにだんだんこの傾向が強くなっていきます。
 
憶えた方が早いという意識=「」の勉強方法による賭けに頼る
 
 
これに対して、流れが分断されないように「」を意識しながら勉強していると、この流れを逆方向に戻ることができるようになっていきます。
 
 
そうすると、上記の問題の正誤に迷った場合、条文が思い出せなくても、その一つ上の上位概念に戻って考えることができます。
 
 
会社の設立出資の方法=契約財産引受け=34条(28条2号)
 
 
つまり、財産引受けの意味を一つ上の上位概念の「契約」に戻って考えることができるのです。
 
 
後はこれに自分の持っている基本的な理解を活用すれば、十分正誤が判断できます。
 
 
まず、民法でも勉強したように契約には相手方が必要です。
 
 
発起人一人でも会社を設立できますから、発起人と契約する相手方が発起人以外の第三者になることがあるのは当然です。
 
 
そうすると、「財産引受については、発起人以外の者もその相手方となることができる。」が正しいとわかりますね。
 
 
もし条文を忘れてしまっていても、より上位概念であり、かつより基本的な知識である「契約」に戻って考えれば、正解できるのです。
 
 
より上位概念で問題が正解できるのであれば、それだけ理解して憶える量は減っていきます。
 
 
この「契約」がこの問題の必要最小限度の知識であり、上記の「契約」に対する基本的な理解が必要最小限度の理解です。
 
 
このように、普段の勉強で「」を意識して、上位概念下位概念という振り子のように行ったり来たりできるようにしておくと、本番で実際に問題を解くときに大いに役立つのです。
 
 
 
次に、イの問題文前半「会社の設立に際して現物出資を行うことができるのは発起人のみである」の正誤についてみていきましょう。
 
 
設立の場面での現物出資は、発起人のみができます。
 
 
そして、現物出資は募集株式発行(199条1項柱書)の場合もでき、この場合は、発起人以外の者もできます(208条2項)。
 
 
これらの知識があれば、簡単に正誤がわかるのですが、もし、本番で「発起人のみ」の正誤で迷ったとき、どう対処しましょう?
 
 
条文を思い出そうという「」で考えても「発起人のみ」か「発起人以外の者も可」で迷うだけです
 
 
しかし、上位概念に戻って、自分の持っている基本的な理解を活用すれば正解を導けます。
 
 
まず、ここで迷うということは、募集株式発行に現物出資があることまでは押さえているはずです。
 
 
募集株式における現物出資について、同じように上位概念→下位概念で示すと、
 
 
会社の合理化→募集株式発行→現物出資=物→発起人以外の者も可→208条2項
 
 
となります。
 
 
そして、上記の設立の場合の現物出資との分岐点は、上位概念の募集株式発行と会社の設立の部分です。
 
 
この募集株式発行と会社の設立を比較して、より上位概念である会社の適正化と合理化の要請の程度を考えます。
 
 
募集株式発行というのは、機動的な資金調達をして、会社の組織的規模を拡大する場面ですから、迅速性が重視されます。
 
 
つまり、慎重さが要求される設立の場面よりも会社の合理化の要請の方が強いのです。
 
 
会社の合理化→募集株式発行
 
会社の適正化→会社の設立
 
 
◆ なお、現物出資も金銭出資と比較すれば、会社の合理化の要請の方が強いですが、今はその上位概念である募集株式発行と会社の設立との比較ですから、比較する対象によって、この会社の適正化と合理化の要請の程度が異なるのです。
 
そういう意味で、会社の適正化と合理化の要請の程度は、比較する対象において常に相対的に考えなければならないものであり、会社法を考える上での大きな視点なのです。
 
 
 
後は、「発起人のみ」か「発起人以外の者も可」のどちらが会社の適正化と合理化とより結びつくかを自分の持っている会社法の基本的な知識で考えればよいのです。
 
 
発起人とは、自分で会社を興そうとしている人です。
 
 
すぐつぶれそうな会社を設立しようなどとは通常思いませんし、前回の5段階の手続きの流れでみたように、違法なことをすれば責任を問われます。
 
 
これに対して、発起人以外の者は、出資者、つまり投資家です。
 
 
株主になろうとするわけですから、出資した分は損しますが、その責任は有限です(株主有限責任 104条)
 
 
ですから、より責任の重い発起人のみの現物出資の方がより慎重であることは推測できます。
 
 
そうすると、上記でみたとおり、設立と募集株式発行では、慎重さは設立の方が要請されますから、慎重な現物出資つまり会社の適正化に結びつくのは、「発起人のみ」の方ですね。
 
 
これで、仮に条文を忘れてしまって迷ったとしても、イの問題文前半「発起人のみ」は正しいとわかるわけです。
 
 
この問題を正解するための必要最小限度の知識は、現物出資には、会社の設立と募集株式発行の場合の2種類あることです。
 
 
そして、上記の会社の設立と募集株式発行に対する基本的な理解が、必要最小限度の理解です。
 
要するに、会社の適正化と合理化という大きな視点と発起人の責任、株主有限責任、この理解だけです。
 
 
 
これらのイの前半・後半部分の問題を合わせると、イ全体を正解するための必要最小限度の知識は、まとめてしまえば現物出資と財産引受けの区別となるのです。
 
 
この必要最小限度の理解を伴った必要最小限度の知識があると臨機応変に問題が解けるようになるのです。
 
 
 
 
行政書士試験では、細かい条文知識がないと解けない問題はほとんど出ません。
 
 
誰もが最初のころに勉強するような基本的な条文知識と、その知識を裏付ける理解があればほとんどの問題が解けます。
 
 
にもかかわらず、知識偏重型の勉強方法を取るのは非常にもったいないです。
 
 
そして、上記で示した必要最小限度の知識を身につけるために、必要最小限度の理解が必要なのです。
 
 
この必要最小限度の理解を身につけるには、普段の勉強から上位概念⇔下位概念を振り子のように行ったり来たりすることを意識することが大事なのです。
 
 
以上をまとめると、
 
 
(1)
 
普段の勉強で「」を意識して、上位概念下位概念というように、行ったり来たりできるようにしておく。
 
要するに、今自分がどの分野のどの項目のどの部分(原則?例外?)を勉強しているのかをテキストや条文の体系、項目の流れをただ強く意識するだけのことです(木を見て森をみずにならないようにする)。
 
 
(2)
 
過去問を解くときは、常に会社の適正化と合理化の視点を持って、上位概念⇔下位概念のどこの段階までを知っていれば正解できるのかを意識する。
 
これが、その問題を正解するための必要最小限度の知識になります。
 
◆ なお、出題形式の違いも意識して、簡単な肢から解いて正解率を上げる訓練も同時にしてみてください。
 
 
 
(3)
 
必要最小限度の知識を身につける必要最小限度の理解は何かを考える。
 
その際、必要最小限度の理解を支える基本的な知識・理解は何かを考えて、テキストや条文などを確認する。
 
例えば、上記のイの例ですと、契約の意味、発起人の責任、株主有限責任などです。
 
 
 
(4)
 
(1)~(3)を何度も繰り返す。
 
繰り返していくと、不要な知識は減っていく代わりに、受験生なら誰でも知っている基本的な知識は確実になっていきます。
 
 
このように普段から意識して勉強したり、過去問を解いたりしていくと、全体の関係性もみえてきますから、未出題の問題にも応用しやすくなります。
 
 
おそらくゼロから勉強を始めて3,4ヶ月で合格する方は、このような勉強方法を無意識的にやっているのでしょう。
 
 
この勉強方法を意識化することが、過去問を意識して解く、の意味なのです。
 
 
勉強方法の一つとして、参考にしてみてください。
 
 
次回、続きを解説していきます。
 
 
この問題36を利用して、普段の過去問の検討の仕方、将来の試験問題への対処の仕方について解説していきますので、もう少しこの問題の解説が続きますが、お付き合いいただけたら幸いです。
 
