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なぜ あなたは 行政書士試験に 合格できないのか?

どの法律系資格であっても、その確実なGETに必要なのは徹底的な過去問分析と方法論なのです。

大きな視点から考える! 平成18年度 問33の過去問分析 その2

初めての方は 「なぜこのタイトルになったのか」

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組合せ問題  問33の解説 その2>


前回の続きです。
問題がない方は下記のリンクで参照してください。 http://www.sikakuyo.com/gyousho/honsiken/184mondai.html

では、大きな視点から問題を考えてみましょう。
少しかみ砕いて説明していきます。

前回の記事で出題意図は転借人に対抗できるか否かと書きましたが、もっとわかりやすくいいますと、賃貸人Aと転借人Cのどちらを保護するほうが公平かということです。

民法が私法上の関係を公平の観点から規律していくものであることは皆さんも民法を最初に勉強するときに習うことです。

つまり、当事者間または当事者および第三者間の公平をいかに図るかが民法を理解していく出発点であるということです。

そして、借地借家法は民法の特別法であって、民法よりも借主をより厚く保護するために出来た法律です。

民法しかなければ、経済力のある地主たる賃貸人が民法の及ばない条件を提示してきた場合、経済力の乏しい借主は生活の基盤である住む場所を確保するためにその条件で借りなければなりません。
そのような不公平を是正するために借地借家法ができたのです。

このように民法による保護では不十分な場合があるので借地借家法があるのです。
そうすると、本問ではエ、オは借地借家法の問題ですので、転借人Cが民法よりも保護されてなくてはならないです。

これに対して、ア、イ、ウは民法の問題ですから、民法の及ぶ範囲で賃貸人Aと転借人Cのどちらを保護するほうが公平かを考えればよいのです。

では、まずア、イ、ウの問題の肢から具体的に検討していきましょう。

ウからやりましょう。

A=貸主側 B,C=借主側となります(BもCに対しては貸主であるがAの建物の借主である点で共通しているからです)。

Bに債務不履行があります。
おそらくBにはAに賃料を払わないなどの帰責性があるのでしょう。
そうすると、公平を保つには借主側よりも貸主側を保護すべきです。

解除の際のCへの催告は、Cがもう建物を借りられなくなることの事前通知みたいなものですが、もし、この催告が要件となると、Cにとってはこの催告がなければ借主だと主張し続けることが出来るのですから有利となります。

これに対して、Aにとって自分は何も悪くないのに催告という手続きをしないとCから建物を返還できないことになり不利益となります。
ですからAを保護する必要性が出てくるのです。

もっともCにも帰責性がないのに不公平だとも考えられますが、例えば、CはBという人間を信用して借りたんでしょ?そこに帰責性があるよね、とB側の人間としてあつかわれAより保護する必要性がないんです。

以上よりAはCに催告しなくても対抗できると考えられるので、ウは妥当なのです。

次にアとイです。

合意解除と放棄は、原因は異なりますが結果としてBの賃借権が消滅し、Cが建物を利用できなくなるのは共通しています。
CはBの賃借権を前提に転借しているからです。いわば親子関係にあります。

合意解除はいわば解除契約であり契約自由の原則から自由ですし、権利の放棄も権利である以上自由ですからBには何の帰責性はありません。Aにも帰責性はありません。

しかし、Cが建物を利用できなくなるという不利益のみがあるのです。
そうすると、Cを保護するのが公平ですよね。

ですから合意解除と放棄は転借人Cに対抗できないと考えるのです。
以上からアは妥当でなく、イは妥当なのです。

なお、合意解除と放棄は、Cが建物を利用できなくなる点で共通しているのに、合意解除は「Cに対抗することができる」とし、放棄は「Cに対抗することができない」と矛盾した内容になっていることから、どちらかが誤りだと予測がつけられるでしょう。

こうした予測は肢を切るときにとても大事なポイントになりますので意識して問題を解くようにしましょう。


最後にエとオです。

期間満了であれ、解約申し入れであれ、AB間の賃貸借が終了することは転借人Cにとって不利益であり、ABとも何の帰責性はありません。
その上、何度もいいますが、借地借家法は民法よりも借主をより厚く保護するために出来た法律です。

そうするとCに通知しないと対抗できないとしたほうがCをより厚く保護することになります。
そこで、期間満了であれ、解約申し入れであれ、AはCにその旨を通知しないと対抗できないとするのが公平でしょう。
よって、エは妥当でなく、オは妥当なのです。

したがって、正解は3のアとエになります。

以上のように、民法と借地借家法の関係、出題意図がわかれば、後は民法の大原則と借地借家法の意義から賃貸人と転借人のどちらを保護するのが公平かを考えていけば、一般の解説書にある正確な知識がなくても正解が出せるのです。
もっというと、出題者としては正確な知識は要求していないともいえるのです。

ちなみに私がこの問題を解いたとき、ア、イ、ウが民法 エ、オが借地借家法の肢と分別した時点で、3が正解だろうと予測できました。

なぜかというと、私が出題者だったら民法の知識で1肢、借地借家法の知識で1肢を組み合わせて正解肢にするだろうと経験的に思ったからです。

解答の肢をみると、ア、イ、ウのグループから1肢、エ、オのグループから1肢の組合せは3のアとエしかないのです。

後は肢を確認して、上記のような大雑把な考え方で正解することができました。
組合せ問題の場合こういう予測も可能であり、例えば内容のわからない問題があった場合に最終手段として利用することも有効だと思います。

内容がよくわからなければ問題を解きようがないですし、少しでも正答率をあげるためにはこのような予測も有効だと思います。
適当にマークするよりはましだと思います。

正直いいますと、合格後から月日が経つとアの肢が判例だったかどうかなどの正確の知識はあいまいになっているものです。

しかしながら、私が原則的な思考のみで正解が導けたということは、誰でも知っている基本的な知識が正確であるならば、問題は解けるということなのです。

ですから解説書を読んで一つ一つ理解して暗記するよりも、まず基本的な知識を正確に理解して知識化することのほうが大事なのです。
詳細な知識のつめこみは、余裕があればやるくらいでもいいのではないでしょうか。

確かにこんな大雑把に解いていいのだろうかと不安になる方もいらっしゃると思います。
しかし、時間は有限なのです。
基本的な知識の定着こそが最優先されるべきなのです。
それだけでほとんどの行政書士試験の問題は解けるのです。

上記のとおり、基本的な知識だけで何とか解けないかという訓練をすることで、覚えることが格段に減っていき効率よく勉強ができますよ。

合格までもう少しという知識レベルになってきたら、知識を増やす方向ではなく、収斂(しゅうれん)する、削り取っていく方向でいきましょう。

また、初学者の方は基本的な知識の定着を最優先にしてください。

今回はこの辺りで終わりにします。


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テーマ:行政書士と法律資格 - ジャンル:学校・教育