 
今回は、このあたりで終わります。
 



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会社法の視点 19年度問題36(1) 行政書士試験

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今回は会社の設立についての問題です。
 
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
 
まぐまぐでご質問させていただいた順番で解説させていただきます。
 
まぐまぐ
http://archive.mag2.com/0000260438/20080419113000000.html
 
 
まず、まぐまぐの解説に入る前に、会社法を勉強する上での大きな視点について、イメージも取り入れつつみていきましょう。
 
 
私が会社法にもつイメージは中世ヨーロッパの大航海時代です。
 
 
新大陸や食料、お宝を求めて船で長期間の旅にでる、夢と現実が交錯する世界…
 
 
会社というのも、いわば社会という大海原に旅立つ新しい船を造って航海していくのと同じようなイメージです。
 
 
目的は、新大陸や食料、お宝など利益になるものを見つけて国を発展させることです。
 
 
つまり、会社は営利社団法人ですから、いかに利益を追求して会社の規模をどんどん大きくし、会社内部にとどまらず、対外的にも影響力を増すことで、社会や国の発展に寄与することが目的です。
 
 
大海原には、荒波も待ち受けていますから、船員やその船がもたらす利益を待っている関係者に迷惑をかけないような頑丈な船を造り、少し壊れても適切に修復しながら航海をしていく必要があります。
 
 
同じように、会社が設立されれば、取締役などの会社の機関はもちろん出資者たる株主や債権者、その他の取引関係者など沢山の人が関わっていきますから、会社やそれらの利害関係者に迷惑がかからないように、会社の設立・経営は慎重にしなければなりません。
 
 
反面、お宝探しは早いもの勝ちですから、必要以上に頑丈な船を造り、船を守ることばかりに時間をかけていては、いつまでたってもお宝などを発見することはできません。
 
 
そのため、ある程度の頑丈な船ができたら出向して、後は、航海しながら迅速かつ臨機応変に困難を乗り切り、できるだけ早くお宝などを発見して持ち帰ることも必要です。
 
 
同じように、できるだけスムーズに会社を設立し、迅速かつ臨機応変に経営判断をしながら、利益を追求して社会に早期に還元していくことも必要です。
 
 
このように、会社経営には、慎重さと迅速さのバランスが重要なのです
 
 
頑丈な船を素早く造って出向し、何度もぶつかる困難に対して適正かつ迅速な判断をしながら航海できるバランスの取れた船だけが大航海時代では生き残れるのです。
 
 
同じように、会社も、しっかりかつスムーズな設立・経営を維持しているバランスの取れた会社が成長し、利益を還元していくことが社会にとっても望ましいのです。
 
 
これを、会社法では、会社の適正化合理化のバランスといい、会社法の勉強をする際の大きな視点となりますので参考にしてみてください。
 
 
では、この大きな視点をもちつつ、まぐまぐをみていきましょう。
 
 
 
<まぐまぐ(1)について>
 
 
会社の設立というのは、いわば社会という大海原に旅立つ新しい船を造ることと同じです。
 
 
荒波を乗り越える船を造るためには、不正のないしっかりした設計図が必要です。
 
 
この設計図にあたるのが、会社の根本規則である定款です。
 
 
まず、定款を作成して、認証を受けなければなりません(会社法26条1項、30条)。
 
 
認証を受けるのは、定款の内容を明確にして、不正行為などを防止するためです。
 
 
 
次に、船を作るには、材料費や工賃などがかかりますから、お金が必要です。
 
 
このお金にあたるのが、出資です(34条、63条等)。
 
 
出資の種類は、2種類あります。
 
 
発起人が全て出資する場合(発起設立)と発起人および他人からの出資を募る場合(募集設立)です。
 
 
発起設立は、イメージで例えると、航海にいこうとする者が、自ら船の設計図を造り、お金もだし、自ら船に乗って、お宝を探しにいくという過程をすべて発起人だけで行う場合をいいます。
 
 
募集設立は、お金は全部だせないが、後は基本的に全てやる場合をいいます。
 
 
 
次に、実際に航海する際の、船の船長や乗組員を決めます。
 
 
これにあたるのが、取締役等の選任です。
 
 
 
次に、出国審査を経て、完成した船をお披露目して、いよいよ出航することになります。
 
 
これにあたるのが、設立登記です(49条)
 
 
登記がされれば、公示されますから、対外的にも会社が成立したことがわかります。
 
 
最後に、もし船の造船過程・完成に関して違法・不正なこと等が行われていたならば、そんな悪いことをした造船関係者らは責任を取らなければなりません。
 
 
これにあたるのが、発起人等の責任です。(52条、103条等)
 
 
 
以上の手続きの流れを示すと、以下になります。
 
 
定款の作成・認証(定款は、会社の根本規則で、船の設計図です。)
出資(設立時の株式発行等により、会社財産の基礎を形成する。資金集めです。)
取締役等の選任(設立後の会社経営者等を決めます。船長等の選任です。)
設立登記(登記がされて初めて法人格を付与されます。出国審査です。)
責任
 
 
このように、会社の設立は、定款→金→人→登記→責任という5段階の手続きの流れを、まずは原則として押さえておきましょう。
 
 
この流れを原則として、この流れにあてはまらないものを例外として考えていけば理解しやすいと思います。
 
 
 
 
<まぐまぐ(2)について>
 
 
 
正攻法で解くなら、イとオ
 
消去法で解くなら、アとウ
 
それぞれ2肢さえわかれば、この問題は解けます。
 
 
 
 
<まぐまぐ(3)について>
 
 
定款→金→人→登記→責任という5段階の流れにあてはめてみると、以下になります。
 
イ=金
オ=責任
 
 
ア=人
ウ=責任
 
 
 
<まぐまぐ(4)について>
 
 
必要最小限度の知識についての解答例は以下のようになります。
 
 
イ=現物出資と財産引受けの区別
オ=発起人の責任
 
 
ア=発起設立と募集設立の区別
ウ=引受け人の失権
 
 
ただし、必要最小限度の知識は、現段階では個々人の勉強の進み具合によっても異なりますので、あくまでも目安と思ってください。



なぜ、これが必要最小限度の知識なのかについては、次回説明いたします。



また、必要最小限度の理解についてですが、今回解説した大きな視点とも関わる重要な箇所なので、この続きも、改めて次回23日(水)に解説いたします。
 
 
今回はこのあたりで終わります。
 
 
 
 
<お知らせ>
 
受験生の方からのご質問で、まぐまぐで掲載した以下の例題に対するブログの解説・解答が誤っていたことが判明いたしました。
 
 
大変申し訳ございませんでしたm(_ _)m
 
 
訂正記事を27日(日)にUPする予定です。



参考までに以下の判例を先に紹介しておきます(クリックしてください)。



使用者責任を肯定した判例(昭和39年02月04日最高裁判所第三小法廷)



使用者責任を否定した判例(昭和52年09月22日最高裁判所第一小法廷)
 
 
(まぐまぐ 4月5日掲載)
 
★ 715条には、「事業の執行につき」という文言がありますが、Xの行為は「事業の執行につき」といえるでしょうか、以下の例題をやってみてください。
 
 
(1) Aタクシー会社の従業員Xが、休日にA社の営業車を勝手に使ってドライブしていたところ、わき見運転をして歩行者Yにぶつかり怪我を負わせた場合、YはAに対して使用者責任を追及できるか。



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★ 左欄のカテゴリーの分類を変更いたしましたので、参考にしてみてください。

初めての方は、カテゴリーを上から順にお読みいただくと、このブログの趣旨がお分かりになっていただけると思います。



 

<過去ログ倉庫の閲覧について>
 
 
いつもブログをご覧になっていただきましてありがとうございます。
 
 
以前の記事で告知しましたが、今までの記事(H18・17の過去問解説)をより検索・利用しやすいように別のブログ(ココログ・フリー)で過去ログ倉庫を作りました。
 
 
また、サーバーダウン等の障害が発生して、こちらのFC2ブログで閲覧ができなくなってしまった場合には、過去ログ倉庫の方に同じ記事をUPいたしますので、より安心してご覧いただけるようにしました。
 
 
詳細は以下の過去ログ倉庫を参照してください。
 
 
ただ、過去ログ倉庫は、このブログを利用されている受験生の方々の便宜のために作りましたので、誰でも自由に閲覧できるように公開しておりません。
 
 
そのため、お手数ですが以下のユーザー名とパスワードを記入してアクセスしていただけると幸いです。
 
 
 
過去ログ倉庫URL
http://mizobekotaro.cocolog-nifty.com/blog/
 
 
ユーザー名   mizobekotarog777
PASS      kakolog
 
 
 
 
◇ なお、こちらのブログにも過去ログは保存してありますが、文章引用のための便宜上の保管であり、検索・利用にはあまり向いておりませんので、ご了承ください。
 
 
過去ログ倉庫を有効に活用していただけると幸いです。
 
 
 
 
 
<まぐまぐの登録・解除について>
 
 
初めてご覧になる方のために、まぐまぐについて改めて告知いたします。
 
 
まぐまぐでは、次回のブログ記事についての、解法ヒントや考えていただきたいこと等を予習のような形で記事にしております。
 
 
ブログ記事の解説を読むだけよりも、事前に少しでも問題意識をもって解説を読んだほうが、理解が深まり、記憶に残りやすいでしょうから、より効果的に学習ができるものと思っております。
 
 
ブログ記事は、基本的に月・水・金の週3日(午前11時30分)にUPいたします。
 
 
まぐまぐは、基本的に火・木・土の週3日(午前11時30分)に配信いたします。
 
 
特に法令択一科目については、じっくり考えて勉強していただきたいので、一通りの解説が終わるまでこのような予定でいくつもりです。
 
 
まぐまぐ登録・解除(以下のどちらからでも登録・解除できます)
http://archive.mag2.com/0000260438/index.html
 
http://www.mag2.com/m/0000260438.html
 
 
◇ なお、登録したのに配信されないなどのトラブルが生じた場合には、以下のまぐまぐにある読者ヘルプをまずご覧になってください。
 
http://help.mag2.com/read/
 
 
それでもなお、問題が解決しない場合には、まぐまぐの方に問い合わせますので、私の方にコメントいただければ幸いです。
 
 
念のため、まぐまぐのような自動配信されるメールに対して受信拒否の設定になっていないか、ご自身の利用されているメールの設定、ルータの設定、プロバイダによるセキュリティ設定等の確認もお願いいたします。
 
 
 
 
<ご質問の仕方について>
 
 
ご質問等はいつでもお待ちしておりますので、遠慮されずに質問してください。
 
 
こちらの本体ブログでも過去ログ倉庫の方でも構いません。
 
 
なお、管理者宛に非公開コメントでの質問をご希望される方は必ずメールアドレスを添付するようにしてください。
 
 
その場合、×××@yahoo.co.jp
というアドレスで私の方から添付していただいたあて先へ回答メールを送りますので、yahooからのメールを受け取れるように設定しておいてください。
 
 
非公開のご質問の場合、ご質問内容によっては、ご了解をいただいた上で他の受験生の方々も共有できるように記事にさせていただく場合もございますので、ご了承ください。
 
 
 
今後ともよろしくお願いいたします。




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放棄と廃除の区別 19年度問題35 行政書士試験

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今回の問題は、過去問をやっていれば秒殺できるので楽勝でしたね。
 
問題35を分析していきましょう。
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
まぐまぐで出題した例題<1>もご覧になってください。
http://archive.mag2.com/0000260438/20080417113000000.html
 
 
お気づきかと思いますが、この例題<1>はすべて過去問です。
 
それぞれ以下の通りです。
 
1=H11問題32肢イ 
2=H15問題30肢5
3=H10問題32肢1
4=H11問題32肢オ
5=H15問題30肢1
 
 
この例題の肢3と5の正誤が判断できれば、本問は正解できます。
 
 
相続の放棄・廃除・欠格というのは、最初のうちは区別がつきにくいかもしれませんので少し説明いたします。
 
 
相続の放棄は、放っておけば被相続人の財産を受継ぐのを(=単純承認)、あえて相続人が自らの意思で、被相続人の財産を一切承継しないことをいいます(915条)。
 
 
相続人の意思が尊重され、その意思がその直系卑属にも受け継がれるため、相続財産が一切承継されず、代襲相続されないのです。
 
 
これに対して、廃除(892条)・欠格(891条)の場合は、大雑把にいうと相続人がいわば悪人ゆえに、被相続人の意思により、あるいは法律上当然に相続人から除外してしまうものです。
 
 
悪人かどうかは人によって違いますから、悪人だけ除外すればよいので、代襲相続するのです(887条)。
 
 
ですから、この例題の肢3は○で、5は×となります。
 
 
この知識さえあれば、問題35の肢エとオの正誤は簡単に判断できますね。
 
エもオも誤りですから、解答の肢を切ると、1しか残りません。
 
 
本番では、これでもう正解ですから、残りのア~ウはよくわからなくてもよいのです。
 
 
出題意図としては、相続の放棄と廃除の区別はつきますか?
 
過去問やっていますか? 
 
ただこれだけです。
 
 
◆ なお、相続問題は、ケアレスミスを防ぐために、必ずを書いてから問題を解きましょう。
 
 
今は復習ですから、問題35のア~ウもみていきましょう。
 
 
親族・相続問題は単純な条文レベルの知識がほとんどですので、ポイントだけにします。
 
(ア)
AとCはどっちが先に死んだかわからない=同時死亡の推定(32条の2)。
 
ですから、両者の間に相続は生じません。
 
そうすると、Aの相続に関しては、Cを除外して考えればいいので、BとDが相続人になりますね(889、887条)。
 
よって、アは正しいです。
 
 
(イ)
胎児であっても、胎児を保護する観点から、以下の3つの場合に権利能力を有します。
 
不法行為の損害賠償(721条)・相続(886条)・遺贈(965条)
 
ただし、生きて生まれたら遡って権利能力を取得することに注意=停止条件説(3条)
 
よって、イは正しいです。
 
 
(ウ)
 
養子も縁組の日から、嫡出子(809条)となるので、法的には血のつながった実の子と同じです。
 
よって、ウは正しいです。
 
 
 
まぐまぐ例題<1>の残りの肢もポイントだけみていきましょう。
 
(1と4)
 
相続放棄と遺留分の放棄との区別の問題です。
 
相続開始前の相続放棄は、対象とする相続財産がいまだ発生していないし、これを認めると、推定相続人の意思に反して何らかの圧力等で放棄させられる可能性もあって、相続人の生活を安定させるという相続制度の趣旨に反するので認められていません。
 
 
これに対して、遺留分は、例えば、遺留分を超えた遺贈等がなされた場合でも、遺留分減殺請求をしないという遺留分権利者の意思を尊重するもので、相続開始前であっても家庭裁判所の許可があれば放棄できます(1043条1項)。
 
 
ですから、遺留分を放棄しても、相続することはできるので相続放棄のような問題は生じないし、個々の遺留分権利者の意思を尊重するものですから、他の相続人に影響を与えません(1043条2項)。
 
 
よって、1も4も誤りです。
 
このように、親族・相続法では、婚姻や相続というように自己の身分的な法律関係に関するものなので本人の意思をできるだけ尊重しようという趣旨があります。
 
それと同時に、身分的な法律関係は、債権債務関係のように当事者かぎりの問題ではなく、対外的にも効力が生じるものなので、制度の意義も尊重するという趣旨もあります。
 
ですから、親族・相続法では、本人の意思の尊重と制度趣旨の調和という視点で考えるといいでしょう。
 
(2)
 
これは条文どおりなので正しいですが、マニアックな問題なので、条文だけチェックしておきましょう(905条)。
 
 
なお、相続分、遺留分、寄与分の区別はできるようにしておきましょう。
 
以上より、正しいものは、2と3の2つです。
 
 
 
 
例題<2>
 
今年度は、親族法が出題される可能性が高いと書きました。
 
それは、H13から19まで、相続法・親族法と交互に出題されているからです。
 
そのため、例題<2>を出題してみました。
 
1と5は、それぞれ過去問と条文をちょっといじったもので、残りはすべて過去問です。
 
これも、ポイントだけ解説いたします。
 
 
(1と5)
 
これは、事実に即して考えればいいですね。
 
認知しようがしまいが、血のつながった親子という事実は変わりません。
 
認知すれば法的に親子であることが認められるだけのことです。
 
ですから、認知の効果は、出生に遡ります(784条)。
 
「ただし」以降は、細かいのであまり気にしなくてよいです。
 
 
これに対して、養子縁組は、血のつながった親子という事実はなくても、法的に親子関係を形成するものですから、法的に親子関係が生じるとき、つまり養子縁組をした日から、嫡出子になるわけです。
 
 
よって、1と5も×ですね。
 
 
残りは以下の過去問です。
 
2=H14問題32肢2
3=H14問題32肢5
4=H9問題32肢4
 
 
(2)
 
条文どおりですね。
 
夫の意思の尊重から、一度自分の子どもだと認めれば嫡出子になりますので、それに基づいた親子関係が対外的に生じてしまいます。
 
ですから、禁反言からもはや否認はできなくなります(776条)。
 
よって、○
 
(3)
 
常識で考えてもわかりますね。
 
子ども作っておいて、父としての責任逃れが出来る契約は公序良俗に反して無効です。
 
 
よって、×
 
(4)
 
これも条文どおりです。
 
通常は、出生してから認知するでしょうが、例えば、出生する前に、父となるべき者の寿命がつきてしまうような場合に、このような胎児認知をする場合があると考えられます。
 
その場合、出生と同時に父子関係が生じますから、その母親の承諾が必要とされているのでしょう。
 
よって、○
 
 
以上より、正しくないものは、1、3、5の3つです。
 
 
◆ なお、親族・相続の問題は、毎年1題でていますが、まともに勉強すると、結構量もありますし、他の民法の分野と異なり、理屈よりも単純な知識の問題が多いです。
 
 
そのため、対策が難しいですが、今回のように過去問を繰り返し聞いてくることも多いので、少なくとも既存の過去問すべては、やっておくべきでしょう。
 
 
その際、上記の通り、本人の意思の尊重と制度趣旨の調和という視点を意識して勉強すると丸暗記するよりも記憶に残りやすいと思います。
 
 
余裕のある方は、単純知識だけで確実に得点源になる分野でもあるので、他の国家試験、例えば、司法書士試験の親族・相続法の分野の問題を解いておくのも一つの方法です。
 
ただし、1問ですので、過去問から離れすぎる問題まではやる必要はないと思います。
 
 
もし、平成17年度の問題29で出題された遺留分減殺請求のような全く用意していない問題がでたら、わかるところまで絞って、後は運に任せるくらいの気持ちで割り切ってしまうことも戦略の一つですので参考にしてみてください。
 
 
★ 20日(日)に過去ログ倉庫の閲覧についてのお知らせをUPする予定です。
 
 
 
今回はこの辺りで終わります。
 
 
 

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当事者訴訟 19年度問題19 行政書士試験

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この問題は、問題2、34と同じくらい簡単な組合せ問題ですので、絶対に間違ってはいけない問題です。
 
 
もし、この問題を間違えた方がいらっしゃったら、丸暗記に頼っていなかったかよく考えてみてください。
 
 
問題19を分析していきましょう。
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/192mondai.html
 
 
 
この問題で必要な知識は、
 
①主観訴訟と客観訴訟の区別
 
 
②主観訴訟の中の抗告訴訟と当事者訴訟の区別
 
 
これだけです。
 
 
これらは、どのテキストにも載っている基本的知識です。
 
 
 
当事者訴訟は、主観訴訟の一つですから、まず主観訴訟で解答の肢を切れないかを検討してみましょう。
 
 
①について、
 
主観訴訟とは、国民の個人的権利利益の保護を目的とする訴訟をいいます。
 
客観訴訟とは、個人の権利救済ではなくて、客観的な法秩序の適正維持を目的とする訴訟をいいます。
 
 
両者の区別のポイントは、個人の権利救済を目的としたものかどうかです。
 
 
このポイントに着目して解答の肢をみてみると、
 
 
イは、衆議院議員選挙の効力、エは、市町村の境界について争っていますので、個人の権利救済を目的としたものではないですね。
 
 
ですから、イとエは、主観訴訟ではないことがわかります。
 
 
そうすると、消去法で、2と5が残りますね。
 
 
仮に当事者訴訟の意味を度忘れしても、主観訴訟の一つであるということさえ覚えていれば、正解率50%の2択まで絞れます。
 
 
これでオが当事者訴訟であることは、確定しましたので、後は、アとウだけで考えればよいのです。
 
 
②の区別については、少なくとも抗告訴訟の種類はわかるはずですから、抗告訴訟が入っている肢を消去すれば、当事者訴訟の意味を度忘れしても正解は出せます。
 
 
ウは、不作為の違法確認を求める訴え、なのでこれが抗告訴訟の一つであることは容易にわかりますね。
 
 
これで2が正解だとわかりました。
 
 
本試験では、こういう解き方で十分ですので、当事者訴訟がよくわからない場合でも、慌てないで解いてみてください。
 
 
 
ただ、次は個数問題で聞かれるかもしれませんので、復習する際には、当事者訴訟の意味くらいは条文(4条)やお持ちのテキストなどで押さえておきましょう。
 
 
 
では、まぐまぐの例題を解説していきます。
 
例題は、まぐまぐに掲載されていますので、以下をご覧になってください。
http://archive.mag2.com/0000260438/20080415113000000.html
 
 
(1)は、本問と類似問題ですが、個数問題ですので少し難しいかもしれません。
 
 
しかし、解法は同じですので、まず①主観訴訟と客観訴訟を分類していきましょう。
 
 
機関訴訟は、客観訴訟ですので、個人の権利救済を目的の有無で検討すると、
 
3が「処分の無効確認」を求める訴訟で、
4が「公務員の身分確認訴訟」ですから、個人の権利救済を目的としていることはわかると思います。
 
そうすると、3と4は主観訴訟で肢が切れますから、残り1、2、5で考えればいいですね。
 
 
後は、客観訴訟の中の民衆訴訟と機関訴訟の区別ができれば解けます。
 
行政事件訴訟法5条にあるように、
 
「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいいます。
 
 
また、同法6条にあるように、
 
「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいいます。
 
 
この2つの条文にあてはめて考えればよいのです。
 
 
試験科目に地方自治法があるので、1の地方自治法上の住民訴訟についてはよくおわかりだと思います。
 
 
住民訴訟というのは、地方公共団体の住民が、自己の利益と関わりなく、公共団体の財産管理の適正を図る目的で、公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求めて提起する訴えをいいます。
 
 
この定義からもわかるように、「公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟」ですから、民衆訴訟であることは、わかりますね。
 
 
後は2と5ですが、条文にあてはめてみると、少なくとも民衆訴訟ではないのはおわかりでしょう。
 
これで正解は2つとでますね。
 
ちなみに、
 
2が、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否についての訴訟
 
5が、国又は公共団体の行使に関する紛争についての訴訟
 
ですから、両方とも機関訴訟になります。
 
 
もちろん、機関訴訟の条文を知っていれば、すぐに正解は2つと出ますが、個数問題の場合は、基本的には消去法で解いたほうがミスすることが少ないのでお勧めいたします。



◆ なお、個々の訴訟の具体例を勉強する際は、他の訴訟との区別を意識してください。

これらの訴訟の条文くらいは理解されていると思いますので、できれば個々の訴訟の具体例を知識として覚えていなくても、条文の意味を思い出してあてはめられるようになっていると、少ない知識とその応用で対処できます。
 
 
次に(2)を解説します。
 
 
1、3、4は(1)と同じ肢ですので、すぐに正誤は判断できると思います。
 
4が無効確認訴訟なので抗告訴訟であるというのは簡単ですね。
 
 
残り2と5なのですが、これはひっかけです。
 
 
どちらも取消訴訟のように思えますが、その要件である処分性が欠けるので、取消訴訟の対象にはならないものです。
 
 
つまり、取消訴訟の処分性が認められるためには、行政機関の行為が、直接国民の権利義務を形成し、またはその範囲を確定することが必要であるところ、2の公務員の採用内定通知の取消や5の消防長の同意というのは、事実行為であるので、これにはあたらないとされているのです。
 
 
2と5は、いやらしいひっかけですが、処分性の要件は基本的な知識ですので、少しひねられても対処できるようにしておきましょう。
 
 
よって、(2)は4だけが正解で一つです。
 
 
以上より、本問のような出題で問われたもの(=当事者訴訟)がわからなくても、問われたものがどの上位概念の訴訟に分類され(主観訴訟・客観訴訟)、他のわかる訴訟だけで何とか答えがでないか消去法を駆使して正解を出すという解法を参考にしてみてください。
 
 
このような解き方は、他の分野でも使えるので一般化して押さえておくとよいでしょう。
 
 
今回はこの辺りで終わります。



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公平から修正 19年度問題33(2) 行政書士試験

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今回は、問題33では問われなかった条文等についての例題を解説していきます。
 
 
例題は、まぐまぐの最新号に掲載されていますので、以下をご覧になってください。
http://archive.mag2.com/0000260438/20080412113000000.html
 
 
まず、526条1項と521条2項の関係について解説いたします。
 
 
526条1項からすると、承諾期間内に承諾通知を発信すれば、契約はいったん成立します(発信主義)。
 
 
しかし、521条2項によれば承諾期間内にその通知が到達しなかった場合、契約は遡って不成立となります。
 
 
つまり、承諾期間が定まっている場合、承諾期間内にその通知が到達しないことを解除条件として、承諾通知を発信したときに、契約が成立するということです。
 
 
例えば、もともと承諾通知の到達までに2,3日かかる場合において、承諾期間の最終日に、承諾通知を発信した場合、到達するのは、承諾期間経過後になります。
 
 
この場合、いったん契約が成立するものの、承諾期間経過後に到達したことで、契約が遡って不成立となるのです。
 
 
まぐまぐの基本ルールにあてはめても、キャッチボールが成立していませんね。
 
 
 
◆ なお、「もともと承諾通知の到達までに2,3日かかるのに到達するように通知を発信しなかった」という点で、次に解説する、522条と527条とは異なるので注意してください。
 
 
では、イメージ例題を解説していきましょう。
 
 
<1>および<2>
 
 
 
これらは、522条をイメージした問題ですね。
 
 
しかし、基本ルールに従うと、あれ、と思いませんか?
 
 
基本ルールに従うと、Aは白いボールを投げて、赤いボールを受け取っているのですから、キャッチボールは不成立とも思えます。
 
 
しかし、ここで民法の大原則である当事者間の公平を思い出してください。
 
 
B側からみると、白いボールをそのままの状態で1週間以内に届くように投げ返しているわけですから、この時点ではBは延着を知るすべもなく責任はありません。
 
 
にもかかわらず、ただちに契約が不成立となるというのは、公平に反しますね。
 
 
そこで、当事者間の公平バランスを図るために、延着を知っている当事者=Aの意思に委ねたのです。
 
 
Aが、期間内にボールが届かなかった以上、キャッチボールを不成立としたければ、延着通知をすべきです。
 
 
Bは事情を知らないわけですし、延着通知によって、契約不成立となってしまうので、Aに「遅滞なく」通知する義務を負わせるのが公平なのです。
 
 
 
逆に、Bの責任で延着したわけではないからキャッチボールを成立させてもよいと考えれば、Aはほうっておけばよいのです。
 
 
ほうっておいてもBには何も不利益にはなりませんね。
 
 
よって、<1>はキャッチボール成立、<2>は不成立となります。
 
 
       なお、522条1項本文と但書の「延着通知」と「遅延通知」の関係を知りたい方は、
以下の記事を参考にしてみてください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-102.html
 
 
 
 
<3><4><5>
 
 
これらは、527条をイメージした問題ですね。
 
 
申込みの撤回が入っているので、今までよりもさらに複雑な条文ですが、考え方は先ほどの522条と同じです。
 
 
 
<3>
 
この問題、ひっかけに気づきましたか?
 
524条をご覧になってください。
 
 
Bは、受け取ったのと全く同じボールを「相当な期間内」に投げ返して、Aに届いています。
 
 
そして、Aは、期間を定めずにボールを投げた場合でも、承諾するのに「相当な期間内」は中止できないのです。
 
 
ですから、Aが青いボールを投げようとも、それが延着しようとも、全く関係のない話なのです。
 
基本ルールにあてはめても、キャッチボールは成立するのです。
 
 
この問題を通して理解していただきたいのは、527条の適用場面なのです。
 
 
つまり、いつから申込みの撤回はできるの?ということです。
 
 
承諾するのに相当な期間が経過して初めて申込みの撤回ができるので、相当な期間経過後が前提なのです。
 
 
ただ、注意していただきたいのは、承諾期間を定めていない場合なので、承諾するのに相当な期間が経過しても、承諾自体は依然として有効なのです。
 
 
ですから、相当な期間経過後は、承諾の発信と申込みの撤回の到達のどちらか早いほうが勝つということなのです。
 
 
この理解の下に、<4><5>を解説していきましょう。
 
 
<4>
 
基本ルールからすると、Bが白いボールをそのまま投げ返した後に、Bのもとに、赤いボールが届いているので、すでにキャッチボールは成立しており、Bにしてみれば、なんのこっちゃって感じですね。
 
 
しかし、実はその赤いボールは、元々青いボールで、しかも本来なら、Bが白いボールをそのまま投げ返す前に到達するはずのものだったのです。
 
 
 
そうすると、上記の通り、相当な期間経過後は、承諾の発信と撤回の到達のどちらか早いほうが勝つということですから、本来は青いボール=撤回の到達が先に効力が生じているはずなのです。
 
 
Aにしてみれば、青いボールが無事に到達して、申込みの撤回が適切にできたと思っているでしょう。
 
 
ですから、たとえ延着したものであってもAには責任はないですから、そのことにBが知ることができたなら、遅滞なく延着通知をしてあげないと公平ではないですね。
 
 
522条の場合と同じように、Bの意思に委ねたのです。
 
 
ところが、この例題では、Bは延着を知ることができなかったわけです。
 
つまり、元々青いボールが延着によって、赤いボールになったことにどうしても知ることができなかったのです。
 
 
そうすると、これはBを責められませんね。
 
 
ですから、公平の観点から適切に行動したBの意思どおりにキャッチボールが成立するのです。
 
 
<5>
 
この例題はほぼ条文をイメージしたとおりですから、もうおわかりですね。
 
 
Bは延着を知ることができ、遅滞なく通知していますから、Bの意思どおりにキャッチボールが成立するのです。
 
 
 
 
最後に、隔地者間における契約について、なぜこんなにややこしいルールを定めたのでしょうか?
 
 
 
それは、契約が成立しているかどうかによって契約に拘束されて、履行責任や債務不履行責任を負ったりするからなのです。
 
 
 
契約が不成立の場合とは効果が全く異なるからなのです。
 
 
 
 
 
◆ なお、525条については、解説を省略しましたが、契約の場面では97条2項の例外になるということを押さえてください。
 
 
これも公平の観点から考えればわかることなのですが、例えば、申込みが到達する前に、申込者が死亡したことを相手方が知ったのならば、申込みがなかったことにしても誰にも不利益はないですし、それが両当事者にとって公平だからなのです。



また、少し細かいですが、「みなすことができる」と裁量的に定められているのは、523条だけですので間違えないようにしてください。
 
 
これで隔地者間における契約についての解説を終えますが、なかなか条文を一読しただけでは理解しにくい部分ですし、今年度の試験で出題されないとも限らないので、できるかぎり詳細に解説させていただきました。
 
 
 
わかりにくければ、いつでもご質問ください。
 
 
イメージするときは、必ずまず基本ルールに立ち返ってみてください。
 
その上で、基本ルールをそのままあてはめたのでは、どちらかが不当に不利益になると思えば、公平の観点から修正して考えてみてください。
 
 
今回はこの辺りで終わります。
 

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申込みと承諾 19年度問題33(1) 行政書士試験

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今回は、隔地者間における契約の成立(521条~528条)に関する問題です。
 
これらの条文については、条文を丸暗記している方が多いのではないでしょうか。
 
しかも丸暗記しようとしてもなかなか条文が複雑で混乱される方も多いと思います。
 
こういう場合は、イメージで理解する方が覚えやすいのです。
 
 
◇ なお、本問は今までの試験には見られない法律家に相談するという形式をとっていますが、実質的には、正しいものの組合せはどれか、という従来型の出題形式と同じですのであまり気にならないですね。
 
 
問題33を分析していきましょう。
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
民法の大原則は当事者間の公平を図ることですから、それをまず念頭においてください。
 
 
その上で、申込みと承諾が合致すれば、契約が成立するので、これをキャッチボール
イメージしてみましょう。
 
 
例えば、Aが白いボールをBに投げて、Bがその受け取ったボールを一定の期間内にそのままのボールの状態でAに投げ返し、Aが受け取ったら、お互いのコミュニケーションが取れていることがわかりますから、意思が合致している状態ですね。
 
 
つまり、Aの投げたボールがそのままの状態で一定の期間内にBから戻ってくれば、意思の合致があるということです。
 
 
この場合に、契約が成立するということを基本ルールと理解してください。
 
 
こうしたイメージを持って、本問を分析していきましょう。
 
 
本問では、Aは、「8月末」という期限付きの申込みをしていますね。
 
 
そうすると、Aの投げた白いボールがそのままの状態で8月末までにBから戻ってくれば、契約成立ということです。
 
 
その前提問題がアですので、アから見ていきましょう。
 
<ア>
 
「8月末」という期限付きのボールを投げたのはAですから、その発言に責任をもつのが大前提です。
 
 
勝手に気分で撤回されては、ボールを受け取ったBにとっては迷惑であり、公平に反しますね。
 
 
ですから、Bが承諾できる「8月末」までは、Aは自由に申込みの撤回はできないのです(521条1項)。
 
 
よって、アは誤りですね。
 
 
次に、ウを見ていきましょう。
 
 
<ウ>
 
Aの投げたボールが期限を過ぎても返ってきていません。
 
 
そうすると、先ほどのイメージの基本ルールからすると、何らのコミュニケーションがとれていないわけですから、意思の合致はなく、契約が不成立です(521条2項)。
 
 
よって、ウは誤りです。
 
 
次にオを見ていきましょう。
 
 
<オ>
 
 
「8月末」までにBからのボールがそのままの状態で届いていますが、受け取ったのはA自身ではなくAの配偶者です。
 
 
これでも、契約が成立したといえるのでしょうか?
 
 
受け取るのはA本人じゃなくても、Aのチームの誰かがボールを受け取れば、Bとのコミュニケーションが取れていることがわかりますから、意思の合致がありますね。
 
 
これを法律的にいうと、相手方の勢力圏内に意思表示(=承諾)が入れば、到達があったことになるのです。
 
 
仮に、Aが現実に受け取らなければ到達していないとすると、期限内に適切にボールを投げたBは、契約が成立していると信頼しているわけですから、その信頼を台無しにしてしまうことになり公平ではないですね。
 
 
もっというと、Aがやっぱり契約はやめたと内心で思っていて、本当は期限内にAの下に届いたのに、妻が受け取ったみたいだけど、私が知ったのは期限後だから、この契約は不成立です、なんてずるいことを言うのを正当化するのは、信義に反し公平ではないですよね。
 
 
もう一度上記の基本ルールに立ち返ってみると、Aの投げたボールがそのままの状態で期限内にBから戻ってくれば、意思の合致があるわけです。
 
 
そうすると、投げた本人にではなくても、Aのチームの誰かがそのままの状態で期限内にBからボールを受け取れば、客観的にみて意思の合致があるので、契約は成立するのです。
 
 
よって、オは正しいです。
 
 
次に、イを見ていきましょう。
 
<イ>
 
Aの投げたボールが期限内にBから戻ってくれば、白いボールそのままの状態ですが、期限後に投げられると、白いボールが黄色に変色すると思ってください。
 
 
イの場合は、Aは期限後にBが投げたボールを受け取っていますから、当初のボールとは違う黄色のボールを受け取っています。
 
 
基本ルールに立ち返ってみると、Aの投げたボールが白いボールそのままの状態で期限内にBから戻ってきていないので、意思の合致はないですね。
 
 
しかし、これはA側から見たボールのやりとりですが、B側からボールをみると、現在の状態は、Bが黄色のボールをAに投げた状態ですね。
 
 
これは、あたかも、Bから新しい黄色のボールが投げられたのと同じですから、法的にいうと遅延した承諾を新たな申込みとみなすことができるのです(524条)。
 
 
これを、基本ルールにあてはめてみると、Bの投げた新しい黄色のボールがそのままの状態で相当の期間内にAから戻ってくれば、新しい黄色のボールにおいては意思の合致があるわけです。
 
 
そうすると、イでは、まさにこれと同じ状態が生じていますから、新たに契約が成立するのです。
 
 
よって、イは正しいです。
 
 
最後にエをやりましょう。
 
 
<エ>
 
Aの投げた白いボールがプラスチックのやわらかいボールであったとすると、Bが投げてきたのは、全く質・量の異なる硬式の縫い目のあるボールだったと考えてください。
 
 
条件の変更=ボールの質・量の変更と思ってください。
 
 
基本ルールからすると、Aの投げたボールとは全く質・量の違うボールがなげられてきたわけですから、意思の合致はないですね。
 
 
ですから、このままでは契約は成立しません。
 
 
よって、エは誤りです。
 
 
◆ なお、エでは、ここまでしか問われていませんが、Bから新しく全く質の異なるボールが投げられたのと同じですから、法的にいうとAのボールを拒絶しつつ、承諾期間を定めない新たな申込みとみなすとされているのです(528条)。
 
 
イでは、ボールそのものは同じで色だけが変化したのに対して、エでは、ボールの質そのものが全く別物になってしまったので、Aのボールが拒絶されたとみなされているのです。
 
 
これを、またB側からみて、基本ルールにあてはめてみると、Bの投げた新しい質の異なるボールがそのままの状態で相当の期間内にAから戻ってくれば、新しい質の異なるボールにおいては意思の合致があるわけです。
 
 
そうすると、この場合、新しい質の異なるボールにおいて新たに契約が成立するのです。
 
 
このように、イメージで理解すると、一見複雑に見える条文も案外容易に感じると思いますので、参考にしてみてください。
 
 
 
       まぐまぐの解答は、上記の解説でもおわかりの通り、1×2○3×4○ です。
 
 
 
次回は、将来の出題に備えて、今回の問題では出題されなかった申込みと承諾に関連する条文などについての例題を通して解説していきます。
 
 
今回は、この辺りで終わります。
 
 


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715、44、110条 19年度問題34(2) 行政書士試験

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前回の続きです。
 
今回は、本問とは直接関係ありませんが、解答の肢に気になるところがありますので、将来の出題との関係で押さえておくべき部分を解説させていただきます。
 
問題34を分析していきましょう。
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
 
解答の肢3を見てください。
 
3 代理関係 本人  代理人   代理権の範囲
 
 
なぜ、わざわざ、選択肢に代理(99条)を入れたのでしょうか?
 
 
おそらく、甲組の下部組織の構成員をYの代理人とすれば、その構成員がした殺傷行為をYに効果帰属できるのでは、ということなのでしょう。
 
しかし、仮に、Yが構成員に資金獲得活動をする代理権を与えていたとしても、その構成員がした殺傷行為は、明らかに代理権の範囲を逸脱した行為といえるでしょう。
 
しかも代理行為が認められるためには、有効な法律行為がなければなりませんが、殺傷行為は、明らかに有効な法律行為ではありません。
 
ですから、代理行為として本人に帰属させるのは無理ですね。
 
あまり選択肢として適切ではないような気もしますが、ちょっと気になるのです。
 
将来の出題への示唆ともとれるからです。
 
まぐまぐをご覧になっていない方は以下の例題をやってみてください。
 
 
空欄ア~オに入る正しい組合せはどれか(民法だけで考えてください)。
 
 
S社の従業員Nは、自己の代理権の範囲を超えてS名義でSの得意先であるZ社と勝手に取引をし、Zに多額の損害を与えた。
 
 
この場合、ZはNに対して一般の不法行為責任(709条)を問えるが、単なる従業員であるNの資力では十分な損害賠償を得られるのは難しい。
 
 
そこで、Zは、資力のあるSに支払いを受けられる法的手段を考えている。
 
 
(1) まず、このSZ間の取引契約が有効であるとして、民法( )条の(ア)責任を追及して、Sに契約の履行を求めることが考えられる。
 
 
しかし、ZはSに当該取引について確認する義務を怠っていたのであるから、少なくとも(イ)があったので、(ア)責任を追及することは難しいだろう。
 
 
(2) 次に、Sは法人なので、Nの行為が外形から客観的に判断して職務行為の範囲内であれば、民法(ウ)条の( )責任を追及して、損害賠償請求することが考えられる。
 
 
しかし、Nは( )ではなく、単なる(エ)であるから、( )責任を追及することは難しいだろう。
 
 
(3) 最後に、SとNは、(オ)と(エ)の関係にあるので、Sに民法( )条の(オ)責任を追及して、損害賠償請求することが考えられる。
 
 
ZはSの得意先であり、確認義務に(イ)があったとしても( )まであったとはいいにくい。
 
 
よって、この(オ)責任を追及して、損害賠償請求することはできそうである。
 
 
ただし、Zには(イ)があるので、( )されうるだろう(民法722条2項)。
 
 
 
 
     ア          イ            ウ         エ           オ
1 表見代理       過失        110       被用者         使用者
2 法人の不法行為   過失        110         使用者         被用者
3 使用者         重過失      715        被用者        使用者
4 表見代理       過失         44       被用者         使用者
5 表見代理       重過失       44       使用者        被用者
 
 
 
 
 
 
この例題のように、取引的不法行為の場合には、110条と44条と715条が問題になります。
 
 
もし、Zに過失がなくNの代理権の存在につき正当な理由があれば、ZはSに対して110条の表見代理責任を追及しうるでしょう。
 
 
また、表見代理責任を追及できなくても、Nが理事のような代表機関であれば、ZはSに対して44条の法人の不法行為責任を追及しうるでしょう。
 
 
さらに、問題文にあったように、法人の不法行為責任を追及できなくても、SとNは使用者と被用者の関係にあるので、Sが日常的に同種の取引をしているのであれば、当該取引行為は事業の執行といえそうですね。
 
 
そうすると、ZはSに対して715条の使用者責任を追及しうるでしょう。
 
 
正解は4ですね。
 
 
今回の問題34は事実的不法行為の問題ですが、上記の通り解答の肢に代理に関する選択肢が入っています。
 
 
これは、110条と715条が問題になる取引的不法行為を念頭においた解答肢のような気がするのです。
 
 
もしかしたら、将来の試験問題では、110条と44条と715条が問題になるような取引的不法行為の事例を出しますよという示唆かもしれないので、念のためにこのような例題を出題してみました。
 
 
少し複雑かもしれませんが、一応理解しておいてください。
 
 
 
以下他の空欄の解答です。
 
(1) 順に、110、
(2) 順に、法人の不法行為、理事、法人の不法行為 
(3) 順に、715、重過失、過失相殺
 
 
今回はこの辺りで終わります。



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組長も使用者?19年度問題34(1) 行政書士試験

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前回の問題2と同種の空欄補充型の組合せ問題ですね。
 
前回解説したように、
①選択肢から形式的に解く、
②試験科目に関係するものから解く、
③常識や国語力で解く、
 
という方法でももちろん解けますが、本問も、この方法を使うまでもなくあまりにも簡単に解けたと思います。
 
一見すると、問題自体は、判例で長文ですが、最初の一行と解答肢を見れば即答できる問題ですね。
 
問題34を分析していきましょう。
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/194mondai.html
 
 
まず、条文に使用者、被用者、事業の執行というのが規定されていますから、知っていれば、解答肢だけで秒殺できてしまいます。
 
 
また、仮に条文の文言自体は忘れてしまっていても、
715条=使用者責任(特殊の不法行為)というのを思い出せれば、
イには、使用者しか入りません。
 
そして、使用者責任は被用者が不法行為をした場合に、被用者では支払い能力が乏しいので、公平の観点から資力のある使用者に代位責任を認めたものであるということがわかっていれば、ウも被用者しか入りません。
 
そうすると、アも指揮監督で確定しますから、1と4に絞られますね。
 
この責任は、使用者が被用者によって営業活動を広げて利益を増加させているので、被用者の事業の執行によって生じた損害も負担させるべきという報償責任の法理から認められているのです。
 
後はエに「代理権の範囲」「事業の執行」のどちらかが入るかわかればいいのですが、上記の報償責任の法理からすると、「事業の執行」が入るとわかるでしょう。
 
 
このように本問は判例の内容を熟読しなくても簡単に正解することができます。
 
では、なぜわざわざ判例で聞いてきたのでしょうか?
 
将来の出題に関して気になる点がいくつかあるので例題を出しながら解説させていただきます。
 
 
この判例、皆さんがイメージする使用者責任とはちょっと違いませんか?
 
 
いわゆる企業=会社の事業の執行につき、その従業員が第三者に不法行為による損害を与えた場合に、被害者である第三者に対して、使用者である会社が使用者責任を負うというのが通常のイメージでしょう。
 
使用者責任が認められるには、使用者と被用者との間に使用関係があることが要件の一つとされていますが、上記の場合は、会社と従業員には雇用契約がありますから、使用者と被用者との間に使用関係がありますね。
 
本問の判例では、広域的に組織化された指定暴力団のいわゆるトップの組長Yとその下部組織の構成員との間にも、使用者と被用者との間にあるような使用関係があると認定しています。
 
つまり、雇用契約等の法的な関係に限らず、空欄アにあるように実質的な指揮監督関係があれば、事実上の関係でも使用関係という要件を満たすということを示唆しています。
 
かなり幅の広い要件であるということを理解してください。
 
★ その上で、例えば、行政書士と依頼人、請負人と注文者には、このような使用者と被用者との間にあるような使用関係があるといえるでしょうか?
 
 
 
 
答えはNOです。
 
 
 
行政書士も請負人も、依頼人や注文者から指揮監督されているわけではなく、独立して仕事をしているので、使用者と被用者との間にあるような使用関係があるとはいえないのです。
 
 
 
次に、使用者責任が認められるには、「事業の執行につき」という要件が必要であるとされているところ、通常、この要件は、行為の外形を標準として客観的に被用者の職務の範囲内にあるか否かで判断されます(外形標準説)。
 
これは主に取引的不法行為の場合の判断基準に使われますが、本問のような事実的不法行為にも使う判例もあるようです。
 
◆ なお、取引行為の過程で行われる不法行為を取引的不法行為といい、事故や暴行などの事実行為による不法行為を事実的不法行為といいます。
 
 
 
ところが、本問判例では、[エ]にあるように構成員がした殺傷行為は、甲組の威力を利用しての資金獲得活動に係る事業の執行と密接に関連する行為として、「事業の執行につき」という要件を満たすということを示唆しています。
 
つまり、資金獲得活動という事業の執行自体だけでなく、これに密接に関連する行為であれば、殺傷行為も「事業の執行につき」の要件を満たすということです。
 
このように、「事業の執行につき」という要件も、本問のような事実的な不法行為の場合、事業の執行と密接に関連する行為まで含む幅の広い要件であるということを確認しておいてください。
 
 
 
★ その上で、以下の問題をやってみましょう。
 
 
 
(1) Aタクシー会社の従業員Xが、休日にA社の営業車を勝手に使ってドライブしていたところ、わき見運転をして歩行者Yにぶつかり怪我を負わせた場合、YはAに対して使用者責任を追及できるか。
 
 
(2) 指定暴力団Bの組員Pが、Bの経営している高利貸しの取立てをしていたが、うまくいかなかったため、次の取立てに行く途中で憂さ晴らしに通行人Qを殴って怪我をさせた場合、QはBに対して使用者責任を追及できるか。
 
 
 
以下の訂正記事で解説をごらんください。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-194.html
 
 
 
 
 
もう一つ、解答肢から気になる点があるのですが、それは次回解説いたします。
 
 
今回はこの辺りで終わります。


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解法順序! 19年度問題2 行政書士試験

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今回から組合せ問題を解説していきます。
 
今回の問題は、ウォーミングアップ問題ですね。
 
本番でこういう基礎法学の問題が出るとちょっとホッとします。
 
今回の問題は簡単ですが、どうやって今後の出題に活かしたらよいでしょうか?
 
 
問題2を分析していきましょう。
 
過去問がない方は下記のリンクで参照してください。
http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/191mondai.html
 
 
まず、この問題を正解するには、2つ空欄補充ができればいいですね。
 
例えば、BとDまたはDとEがわかるか、あるいは
A、Cのうちどちらか一つとD、Eのうちどちらか一つわかれば、
正解自体は出てしまいます。
 
この問題自体は特に解説するまでもなく、4が正解ですね。
 
 
この問題自体は内容も簡単ですので、わかる空欄から埋めて肢を切っていけばいいのですが、正解したからといって同じ問題がでるわけではありません。
 
こういう簡単な問題を復習する際には、もし、どの空欄も迷うような問題だったら何を意識して問題を攻略しよう?というところまで復習しておくと将来の出題への対処にもなります。
 
 
未知の問題や迷う問題に出会ったときに、ある程度解き方の順序を決めておくことはとても大事な戦略です。
 
そうすると、混乱することもないですし、時間のロスもできるかぎり防ぐことが出来ます。
 
本問を利用して実際にみていきましょう。
 
まずはそれぞれの空欄の選択肢の数が何種類あるかという①形式的な基準で解く順番を決定します。
 
そうすると、問題2を例とすると、Bが二種類しかないので二択=正解率50%ですね。
 
 
A: 道徳 悪法 倫理 
B: 法  権利 
C: 物証 自白 証言 
D: 倫理 常識 法
E: 法  契約 慣習
 
まず、このBを空欄にしているイから解いていくというのが正解率との関係ではよさそうです。
 
ただ、二択でも内容が難問だったら、これでも迷いますね。
 
 
次は、内容で判断するしかないですが、どの順番で解きますか?
 
大事なことは、自分の持っている知識を最大限活かすということです。
 
そうすると、今まで勉強してきた②試験科目に関係するものから解くというのが確実ですね。
 
問題2を例とすると、イは問題文の「時効」、オは解答肢の「契約・慣習」から、すぐに民法に関連する問題だとわかります。
 
 
ウは刑事訴訟と書かれていますが…どこかで見たことありませんか?
 
そう、憲法ですよね。 憲法38条3項を参照してください。
 
この規定が刑事訴訟法319条2項で具体化されているのです。
 
◇ なお、憲法31条~39条までの人身の自由を具体化した法律が刑事訴訟法で、応用憲法とも呼ばれています。
 
 
 
これで試験科目に関係するものがイウオの3題ありましたから、これらの空欄を埋めれば
正解できます。
 
 
全部わからなくても、ウ(C)とオ(E)がわかれば、正解できますね。
 
 
 
この①②の順番で解いてみてもなお内容的に難しくて判断がつかない場合に初めて
③常識や国語力で解くといいでしょう。
 
常識や国語力というのは個々人でまちまちですから、事前に準備することはなかなかできないです。
 
それに最初から常識や国語力で解くと感覚的なものに頼りがちになってしまい、うっかりミスすることがあるので、最後の手段としてとっておきましょう。
 
おそらく同種の出題形式の問題は、②までで解けるはずです。
 
このように、同種の出題形式の問題がでたら、
 
選択肢から形式的に解く、
試験科目に関係するものから解く、
常識や国語力で解く、
 
という解法順序を決めておけば、どんな内容の問題が出てもあわてることはないので
参考にしてみてください。
 
こんな簡単な問題からでも、このような解法順序を勉強する素材になると思えば過去問の分析も楽しくなりませんか。
 
 
今回はこの辺りで終わります。
 

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法令科目で勝負!19年度過去問解説開始 行政書士試験

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平成20年度の試験に向けて、平成19年度の試験分析は極めて重要ですので、
今回から平成19年度過去問解説をはじめていきます。
 
 
 
平成19年度の合格率は、平成18年度の2倍程度になりました。
何か原因があるのでしょうか。

以下試験研究センターの資料です。
http://gyosei-shiken.or.jp/bunseki/bunseki_suii.html
 
 
全体の出題傾向をざっと把握していきましょう。
 
 
 
<法令科目>
 
基礎法学  2問、
憲法  5問、
行政法関係(不服審査・訴訟・国賠含む)  13問
民法  9問 
商法  5問 
多肢選択式(憲法・民法・民法)  3問
記述式(行政・民法・民法)  3問
 
 
法令科目の出題割合等は、5肢択一式、多肢選択式、記述式問題をみると、
それほど平成18年度と変化はないようですね。
 
問題26が情報公開法ではなかった点が違うくらいでしょうか。
 
 
<一般知識等科目>
 
政治  2問
経済  2問
社会  2問
情報関係  5問
文章理解  3問
 
 
一般知識等科目の出題割合も、満遍なくでていますね。
 
 
全体の出題傾向は平成18年度とほぼ同じにもかかわらず、合格率が高くなった要因は何でしょうか?
 
その要因の一つは、実は出題形式の変化にあると思われます。
 
まず、出題形式について平成18年度と比較して分析していきましょう。
青色太字は一般知識問題)
 
◇ 難易度も含んだ出題内容の分析は、次回から一つ一つじっくり分析していくことにしていきます。
 
 
出題形式において正解率が高い順番に比較していきます。
 
出題形式の重要性 でも分析したとおり、基本的に出題形式は4つのグループに分類できます。
 
 
 
 
★ 組合せ問題 ★
 
<H19> (穴埋め問題含む) 13問×4点=52点
 
問2、19、33、34、35、36、37、474951525760
 
<H18> (穴埋め・並び替え問題含む) 12問×4点=48点
 
問1、25、 33、34、36、37、39、47 51585960
 
 
 
★ 一肢選択問題 ★
 
<H19> (穴埋め含む)  33問×4点=132点
 
問1、4、5~7、9~11、13、14、16~18、20~24、26~29、31、38~40、
53565859
 
<H18>  34問×4点=136点
 
問3、5、6、8~24、26、27、29、30、35、38、40、49、50、52~55、57、
 
 
 
 
★ 多肢選択問題★ 
 
 
H19・H18共通  3問×8点=24点
 
問41~43
 
 
 
★ 個数問題 ★
 
<H19>  8問×4点=32点
 
問8、12、15、25、30、32、4850
 
<H18>  8問×4点=32点  
 
問2、4、7、28、31、32、4856 
 
 
 
 
★ 記述式問題 ★  
 
H19・H18共通   3問×20点=60点
 
問44~46
 
 
内容の難易度はとりあえず考慮に入れずに、出題形式だけで比較すると、
H19ではH18よりも組合せ問題が一問増え、逆に一肢選択問題が減っています。
 
 
一肢選択問題よりも組合せ問題の方が正解率が高いですから、一肢選択問題が組合せ問題に一問変わった分の正解率が上昇するはずです。
 
 
そして、組合せ問題が増えたのは、法令科目でと一般知識等科目のどちらでしょうか?
 
 
一般知識等科目ですね。
 
 
 
合格ライン前後にいる受験生にとって、一番気になることは何でしょうか?
 
 
 
それは、点数が読めない一般知識等科目の足きりです。
 
 
 
その一般知識等科目が、出題形式において簡単になったのですから、去年と同レベルなら足きりされる可能性があった方の数が減少したはずです。
 
 
 
一般知識等科目で足きりされる受験生の数が減少したため、総合点で180点以上いきさえすれば昨年度よりも合格できる確率が高くなったといえるでしょう。
 
 
 
また、内容の難易度にも少し関わるかもしれませんが、問題3は形式的には一肢選択問題ですが、ヒントが十分にある簡単な穴埋め問題ですから、実質的に正解率は組合せ問題等と同レベルと推測されます。
 
 
これも合格率が上がった一つの要因であると思われます。
 
 
合格ライン前後ではかなりの受験生が団子状態になっているのが統計的に通常ですので、6万人以上の受験者数からすると、合格ラインまでの1問=4点に1000人以上いてもおかしくありません。
 
ですから、たった2問ほど簡単になれば、2000人以上合格者が増えてもおかしくないのです。
 
 
では、合格率が減少する要因は全くなかったのでしょうか?
 
 
内容の難易度に関わりますが、例えば、記述式問題の45を正確に記述できた受験生はどれだけいたでしょう。
 
 
記述式問題は1問の配点(=20点)も大きいため、合格率の減少の要因の一つともいえそうです。
 
 
 
しかし、択一でもマイナーな条文知識であり、その要件を記述させる問題ですから、受験生全員にとって難しかったのではないかと思います
 
 
つまり、全員にとって難しい問題ですから、差がつかなかったということでしょう。
 
 
ですから、合格率の減少の要因にはつながらなかったと思われます。
 
 
そのため、出題形式が簡単になった分や問題3が合格率UPにつながったと分析できます。
 
 
以下の記事の後半部分にも書きましたが、記述式問題は事前に準備しておいてもなかなか点数に結びつかないという一つの表れであると分析できます。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-96.html
 
 
出題形式の重要性でも触れましたが、記述式問題は4割程度できればよいのです。
 
 
勝負は法令択一問題でどれだけ点数を稼ぎ、一般知識等問題で足きりを免れるかということだと思います。
 
 
◆ なお、以下の記事で詳細に書きましたが、一般知識等問題を得意になろうなどとは思わないでください。
 
合格基準点ぎりぎりでいいのです。
http://sakuradarimuseo07.blog110.fc2.com/blog-entry-155.html
 
 
今後の対策としても、まずは法令科目をしっかりやることが専決です。
 
そして、常に正解率を上げることを意識して過去問を解くことが重要です。
 
 
ですから、出題形式的に正解率が上がりやすいものから解いて、基礎点を確実に確保することが重要であることは今後も変わらないでしょう。
 
 
次回以降、組合せ問題から具体的に問題を解説していきます。
 
 
平成20年度の合格を目指して頑張っていきましょう!
 
 
今回はこの辺りで終わります。
 
 

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